PTP
 


Brief Summary of Each Supplement


Progress of Theoretical Physics Supplement No. 169



The Extreme Universe in the Suzaku Era


Proceedings of the International Conference Suzaku2006

林田 清, 鶴  剛, 小山 勝二 編集

この巻は、2006年12月4日から 8日に京都テルサにおいて開催された国際会議 「The Extreme Universe in the Suzaku Era」(略称 Suzaku2006) の口頭講演を 収録した論文集である。

日本で5台目のX線天文衛星すざくは 2005年7月10日に打ち上げに成功した。 これまでにない性能をそなえた搭載機器で観測する、様々な天体からの熱的X線放 射、非熱的X線放射を通して、我々は、宇宙の極限現象の一端を明らかにしようと している。Suzaku2006 は、すざく衛星打ち上げ後1年で得られた画期的成果を中心に 議論することを目的に開かれた。

2006年はまた、熱的X線放射、非熱的X線放射が象徴的な特徴をみせている 超新星残骸 SN1006 の誕生後 1000年にあたる。会議では、これを記念した特別 セッションが設けられた。この天体の 1000年前の超新星爆発に関して 明月記に記録を残した藤原定家の地、京都において記憶に残るセッションと なった。もちろん、この論文集には、SN1006以外にも、彗星から 最も遠方の銀河まで様々な対象が含まれる。また、 現在活躍中のすざく衛星以外の高エネルギー天文衛星の最新の観測結果も紹介さ れ、お互いの成果を最大限に活用する方法が議論された。理論的側面からの観測 結果の解釈、あるいは、今後の観測方針への示唆も有用であった。

Suzaku2006 は世界中から集まった 386名の参加者を得て、招待講演を含めた 口頭発表 88件、ポスター発表 233件という大規模な会議となった。そのため、 PTP Supplement No. 169 には口頭発表に関する論文のみを収録している。 ポスター発表論文に関しては、別途、会議 CD-ROMにとりまとめている。 CD-ROM の内容は、以下の Suzaku2006 会議 web site でみることができる。

http://www-cr.scphys.kyoto-u.ac.jp/conference/suzaku2006/index.html




  Copyright © 2008 Progress of Theoretical Physics