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quantumespresso:respack [2020/07/28 02:32] koudai [QuantumESPRESSOによるSCF計算] |
quantumespresso:respack [2020/08/01 03:00] koudai [計算の収束] |
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Line 8: | Line 8: | ||
* 日本語および英語のマニュアルでは使用例とその結果が充実しているので、初心者でも特に困ることはないと思います | * 日本語および英語のマニュアルでは使用例とその結果が充実しているので、初心者でも特に困ることはないと思います | ||
* https:// | * https:// | ||
- | * f電子系はできないようです? | + | * f電子系やスピン軌道相互作用がある系には非対応。 |
Line 77: | Line 77: | ||
MAX_STEP_LENGTH | MAX_STEP_LENGTH | ||
set_inner_window | set_inner_window | ||
- | Lower_inner_window | + | Lower_inner_window |
- | Upper_inner_window | + | Upper_inner_window |
flg_initial_guess_direc | flg_initial_guess_direc | ||
flg_BMAT | flg_BMAT | ||
Line 88: | Line 88: | ||
py 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: py | py 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: py | ||
pz 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: pz | pz 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: pz | ||
- | dxy 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: dx | ||
- | dyz 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: dyz | ||
dz2 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: dz2 | dz2 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: dz2 | ||
dzx 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: dzx | dzx 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: dzx | ||
- | dx2 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: dx2-y2 | + | |
+ | | ||
+ | dxy 0.2d0 0.0d0 0.0d0 0.0d0 !n: dx | ||
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- | N_sym_points =5, !n: 計算ラインを構成する対称 k 点数 | + | N_sym_points = 5, !n: 計算ラインを構成する対称k点数 |
- | Ndiv =40/ !o: 対称 k 点間の分割数 | + | Ndiv = 40/ !n: 対称k点間の分割数 |
- | 0.500 0.500 0.500 !n: 対称 k 点 ; SK_sym_pts(1: | + | 0.500 0.500 0.500 !n: 対称k点(逆格子ベクトルの分率座標) |
- | 0.000 0.000 0.000 !n: 対称 k 点 ; SK_sym_pts(1: | + | 0.000 0.000 0.000 !n: 対称k点 |
- | 0.500 0.000 0.500 !n: 対称 k 点 ; SK_sym_pts(1: | + | 0.500 0.000 0.500 !n: 対称k点 |
- | 0.500 0.250 0.750 !n: 対称 k 点 ; SK_sym_pts(1: | + | 0.500 0.250 0.750 !n: 対称k点 |
- | 0.500 0.500 0.500 !n: 対称 k 点 ; SK_sym_pts(1: | + | 0.500 0.500 0.500 !n: 対称k点 |
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flg_vis_wannier = 0, !o: 実空間ワニエ関数を計算 (しない: 0, する: 1) | flg_vis_wannier = 0, !o: 実空間ワニエ関数を計算 (しない: 0, する: 1) | ||
Line 126: | Line 126: | ||
flg_calc_type | flg_calc_type | ||
& | & | ||
- | calc_ifreq | + | calc_ifreq |
ix_intJ_min = 0, !o: 交換積分の計算範囲 (a1 方向始点格子 )(calc_j3d のみ ) | ix_intJ_min = 0, !o: 交換積分の計算範囲 (a1 方向始点格子 )(calc_j3d のみ ) | ||
ix_intJ_max = 0, !o: 交換積分の計算範囲 (a1 方向終点格子 )(calc_j3d のみ ) | ix_intJ_max = 0, !o: 交換積分の計算範囲 (a1 方向終点格子 )(calc_j3d のみ ) | ||
Line 145: | Line 145: | ||
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* 既約k点の情報が必要なので、SCF計算 (ネームリスト< | * 既約k点の情報が必要なので、SCF計算 (ネームリスト< | ||
- | * k点数を変更したり、バンド計算など別の計算を行った後にRESPACKを使用する場合は、prefix.save を削除してから再度SCF計算を実行してください | + | * k点数を変更したり、バンド計算など別の計算を行った後にRESPACKを使用する場合は、ディレクトリ |
+ | * k点は automatic により生成し、シフトしていないもの (0 0 0) を使用してください | ||
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Line 162: | Line 163: | ||
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+ | * エネルギーウインドウはワニエ基底に射影するバンドの範囲です。 | ||
+ | * エネルギーインナーウィンドウ内のすべてのバンドがワニエ基底によるバンドと一致するように計算されます。指定しなくても計算可能ですが、できるだけ広い範囲を指定することでより確実なワニエ基底を得ることができます。 | ||
===== 分極関数の計算 ===== | ===== 分極関数の計算 ===== | ||
- | 制限RPA法 (flg_crpa=1) によって計算する場合は、事前に calc_wannier による計算を済ませておきます。 | ||
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+ | 制限RPA法 (flg_crpa=1) によって計算する場合は、事前に calc_wannier による計算を済ませておきます。 | ||
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Line 173: | Line 176: | ||
* MPIのプロセス数は MPI_num_proc_per_qcomm * MPI_num_qcomm に一致させます | * MPIのプロセス数は MPI_num_proc_per_qcomm * MPI_num_qcomm に一致させます | ||
* この計算に一番時間がかかります | * この計算に一番時間がかかります | ||
+ | * バンドの数、カットオフ、k点数、ユニットセルの体積に比例して非常に多くのメモリを消費します。普通の計算機ですとユニットセルに原子が10数個くらいの物質が限界かと思われます。 | ||
+ | * 観測される物理量としての光学応答を調べたければ通常のRPAを、相互作用パラメータを求めたければ制限RPAを使用します。それぞれ収束に必要なパラメータは異なるので注意してください。 | ||
===== 相互作用の計算 ===== | ===== 相互作用の計算 ===== | ||
- | 事前に制限RPA法(calc_chiqw で flg_cRPA=1)を使った計算が必要です。 | ||
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+ | 事前に制限RPA法(calc_chiqw で flg_cRPA=1)を使った計算が必要です。 | ||
* 直接相互作用< | * 直接相互作用< | ||
Line 196: | Line 201: | ||
* k点数 ... SCF計算で全エネルギーを収束させたもの | * k点数 ... SCF計算で全エネルギーを収束させたもの | ||
- | * N_CALC_BAND ... フェルミ準位の20-30eV程度上のバンドが入るくらい | ||
* Ecut_for_eps ... ecutwfcの1/ | * Ecut_for_eps ... ecutwfcの1/ | ||
次の手順で収束させます(flg_calc_type=1としてEELSの結果をプロットするのが便利です) | 次の手順で収束させます(flg_calc_type=1としてEELSの結果をプロットするのが便利です) | ||
- | - 多めの数のnbndでSCF計算を実行する(通常のバンドの数+100くらい) | + | - 多めの数のnbndでSCF計算と、制限RPAの場合はワニエ基底を実行する(フェルミ準位より50eV程度上のバンドが入るくらい) |
- N_CALC_BANDを増やし、分極関数を収束させる。足りなくなったらnbndを増やしたSCF計算を再び行う | - N_CALC_BANDを増やし、分極関数を収束させる。足りなくなったらnbndを増やしたSCF計算を再び行う | ||
- Ecut_for_eps を増やしていき、計算を収束させる。 | - Ecut_for_eps を増やしていき、計算を収束させる。 |