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wien2k:scf計算

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wien2k:scf計算 [2017/10/28 16:28]
koudai [SCF計算の実行]
wien2k:scf計算 [2019/01/26 01:20]
koudai [SCF計算の実行]
Line 20: Line 20:
  
 作業ディレクトリTiCを作成し、その中で作業します。 作業ディレクトリTiCを作成し、その中で作業します。
 +作業ディレクトリ名は必ずプロジェクト名と同じにします。
 ターミナルを立ち上げて、次のように入力します。 ターミナルを立ち上げて、次のように入力します。
  
Line 38: Line 39:
  
 基本的には質問に答えていくだけで完了します。 基本的には質問に答えていくだけで完了します。
-SPHERE RadIIやRMTの設定はとりあえず無視で+SPHERE RadIIやRMTの設定はとりあえずデフォルトのままにします
  
 <code> <code>
Line 123: Line 124:
  
 実際にWIEN2kを使った第一原理計算を行うときは、対話形式でstructファイルを作成するよりもCIFファイルから生成することが多くなると思います。 実際にWIEN2kを使った第一原理計算を行うときは、対話形式でstructファイルを作成するよりもCIFファイルから生成することが多くなると思います。
-上記のサイトからCIFファイルをダウンロードし、作業ディレクトリに保存します。+上記のサイトからCIFファイルをダウンロードし、ファイル名をTiC.cifに変更して作業ディレクトリに保存します。
  
 用意ができたら、プログラムcif2structを使ってstructファイルに変換します。 用意ができたら、プログラムcif2structを使ってstructファイルに変換します。
  
 <code> <code>
-cif2struct 5910091.cif+cif2struct TiC.cif
 </code> </code>
  
-5910091.structというファイルができますので適当な名前に変更しておきます。+これで入力ファイルTiC.structができます。 
 +ただしこのままだとマフィンチン半径$R_{\rm MT}$が正く設定されいないので計算します。
  
 <code> <code>
-$ mv 5910091.struct TiC.struct+$ setrmt_lapw TiC 
 +</code> 
 + 
 +マフィンチン半径が正しく設定された入力ファイルTiC.struct_setrmtというファイルができるので、さきほどの入力ファイルに上書きします。 
 + 
 +<code> 
 +$ mv -f TiC.struct_setrmt TiC.struct
 </code> </code>
  
Line 144: Line 152:
 k点数を増やせば計算の精度はあがりますが、計算時間もかかるようになります。 k点数を増やせば計算の精度はあがりますが、計算時間もかかるようになります。
 最終的にほしい物理量がk点数に対して収束しているか、確認する必要があります。 最終的にほしい物理量がk点数に対して収束しているか、確認する必要があります。
 +
 +ここではk点数を1000にしてみましょう(ちなみにデフォルトも1000です)。
  
 <code> <code>
Line 159: Line 169:
 ====== SCF計算の実行 ====== ====== SCF計算の実行 ======
  
-これで準備が整いましたので計算を実行します。 +これで準備が整いましたので計算を実行します。 
-プログラムrun_lapwを使用します。 +run_lapw を使用します。
-structファイル名などの指定は、プログラムが自動で見つけてくれるので不要です。+
  
 <code> <code>
Line 167: Line 176:
 </code> </code>
  
-ここでオプション-ecはエネルギーの収束で、オプション-ccは電荷の収束です。+ここでオプション -ec はエネルギーの収束で、オプション -cc は電荷の収束です。
 デフォルトはエネルギーの収束しか見ませんが、電荷の収束も見ておいたほうが無難です。 デフォルトはエネルギーの収束しか見ませんが、電荷の収束も見ておいたほうが無難です。
-また、オプション-iで最大何回までSCF計算を行うかを指定できます。+また、オプション -i で最大何回までSCF計算を行うかを指定できます。
  
 他のオプションはオプション-hで確認できます。 他のオプションはオプション-hで確認できます。
Line 177: Line 186:
 </code> </code>
  
-実行後、いろいろなファイルができますが、計算の経過や重要な情報はTiC.scfで確認できます。+実行後、いろいろなファイルができますが、計算の経過や重要な情報は TiC.scf で確認できます。
 今回は金属なのでフェルミエネルギーが出力されています。 今回は金属なのでフェルミエネルギーが出力されています。
 半導体であればエネルギーギャップがわかります。 半導体であればエネルギーギャップがわかります。
Line 203: Line 212:
 <code> <code>
 $ rm *.broyd* $ rm *.broyd*
-$ run_lapw -ec 0.0001 -cc 0.000+$ run_lapw -ec 0.0001 -cc 0.0001
 </code> </code>
  
wien2k/scf計算.txt · Last modified: 2023/04/23 19:47 by koudai