User Tools

Site Tools


wien2k:scf計算

Differences

This shows you the differences between two versions of the page.

Link to this comparison view

Both sides previous revision Previous revision
Next revision
Previous revision
Next revision Both sides next revision
wien2k:scf計算 [2020/03/30 15:47]
koudai [k点数の変更]
wien2k:scf計算 [2020/04/03 14:44]
koudai [計算の設定の初期化]
Line 163: Line 163:
 $ init_lapw -b -numk 1000 -rkmax 7.5 $ init_lapw -b -numk 1000 -rkmax 7.5
 </code> </code>
- +  * ここでフラグ -b はバッチモードで、これをつけることで指定のもの以外はすべてまとめてデフォルトの値に設定されます。 
-ここでフラグ -b はバッチモードで、これをつけることで指定のもの以外はすべてまとめてデフォルトの値に設定されます。 +  * 最後に init_lapw finished ok と出たら正孔です。このメッセージが出てこなかった場合、どこかで問題が起こっているので修正します。 
 +  
 オプションの意味は次のとおりです オプションの意味は次のとおりです
  
Line 202: Line 202:
 実行後、いろいろなファイルができますが、計算の経過や重要な情報は TiC.scf で確認できます。 実行後、いろいろなファイルができますが、計算の経過や重要な情報は TiC.scf で確認できます。
  
-  $ grep ":ENE" TiC.scf     # 全エネルギーを確認します。 +  $ grep ":ENE" TiC.scf     # 全エネルギー 
-  $ grep ":FER" TiC.scf     # フェルミ準位を確認します。単位は Ry です。 +  $ grep ":FER" TiC.scf     # フェルミ準位。単位は Ry です。 
-  $ grep ":GAP" TiC.scf     # エネルギーギャップを確認します。金属の場合は0になります。+  $ grep ":GAP" TiC.scf     # エネルギーギャップ。金属の場合は0になります。
  
 これで電子状態が得られましたので、これをもとに状態密度やバンド分散などを計算することになります。 これで電子状態が得られましたので、これをもとに状態密度やバンド分散などを計算することになります。
Line 225: Line 225:
  
 再び計算を実行するには、フラグ-NIをつけて run_lapw を実行します。 再び計算を実行するには、フラグ-NIをつけて run_lapw を実行します。
 +<code>
 +$ run_lapw -cc 0.0001 -ec 0.00001 -i 100 -NI
 +</code>
  
 +あるいはブロイデン法を使ってSCF計算を収束させているので、その計算履歴を削除して
 <code> <code>
-$ run_lapw -cc 0.0001 -ec 0.00001 -NI+$ rm *.broyd* 
 +$ run_lapw -cc 0.0001 -ec 0.00001 -i 100
 </code> </code>
 +でも可能です(電子密度の分布は前回の計算のものが引き継がれます)。
  
-全エネルギーやフェルミ準位(半導体の場合はエネルギーギャップの大きさ)が、k点数に対して収束しているか必ず確認しましょう。+最初は少ないk点数(それこそ10くらい)から初めて、徐々に増やしていきましょう。 
 +k点数に対して全エネルギーやフェルミ準位(半導体の場合はエネルギーギャップの大きさ)をプロットしてみて、収束しているかどうか必ず確認しましょう。
  
  
Line 239: Line 246:
 ====== SCF計算結果の保存 ====== ====== SCF計算結果の保存 ======
  
-構造最適化前のstructファイルや計算結果のファイルを残しておきたい場合は save_lapw を使用します。+計算の入出力ファイルを残しておきたい場合は save_lapw を使用します。
 例えばk点を増やして計算する際に、k点数を1000で計算したときの入力ファイルや結果を k1000 という名前のディレクトリに保存しておきたい場合は次のようにします。 例えばk点を増やして計算する際に、k点数を1000で計算したときの入力ファイルや結果を k1000 という名前のディレクトリに保存しておきたい場合は次のようにします。
  
Line 263: Line 270:
 プログラム名の最後に _lapw をつけていましたが、これを省略しても良いようになっています。 プログラム名の最後に _lapw をつけていましたが、これを省略しても良いようになっています。
 例えば x_lapw は単に x だけで実行可能です。 例えば x_lapw は単に x だけで実行可能です。
 +
 +
 +====== エラーや警告への対処 ======
 +
 +===== atom 1 has a large sphere , consider setting HDLOs and/or larger LVNS =====
 +
 +init_lapw を実行したとき、lstartの段階でこのようなメッセージが出たときは、オプション -LVNS X (Xは4から10までの整数)をつけて、エラーが消えるまでXを増やしてください。
 +<code>
 +$ init_lapw -b -numk 1000 -rkmax 7.5 -lvns 5
 +</code>
 +
wien2k/scf計算.txt · Last modified: 2023/04/23 19:47 by koudai