Toshiba Dynabook SS PORTEGE 6000CT (型名 PAP600JA, OS Windows98) の HDD 換装

上記 Toshiba Dynabook SS Portege 6000CT の内蔵 HDD (TOSHIBA MK4310MAT, 4.32GB, 8.45mm厚) を換装したときに大変苦労したので、同じ苦労をする人が減ればと思い書き留めたものです。

ですがもちろん、あくまでこれは私の PC でうまくいったという方法です。この方法で試してみてうまく行かない方がいらっしゃっても当方では責任をとれませんのでご了承下さい。

換装法の要点

要するに問題は、SS 6000 は 8.4 GB 以上の HDD に対応してはいるが、標準で使用されているハードディスクコントローラのデバイスマネージャ "TOSHIBA Extended IDE Controller" は Ultra DMA mode 4 に対応していないということのようです。

散々の試行錯誤の上うまくいった方法は、IBM の HDD (Travelstar 20GN IBM-DJSA-220, 20GB, 9.5mm厚) を買ってきて、

IBM の web サイトからダウンロードしたユーティリティを使って HDD の Ultra DMA mode を mode 2 に変更する
ハードディスクコントローラのデバイスマネージャを "TOSHIBA Extended IDE Controller" から標準 IDE/ESDI ハードディスクコントローラに変更する

のいずれかでした。同じ方法が同じく IBM の Travelstar 20GN IBM-DJSA-210 (10GB, 9.5mm厚) でも有効です。その他のHDD については分かりません。

他の方法だと何が起こるか

Ultra DMA mode 4, "TOSHIBA Extended IDE Controller" のままですと、Windows98 が safe mode 以外で起動できません。Normal mode で起動しますと以下のようなエラーが起こり停止します:
デバイスSHELLを初期化中:
KRNL386.EXEが見つからないか、または読み込めません. パスが見つかりませんでした.

続けるには、どれかキーを押してください...

An internal stack overflow has caused this session to be halted.
Change the STACKS setting in your CONFIG.SYS file,
and try again.
KRNL386.EXE, CONFIG.SYS をいじってもこの症状は直りません。
リカバリーディスクを使っても、"TOSHIBA Extended IDE Controller", Ultra DMA mode 4 のままですと、上記エラーによりインストールの途中でこけてしまいます。Mode 2 にしたり、デバイスマネージャを変更してからリカバリーディスクを使うことは試していませんが、多分うまく行くでしょう。
IBM, Fujitsu の HDD の場合、Ontrack 社から出ている Disk Manager 等の OEM 版がフリーでダウンロードできます。これは容量の壁を破る機能も持っていますが、SS 6000 の問題とは関係ないのでこれを使ってもうまくいきません。

その他

元の HDD は 8.45mm 厚ですが、9.5mm 厚でも OK です。
「システム情報の表示」では IDE ドライブが 8,064MB と表示されますが、問題ないようです。fdisk でも一部 8,064MB となります。
20GB を FAT32 で1パーティションとしてフォーマットしましたが、問題ないようです。一度デフラグを起動しようとしたときにハングしたことがありましたが、その後ありません。
古い HDD のデータを新しい HDD に転送するには、Apricorn inc. の EG-GIG という製品を使いました。
日本の東芝のサポートに電話したところ、SS 6000 は 8GB 以上のHDD には対応していない、とのことでした。苦労の元となった情報でした。