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研究実績概要(2015年度)

2016年2月にブラックホール連星系からの重力波の直接観測が直接観測されたことが発表されたため, そのインフレーション宇宙理論への意義を急遽追求した。 そして,今後の重力波観測とCMB観測を合わせることによって, インフレーション宇宙起源の原始ブラックホールである可能性を検証できることを示した(佐々木,須山,横山修)。

当初計画にそった研究成果は以下の通りである:
一般化された重力理論の下で,インフレーション宇宙が初期特異点のない平坦な時空から始まる モデルを構築した。また,原始重力波の非ガウス性を網羅的に評価した(小林)。素粒子のNMSSM と呼ばれる超対称性理論モデルにおける宇宙論的問題のひとつ,ドメーン ウォール問題を解決した(山口)。ド・ジッター時空におけるシュビンガー効果を計算し, 対生成で誘引される電流が不安定性となる可能性をしめした(横山順)。 近い将来の大スケール銀河分布の観測から期待される初期密度揺らぎの非ガウス性に対する制限を評価 した(横山修)。一般相対論と拡張重力理論における重力的粒子生成の効率を見積もり, ある種の拡張重力理論では重力的粒子生成の効果が非常に大きくなることを示した(中山)。 小スケールでの宇宙背景輻射のスペクトルの歪みの観測から,インレーション宇宙モ デルに制限がつけられることを示した(高橋)。原始揺らぎの非線形が宇宙背景輻射に及ぼす影響を 計算するため,テンソルモードも含め,かつすべての偏光にも対応する定式化を完成した(佐々木)。 これまでに知られていた問題をすべて解決する, インフレーション宇宙起源の新たな宇宙磁場生成機構を提唱した(佐々木)。