====== 概要 ======
* プライベートLAN内のコンピュータを外部のネットワークにつなぐには、ルータでプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換するNAPT (Network Address Port Translation) が必要です。
* Linuxではこの技術のことをIPマスカレードと呼びます。
* より詳しく知りたい方は以下のサイトを参照してください。
* [[https://wa3.i-3-i.info/word11980.html|IPマスカレードとは|「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典]]
====== 設定手順 ======
===== IPフォワードの設定 =====
インターネットにつながったLANポートと、プライベートLANにつながったLANポートはそれぞれ独立です。
この2つをつなげるのがIPフォワードです。
- 管理ノードのIPフォワードを有効にします
$ sudo vi /etc/sysctl.conf
(略)
net.ipv4.ip_forward=1
(略)
- 変更した設定を読み込みます
$ sudo sysctl -p
===== IPマスカレードの設定 =====
iptablesコマンドを使って設定します
- 管理ノードのIPマスカレードを有効にします
$ sudo iptables -t nat -A POSTROUTING -s 192.168.0.0/24 -j MASQUERADE
* オプション-sでプライベートネットワークのIPアドレスとネットマスクを指定します
- 計算ノードからpingコマンドを使って、インターネットへ接続できるか確認してください
==== iptables-persistent ====
iptablesの設定は再起動するとリセットされてしまいます。
iptables-persistentというパッケージを導入すると、iptablesの設定は起動時に /etc/iptables/rules.v4 から読み込まれるようになります。
- パッケージのインストールは次のようにします。
$ sudo apt install iptables-persistent
* 途中でIPv4とIPv6の設定ファイルを作成するか聞かれるので、全部「はい(Yes)」でよい
- iptablesの設定が終わったら、設定内容をファイルに出力します。
$ sudo iptables-save -c | sudo tee /etc/iptables/rules.v4
- rules.v4を直接編集して設定した場合は
$ sudo netfilter-persistent reload
とすることで反映されます