科学の未来を切り拓く量子情報
量子情報科学 = 「量子」や「情報」をキーワードに、科学の新パラダイムを模索する学問
ここ数年、ニュースを賑わす「量子コンピュータ」や「量子暗号」。
現代物理学の基盤である量子力学が予言する奇妙な現象を用いることで初めて可能になるコンピュータや暗号は、従来のそれらと比較して圧倒的な利点を持つと考えられています。
しかし、量子情報科学のポテンシャルは、新技術への応用のみに留まるものではありません。
近年、「情報」は「物質」や「力」などと同様に、基礎科学における基本的な量であるという考え方が広く受け入れられ始めています。「自然科学」と「情報」の融合を一気に推し進める原動力、それが21世紀の情報化社会を背景とした量子情報科学なのです。
本ユニットでは、量子情報科学の目的を「新しい情報技術の研究開発」と限定するのではなく、より広い視点から「情報自然科学の開拓」と捉え、「純粋科学の発展」と「社会への新技術提供」を両輪とした研究を進めてまいります。
京都大学内で初めて量子情報を中心に据えた本ユニットを通じて、日本古来・伝統の京都から、未踏の科学を将来に向けて発信していきます。