7月 3(木) 16:00~
発表者
中村 壮伸 (所属:産業技術総合研究所 計算科学研究部門)

題目
過少減衰ランジュバン方程式系の非線形ゆらぎの流体方程式の導出

概要
 
われわれは慣性の効果が無視できないほど短い時間スケールでのブラウン粒子多体系を
研究しました。このスケールではブラウン粒子多体系は位置と運動量を変数とする3N個
のランジュバン方程式で記述されます。われわれはこの3N個のランジュバン方程式から、
ある仮定の下で密度場と運動量密度場に対する時間発展方程式(確率偏微分方程式)を厳
密に導きました。われわれはこの方程式から慣性が無視できるほど長い時間スケールで
有効な粗視化された方程式、いわゆる Dean-Kawasaki公式を導出しました。この発表で
はこれらの導出の方法と得られた方程式の持つ性質、そして近年盛んに研究されている
ガラスの研究との関連について紹介します。本研究は吉森明氏との共同研究であります。 
      

場所
京都大学基礎物理学研究所 研究棟・講義室K102
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