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wien2k:scf計算

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wien2k:scf計算 [2019/01/26 01:47]
koudai [計算の設定の初期化]
wien2k:scf計算 [2020/03/20 19:08]
koudai [k点数の変更]
Line 114: Line 114:
 </code> </code>
  
-init.structというファイルができます(この他にもいろいろできますが、今は無視)ので、適当なに変更しておきます。+init.structというファイルを (プロジェクト).struct に変更しておきます。
  
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Line 149: Line 149:
  
 SCF計算に入る前に、計算の設定の初期化をおこないます。 SCF計算に入る前に、計算の設定の初期化をおこないます。
-ほとんどの場合はデフォルトのままでよいですが、ここではk点数だけを設定しましょう。 +ここではk点数とRKmaxを設定しましょう。 
-k点数を増やせば計算の精度はあがりますが、計算時間もかかるようになります。 +k点数やRKmaxを増やせば計算の精度はあがりますが、計算時間もかかるようになります。 
-最終的にほしい物理量がk点数に対して収束しているか確認する必要があります。+最終的にほしい物理量がこれらのユーザー側が設定した量に対して収束しているか確認する必要があります。 
 + 
 +なお、RKmaxは波動関数のカットオフを決めます。原子の種類によって必要な大きさが異なるので、選び方は http://susi.theochem.tuwien.ac.at/reg_user/faq/rkmax.html を参照してください
  
 ここではk点数を1000に、RKmaxを7.5にしてみましょう。 ここではk点数を1000に、RKmaxを7.5にしてみましょう。
-(RKmaxは波動関数のカットオフを決めます。原子の種類によって必要な大きさが異なるので、選び方は http://susi.theochem.tuwien.ac.at/reg_user/faq/rkmax.html を参照してください) 
  
 <code> <code>
Line 160: Line 161:
 </code> </code>
  
-ここでオプション -b はバッチモードで、これをつけることで指定のもの以外はすべてまとめてデフォルトの値に設定されます。 +ここでフラグ -b はバッチモードで、これをつけることで指定のもの以外はすべてまとめてデフォルトの値に設定されます。 
-設定はオプション -h により参照できます。+ 
 +オプション意味次のとおりです 
 + 
 +^オプション^初期値^説明^ 
 +|-rkmax|7.0|RKmax| 
 +|-numk|1000|k点数| 
 + 
 + 
 +他の設定はフラグ-hにより参照できます。
  
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Line 174: Line 183:
  
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-$ run_lapw -ec 0.0001 -cc 0.0001 -i 100+$ run_lapw -cc 0.0001 -ec 0.00001 -i 100
 </code> </code>
  
-ここでオプション -ec はエネルギーの収束で、オプション -cc 電荷の収束です +^オプション^初期値^説明^ 
-デフォルトエネルギーの収束か見ませんが、電荷の収束見ておいたほうが無難です。 +|-cc|なし|電荷の収束。単位e。指定なければ電荷の収束はチェックされないが、見ておいたほうが無難
-また、オプション -i で最大何回までSCF計算を行うかを指定でます+|-ec|0.0001|エネルギーの収束単位はRy。デフォルトだと少し荒い| 
 +|-i|100|SCF計算を行うの、繰り返し回数の最大値|
  
-他のオプションはオプション-hで確認できます。+他のオプションはフラグ-hで確認できます。
  
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Line 199: Line 209:
  
 計算の収束を見るために、k点数を変更したいとします。 計算の収束を見るために、k点数を変更したいとします。
-再び init_lapw を走らせると全ての設定が初期化されますので(今は全てデフォルトなのでさほど問題ないですが)、k点数だけ変更するために x_lapw kgen を使います。+再び init_lapw を走らせると全ての設定が初期化されますので、k点数だけ変更するために x_lapw kgen を使います。
  
 <code> <code>
Line 215: Line 225:
 <code> <code>
 $ rm *.broyd* $ rm *.broyd*
-$ run_lapw -ec 0.0001 -cc 0.0001+$ run_lapw -cc 0.0001 -ec 0.00001
 </code> </code>
  
 case.broydX を削除せずに run_lapw を実行した場合は、60秒後に自動で削除してSCF計算がスタートします(その間にジョブのキャンセルが可能です)。 case.broydX を削除せずに run_lapw を実行した場合は、60秒後に自動で削除してSCF計算がスタートします(その間にジョブのキャンセルが可能です)。
  
 +全エネルギーやフェルミ準位(半導体の場合はギャップ)が、k点数に対して収束しているか必ず確認しましょう。
 ====== ジョブの一時停止 ====== ====== ジョブの一時停止 ======
  
Line 229: Line 239:
 </code> </code>
  
 +
 +====== プログラム名について ======
 +
 +プログラム名の最後に _lapw をつけていましたが、これを省略しても良いようになっています。
 +例えば x_lapw は単に x だけで実行可能です。
wien2k/scf計算.txt · Last modified: 2023/04/23 19:47 by koudai