PTPのインパクトファクターについて

 

 トムソン・ロイター社の提供する2007年版学術誌のインパクトファクター(IF)等が、この6月に発表されました。2005, 2006年にPTPに発表された論文が2007年にどれだけ引用されたかを示すインパクトファクターは2に僅かに及ばなかったものの1.936を記録し、依然として高い水準を維持して、PTPの存在感を内外に示しました。一方、5年ごとの掲載論文の5年間の平均引用回数を表すESI-5も近年でほぼ最高の水準を示しています。またPTPのここ数年のIF, ESI-5の値は、一流国際誌と考えられる高い水準を維持しています。

1PTPIF. Journal of Citation ReportR Science Edition (2007年版)、トムソン・ロイター社より.

図2:PTPESI-5. Essential Science IndicatorsSM, 20085月アップデート版、トムソン・ロイター社より.

これまでもPTPでは一般論文の他、積極的に招待論文を企画すると共に、評判の良いSupplementも積極的に活用して参りました。更に投稿システムの近代化のために、9月より「PTPオンライン論文投稿審査システム」を導入しました。このWeb投稿システムの導入に伴い、論文カテゴリーの再編や広く内外からの新エディターの採用を行い、PTPの持つ京都ローカルの雑誌というイメージからの脱却を図っているところです。またJPSJに投稿論文のほとんどない素粒子論、原子核論、宇宙物理といった分野のみならず非平衡物理や物性理論までカバーした総合雑誌としてJPSJの役割を補完する形で国際一流誌の地位の維持、向上を図っていきたい所存です。

 勿論、PTPの地位向上のためには質の高い投稿論文が必要です。そのために皆様の自信作をどしどしPTPに投稿して頂きますようにお願いいたします。

                      早川尚男 <PTP編集委員>