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quantumespresso:dft_u [2018/11/03 16:22] koudai [DFT計算] |
quantumespresso:dft_u [2020/03/22 16:13] koudai [DFT計算] |
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Line 11: | Line 11: | ||
- | ====== | + | ====== |
- | + | ||
- | ===== NiO ===== | + | |
酸化ニッケル(NiO)は典型的な反強磁性体である。 ただし、電子相関が強いため、通常のDFTによるバンド計算ではバンドギャップの大きさを説明できない。 | 酸化ニッケル(NiO)は典型的な反強磁性体である。 ただし、電子相関が強いため、通常のDFTによるバンド計算ではバンドギャップの大きさを説明できない。 | ||
Line 19: | Line 17: | ||
* W. L. Roth, Phys. Rev. 110, 1333 (1958). | * W. L. Roth, Phys. Rev. 110, 1333 (1958). | ||
+ | ====== 計算手順 ====== | ||
+ | |||
+ | |||
Line 24: | Line 25: | ||
まずはUを入れずに計算を行う。 | まずはUを入れずに計算を行う。 | ||
+ | |||
擬ポテンシャルはウルトラソフト型のO.pbe-rrkjus.UPFとNi.pbe-nd-rrkjus.UPFを使う。 | 擬ポテンシャルはウルトラソフト型のO.pbe-rrkjus.UPFとNi.pbe-nd-rrkjus.UPFを使う。 | ||
単位胞は反強磁性秩序を示すので2倍となる。 | 単位胞は反強磁性秩序を示すので2倍となる。 | ||
Line 29: | Line 31: | ||
ここではそれぞれをNi1とNi2で分けて指定している。 | ここではそれぞれをNi1とNi2で分けて指定している。 | ||
+ | nspin=2のときは、絶縁体であってもoccupationsの指定が必要である。 | ||
<file - NiO.scf.in> | <file - NiO.scf.in> | ||
Line 69: | Line 72: | ||
</ | </ | ||
+ | スピン分極させる計算では、半導体・絶縁体であってもoccupations, | ||
実行は次の通り。 | 実行は次の通り。 | ||
Line 75: | Line 79: | ||
出力ファイルを見れば全磁化がゼロで絶対磁化が有限の値を持つので、反強磁性秩序を起こしていることがわかる。 | 出力ファイルを見れば全磁化がゼロで絶対磁化が有限の値を持つので、反強磁性秩序を起こしていることがわかる。 | ||
- | <file - nio.scf.out> | + | <file - NiO.scf.out> |
(略) | (略) | ||
total magnetization | total magnetization | ||
Line 218: | Line 222: | ||
状態密度の計算はさきほどと同様である。 Uを入れることでバンドギャップが4eV程度となった。 | 状態密度の計算はさきほどと同様である。 Uを入れることでバンドギャップが4eV程度となった。 | ||
- | dos.png | + | {{: |