9月 26(金) 16:00~
発表者
大槻 道夫 (京都大学 基礎物理学研究所)

題目
ジャミング転移のユニヴァーサルスケーリング

概要
 
粉体は密度が低い場合は通常の流体のように流動するが、密度がある値を超えて
高くなると流動性を失い、固体のように振る舞う。この転移現象は、ジャミング転移
と呼ばれ、臨界現象との対応から、その重要性が広く認識されている。

近年、波多野によって、ジャミング転移点の近傍で、臨界現象で知られているような
美しいスケーリング則が成立する事が示された[1]。我々は、このスケーリング則に
あらわれる臨界指数を、平均場的な理論によって決定した。さらにこの結果を、複数
の次元の分子動力学シミュレーションで検証し、平均場理論で決定した指数の値が、
全ての次元で妥当である事を示した[2]。

[1] T. Hatano, arXiv:0803.2296
[2] M. Otsuki and H. Hayakawa, arXiv:0809.0171
      

場所
京都大学 基礎物理学研究所 研究棟・講義室 K102
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