近年の輸送現象の実験では、2次の揺らぎのみでなく高次の揺らぎも見ることができる。
光学ではすでに多くのことがなされている計数統計であるが、粒子だめや熱浴といった、
熱力学的力によって駆動される輸送において高次ゆらぎや分布そのものを見るというの
は、非平衡統計力学を考える意味において多くの知見を提供してくれる。
本講義では、計数統計を考える上での基本的な考え方を中心に実験の現状などを踏まえ
て説明する予定である。以下のような順番で講義する予定である。
i) 古典領域(確率過程)での計数統計。
ii) Schwinger-Keldyshの計算手法。ダイアグラム展開と経路積分。
iii) 対称性の議論と揺らぎの定理。
iv) その他関連する話題、実験など。