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quantumespresso:respack

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quantumespresso:respack [2021/06/27 22:04]
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koudai [概要]
Line 5: Line 5:
     * 誘電関数から求まる動的物理量(電子エネルギー欠損スペクトル、光学伝導度、反射率)     * 誘電関数から求まる動的物理量(電子エネルギー欠損スペクトル、光学伝導度、反射率)
     * 制限乱雑位相近似 (constraint random-phase approximation, cRPA) を用いた電子間相互作用の大きさの見積もり     * 制限乱雑位相近似 (constraint random-phase approximation, cRPA) を用いた電子間相互作用の大きさの見積もり
-  * cRPAの理論はこちらのテキストの7章を参照してくださ+  * cRPAの理論はこちらのテキストの7章がわかりやすです
     * https://www.cond-mat.de/events/correl11/      * https://www.cond-mat.de/events/correl11/ 
   * 日本語および英語のマニュアルでは使用例とその結果が充実しているので、初心者でも特に困ることはないと思います   * 日本語および英語のマニュアルでは使用例とその結果が充実しているので、初心者でも特に困ることはないと思います
Line 11: Line 11:
       * arXiv: https://arxiv.org/abs/2001.02351       * arXiv: https://arxiv.org/abs/2001.02351
       * 出版されたもの: https://doi.org/10.1016/j.cpc.2020.107781       * 出版されたもの: https://doi.org/10.1016/j.cpc.2020.107781
-  * 計算は非常に重いので、研究室にあるような普通の計算機ですとユニットセルに原子が5, 6個くらいの物質が限界かと思われます。スパコンを使えば10数個くらい行けるかもしれません +  * 計算は非常に重いので、普通のパソコンですとユニットセルに原子が5, 6個くらいの物質が限界かと思われます 
   * f電子系やスピン軌道相互作用がある系には非対応   * f電子系やスピン軌道相互作用がある系には非対応
-  * 擬ポテンシャルはノルム保存型を使用する必要があります。例えば以下のサイトからダウンロードできます+  * 擬ポテンシャルはノルム保存型を使用する必要があります。例えば以下のサイトから入手できます
     * http://www.pseudo-dojo.org/ ... optimized norm-conserving Vanderbilt PPs     * http://www.pseudo-dojo.org/ ... optimized norm-conserving Vanderbilt PPs
     * https://www.quantum-espresso.org/pseudopotentials/hartwigesen-goedecker-hutter-pp ... Hartwigesen-Goedecker-Hutter PPs     * https://www.quantum-espresso.org/pseudopotentials/hartwigesen-goedecker-hutter-pp ... Hartwigesen-Goedecker-Hutter PPs
Line 148: Line 148:
 たとえばPWscfの入力ファイルが prefix.scf.in だった場合、次のようにします。 たとえばPWscfの入力ファイルが prefix.scf.in だった場合、次のようにします。
 <code> <code>
-$ mpirun -n 2 < prefix.scf.in > prefix.scf.out+$ mpirun -n 2 pw.x < prefix.scf.in > prefix.scf.out
 </code> </code>
   * 既約k点の情報が必要なので、SCF計算 (ネームリスト<nowiki>&control</nowiki>内で<nowiki>calculation='scf'</nowiki>とする計算) の直後にRESPACKを使った計算をする必要があります   * 既約k点の情報が必要なので、SCF計算 (ネームリスト<nowiki>&control</nowiki>内で<nowiki>calculation='scf'</nowiki>とする計算) の直後にRESPACKを使った計算をする必要があります
Line 172: Line 172:
  
   * OpenMPによる並列化のみ対応しています   * OpenMPによる並列化のみ対応しています
-  * エネルギーウインドウはワニエ基底に射影するバンドの範囲です。 +  * エネルギーウインドウはワニエ基底に射影するバンドの範囲です。射影しない軌道のバンドが少し混じっていても構いません。 
-  * エネルギーインナーウィンドウのすべてのバンドがワニエ基底によるバンドと一致するように計算されます。指定しなくても計算可能ですが、できるだけ広い範囲を指定することでより確実なワニエ基底を得ることができます。 +  * 特にエネルギーインナーウィンドウの範囲を指定すると、その中にあるすべてのバンドがワニエ基底によるバンドと一致するように計算されます。
 ===== 分極関数の計算 ===== ===== 分極関数の計算 =====
  
Line 216: Line 215:
   * N_CALC_BAND ... バンドの数   * N_CALC_BAND ... バンドの数
   * Ecut_for_eps ... 分極関数のカットオフ (Ry)   * Ecut_for_eps ... 分極関数のカットオフ (Ry)
- 
-最初は次の値を使用します 
- 
-  * k点数 ... ワニエでバンドが再現できる最低限の数 
-  * Ecut_for_eps ... 3, 4, 5 Ryあたりで計算して様子を見る 
- 
-次の手順で収束させます 
- 
-  - 多めの数のnbndでSCF計算を実行する(最初はフェルミ準位より50eV程度上のバンドが入るくらいで試すと良い) 
-  - 相互作用の大きさを求めたい軌道のワニエ基底を計算する。 
-  - N_CALC_BAND に関して計算を収束させる。足りなくなったらnbndを増やしたSCF計算を再び行う 
-  - Ecut_for_eps に関して計算を収束させる 
-  - N_CALC_BANDの収束をチェックする 
-  - SCF計算でk点数を増やし、計算を収束させる 
  
  
-  * 有効相互作用を求める場合は、さらに Num_freq_grid(周波数のグリッド数)を増やして有効相互作用の値の収束を確認しましょう+有効相互作用を求める場合は、さらに Num_freq_grid(周波数のグリッド数)を増やして有効相互作用の値の収束を確認しま
   * 計算が重いので、有効相互作用の有効数値は2桁出すのが精一杯かもしれません   * 計算が重いので、有効相互作用の有効数値は2桁出すのが精一杯かもしれません
  
quantumespresso/respack.1624799061.txt.gz · Last modified: 2021/06/27 22:04 by 127.0.0.1