This shows you the differences between two versions of the page.
Both sides previous revision Previous revision Next revision | Previous revision Next revision Both sides next revision | ||
wien2k:scf計算 [2018/07/15 21:40] koudai |
wien2k:scf計算 [2019/01/26 01:46] koudai [計算の設定の初期化] |
||
---|---|---|---|
Line 39: | Line 39: | ||
基本的には質問に答えていくだけで完了します。 | 基本的には質問に答えていくだけで完了します。 | ||
- | SPHERE RadIIやRMTの設定はとりあえずデフォルトのままで。 | + | SPHERE RadIIやRMTの設定はとりあえずデフォルトのままにします。 |
< | < | ||
Line 152: | Line 152: | ||
k点数を増やせば計算の精度はあがりますが、計算時間もかかるようになります。 | k点数を増やせば計算の精度はあがりますが、計算時間もかかるようになります。 | ||
最終的にほしい物理量がk点数に対して収束しているか、確認する必要があります。 | 最終的にほしい物理量がk点数に対して収束しているか、確認する必要があります。 | ||
+ | |||
+ | ここではk点数を2000に、RKmaxを8にしてみましょう。 | ||
+ | (RKmaxは波動関数のカットオフを決めます。原子の種類によって必要な大きさが異なるので、選び方は http:// | ||
< | < | ||
- | $ init_lapw -b -numk 1000 | + | $ init_lapw -b -numk 2000 -rkmax 8 |
</ | </ | ||
- | ここでオプション-bはバッチモードで、これをつけることで指定のもの以外はすべてまとめてデフォルトの値に設定されます。 | + | ここでオプション -b はバッチモードで、これをつけることで指定のもの以外はすべてまとめてデフォルトの値に設定されます。 |
- | 他の設定はオプション-hにより参照できます。 | + | 他の設定はオプション -h により参照できます。 |
< | < | ||
Line 167: | Line 170: | ||
====== SCF計算の実行 ====== | ====== SCF計算の実行 ====== | ||
- | これで準備が整いましたので、計算を実行します。 | + | これで準備が整いましたので計算を実行します。 |
- | プログラムrun_lapwを使用します。 | + | run_lapw を使用します。 |
< | < | ||
Line 174: | Line 177: | ||
</ | </ | ||
- | ここでオプション-ecはエネルギーの収束で、オプション-ccは電荷の収束です。 | + | ここでオプション -ec はエネルギーの収束で、オプション -cc は電荷の収束です。 |
デフォルトはエネルギーの収束しか見ませんが、電荷の収束も見ておいたほうが無難です。 | デフォルトはエネルギーの収束しか見ませんが、電荷の収束も見ておいたほうが無難です。 | ||
- | また、オプション-iで最大何回までSCF計算を行うかを指定できます。 | + | また、オプション -i で最大何回までSCF計算を行うかを指定できます。 |
他のオプションはオプション-hで確認できます。 | 他のオプションはオプション-hで確認できます。 | ||
Line 184: | Line 187: | ||
</ | </ | ||
- | 実行後、いろいろなファイルができますが、計算の経過や重要な情報はTiC.scfで確認できます。 | + | 実行後、いろいろなファイルができますが、計算の経過や重要な情報は TiC.scf で確認できます。 |
- | 今回は金属なのでフェルミエネルギーが出力されています。 | + | |
- | 半導体であればエネルギーギャップがわかります。 | + | $ grep ": |
+ | $ grep ": | ||
+ | $ grep ": | ||
これで電子状態が得られましたので、これをもとに状態密度やバンド分散などを計算することになります。 | これで電子状態が得られましたので、これをもとに状態密度やバンド分散などを計算することになります。 | ||
Line 194: | Line 199: | ||
計算の収束を見るために、k点数を変更したいとします。 | 計算の収束を見るために、k点数を変更したいとします。 | ||
- | 再びプログラムinit_lapwを走らせると、すべての設定が初期化されますので(今はすべてデフォルトなのでさほど問題ないですが)、k点数だけ変更するためにプログラムx_lapwを使います。 | + | 再び init_lapw を走らせると全ての設定が初期化されますので(今は全てデフォルトなのでさほど問題ないですが)、k点数だけ変更するために x_lapw |
< | < | ||
Line 206: | Line 211: | ||
</ | </ | ||
- | 再び計算を実行するには、TiC.broydXを削除してからrun_lapwを実行します。 | + | 再び計算を実行するには TiC.broydX を削除してから run_lapw を実行します。 |
< | < | ||
Line 213: | Line 218: | ||
</ | </ | ||
- | なお、case.broydXを削除せずにrun_lapwを実行した場合は、60秒後に自動で削除してSCF計算がスタートします(その間にジョブのキャンセルが可能です)。 | + | case.broydX を削除せずに run_lapw を実行した場合は、60秒後に自動で削除してSCF計算がスタートします(その間にジョブのキャンセルが可能です)。 |