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wien2k:電場勾配 [2020/03/27 11:26] koudai [概要] |
wien2k:電場勾配 [2020/03/28 14:04] koudai [電気四重極テンソル] |
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Line 2: | Line 2: | ||
* WIEN2kではSCF計算の際に、NQR周波数を求めるのに使われる電場勾配 (EFG) の計算も同時に行ってくれます。 | * WIEN2kではSCF計算の際に、NQR周波数を求めるのに使われる電場勾配 (EFG) の計算も同時に行ってくれます。 | ||
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+ | ====== 注意 ====== | ||
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* 収束は非常に遅いので< | * 収束は非常に遅いので< | ||
$ grep ": | $ grep ": | ||
* 収束してないようでしたら、run_lapwでオプション-ccを使って、電荷の収束をより厳しい条件で再計算してください。 | * 収束してないようでしたら、run_lapwでオプション-ccを使って、電荷の収束をより厳しい条件で再計算してください。 | ||
+ | * また、k点数に対しても収束が遅いので、必ずk点数を変化させて収束を確認してください | ||
+ | * 周辺の原子位置に敏感な量ですので、構造最適化を行った後に計算することをおすすめします。 | ||
====== 電場勾配 ====== | ====== 電場勾配 ====== | ||
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: | : | ||
- | : | + | : |
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がEFG計算の結果です。 | がEFG計算の結果です。 | ||
- | ---- | + | ===== 電場勾配 ===== |
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- | は電場勾配 $eq = V_{zz} | + | は電場勾配 $eq = V_{zz} \mathrm{[10^{21} V/m^2]}$ の値です。 |
電気四重極モーメントを$Q \mathrm{[10^{-30} m^2]}$とすれば、四重極結合定数は | 電気四重極モーメントを$Q \mathrm{[10^{-30} m^2]}$とすれば、四重極結合定数は | ||
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- | ---- | + | ===== 電気四重極テンソル ===== |
0.01496 | 0.01496 | ||
Line 67: | Line 72: | ||
の順に並んでいます。 | の順に並んでいます。 | ||
- | 右側が主軸変換(対角化)後の結果です。 | ||
- | ---- | + | 右側が主軸変換(対角化)後の結果で、固有値の絶対値が大きい順に$|V_{zz}| \geq |V_{yy}| \geq |V_{xx}|$と定義されますので、$V_{zz} = 0.65471$, $V_{yy} = -0.35714$, , $V_{xx} = -0.29757$です。 |
+ | |||
+ | ===== 主軸回転 ===== | ||
MAIN DIRECTIONS OF THE EFG | MAIN DIRECTIONS OF THE EFG | ||
Line 75: | Line 81: | ||
0.0000 | 0.0000 | ||
- | は主軸回転後の向きベクトルです。 | + | 主軸回転後の向きベクトルです。 |
- | 固有値の絶対値が大きい順に$V_{zz}, | + | 主軸回転後のZ軸の方向(主軸方向)は (0.6989, 1, 0) 、y軸の方向は(0, |
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+ | ===== 異方性パラメータ ===== | ||
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+ | 異方性パラメータ $\eta = \frac{|V_{yy}| - |V_{xx}|}{V_{zz}}$ の値です。 |