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概要

実空間における電荷密度分布の描き方を解説します。 電荷密度分布がわかることで、波動関数の広がりや化学結合の様子などがわかるようになります。

電荷密度の表示にはXCrysDenが必要です。

2次元電荷密度分布の計算手順

ある面上での電荷密度分布のを計算します。

準備

作業ディレクトリで x_lapw を実行します。

$ x_lapw lapw2 -p -emin -1.0

ここで lapw2 は価電子帯の電荷密度を計算するフラグです。 内殻も含めたすべての電荷を足しあわせてしまうと結合に寄与している電子がわかりにくくなりますので、-emin -1.0 というオプションをつけて -1.0 Ry からフェルミ準位までの間にある電子だけを取り出しています。 実際にどの範囲までのエネルギーを取り出すかは状態密度などを見て判断してください。

XCrySDenによる計算

$ xcrysden

以上で2次元電荷密度分布を描くことができます。 電荷密度の表示に原子が邪魔だなと思ったら、[Modify]→[Ball Factor]で原子サイズを調整することができます。

XCrySDenを閉じた後、再び度電荷密度が確認したくなった場合は、XCrySDenを起動し、[File]→[Open WIEN2k…]→[Render pre-Calculated Density]で作業ディレクトリを選んで[OK]をクリックしてください。