Subject: [ss2001: 108] balance carried forward
Date: Thu, 21 Jun 2001 15:27:11 +0900
From: azuma @ gauge.scphys.kyoto-u.ac.jp

拝啓 原子核三者若手役職校の皆様 私は2002年度のセンター校を務めさせて頂きます、東と申します。現在我々 の間では220万円の繰越金が累積されていることが問題になっております。 2002年度センター校としてはこの事態に関して以下の方針で対策を考えており ます。 (a) 若手構成員、及び援助団体(素G・基研等)に対して全額を公表する (b) 繰越金を減らす方針として、4年間に亙って毎年40万円ずつ旅費補助金 として用いる。これにより、繰越金が60万円に削減されることを目標と する。 2002年度センター校として、上記の提案を夏の学校に議案書として提出する ことを考えております。本件に関して京都大学のセンター校関係者全員に配布 した内部資料を以下に添付致しますゆえ、提案の詳細に関しましては以下の資 料をご参照下さい。我々の提案するところに関しまして、ご意見があればお願 いを申し上げます。 敬具 ---------------------------------------------------------------------- 京都大学大学院 理学研究科 物理学第二教室 素粒子論研究室 博士課程1年 東 武大 Website: http://www-gauge.scphys.kyoto-u.ac.jp/~azuma/index.html E-mail: azuma @ gauge.scphys.kyoto-u.ac.jp ---------------------------------------------------------------------- \documentclass[12pt]{jarticle} \textheight 24cm \textwidth 17cm \oddsidemargin -1cm \evensidemargin -1cm \topmargin -1cm \usepackage{fancybox} \usepackage[usenames]{color} \usepackage[dvips]{graphicx} \renewcommand{\labelitemii}{*} \setcounter{secnumdepth}{3} \setcounter{tocdepth}{2} \begin{document} \begin{center} \shadowbox{ {\Large \bf 繰越金問題の現状と対策}} \end{center} \setcounter{section}{0} %概要 \section{概要} % 現在、原子核三者若手には約220万円という多額の'裏'繰越金が存在する。 この繰越金の存在は、以下で述べる歴史的経緯により、 基礎物理学研(以下基研)での援助申請等の公の場では公表されていない。 この報告書では、この繰越金についての歴史的経緯と、 今後公表、処理していくにあたっての方針、問題点について述べる。 % %歴史的経緯 \section{歴史的経緯} % 現在、原子核三者若手には約220万円の繰越金が存在する。 これは、ここ何年かにわたって(正確な期間は不明だが、10年程度と思われる) 三者夏の学校の会計が以下のように行われていたためである。 % \begin{itemize} \item 対外団体への会計報告を行う際、「前年度繰越金」の項目がなかった。 \item このため、各年の予算はその年で閉じていないといけない。 \item 赤字が出た場合、不足分の補填先が説明できないため、 決算は最終的に黒字にしなくてはならない。 \item 各年ごと、赤字を出さないために約20万円の余裕をみて予算を組む。 \item 結果的にこの約20万円が残るため、裏会計として翌年に引き継ぐ。 \item 繰越金の額がいつしか援助額に比べて膨大なものになり、 ますます公表しづらくなる。 \item こうして約10年間の間に、約220万円がたまってしまった。 \end{itemize} % また、繰越金問題については2001年度三者センター校である 大阪大学が三者総会での議案として提示しているが、 具体的な処理方法については触れられていない。 なお、以下で{\bf 「公表する」}と言った場合、 主に三者若手の援助団体である、基研および素粒子論グループ(以下素G) に対する援助申請での報告を指す。 % %繰越金に関する我々の方針 \section{繰越金に関する我々の方針} % 現在の繰越金額は、他団体に申請する援助額や三者若手の予算と比べ、 多すぎる状況にある。この状況を打破するためには、主に \begin{enumerate} \item 援助団体に公表した場合に、援助金の削減等の処置を取られること。 \item 三者若手内部における、具体的な繰越金の使い道。 \end{enumerate} という二つの問題点がある。 これに対し、以下のように対処することを提案する。 % %全額を公表する \subsection{全額を公表する。} 繰越金は現在でも約220万円という多額がたまってしまっている。 また、現在の「前年度繰越金」が存在しない会計報告は そもそも明らかにおかしい。 よって、繰越金問題の解決は少なくとも先数年内には絶対に行う必要がある。 % %繰越金の使い道 \subsection{繰越金の使い道} 繰越金は、『以後{\bf 四年間}にわたり{\bf 毎年40万円}を 夏の学校の旅費補助として使う』ことで、四年後には60万円まで削減する。 これにより、四年後には繰越金が妥当な金額になり \footnote{現在の三者若手の予算は、約200万円 (ホテル代を含めると約900万円)であり、繰越金が60万円ならば そこそこ妥当な金額といえるのではなかろうか。}、 会計を健全な状態に戻すことができる。 四年間、40万円という数字の妥当性については、 \ref{sec:using}章を参照のこと。 % %公表した場合の問題点 \section{公表した場合の問題点} % %援助の打ち切り \subsection{援助の打ち切り} 今まで繰越金についての報告をしなかったこと、 および夏の学校予算、援助金額に対して莫大な繰越金をため込んでいることを とがめられ、 基研、素G等の対外団体からの援助が打ち切られる、 もしくは削減される可能性がある \footnote{現在三者若手が対外団体からもらっている補助は、 基研60万円(旅費補助:50万、印刷費:10万)、素G 45万円で、 これはホテル代を除いた夏の学校予算の約半額。}。 % %信頼の低下 \subsection{信頼の低下} ずさんな会計を指摘される。また、三者若手の信頼が低下する。 ただし、実際に繰越金をためてきたのは今のセンター校ではないのだし、 向こうにも会計報告の監査が甘かったという落ち度があるのだから、 我々は開き直ってもいいのかもしれない。 % %繰越金の使い道について \section{繰越金の使い道について} \label{sec:using} % %『40万円』について \subsection{『40万円』について} 夏の学校の旅費補助は、対外団体から多額の援助をもらっている現状でも 満足に行えていない状況にある。 例年より40万円増えても、依然として不足していることにかわりはない。 {(\bf $\to$ この点について詳細なデータは必要)} あとは前後年との兼ね合いである。 % %『四年間』について \subsection{『四年間』について} 現在の若手活動では、構成員が全員入れ代わる'一世代'が約三年である。 多年度にわたる計画を立てる場合、この三年間という期間が 決定事項を正確に伝えられる時間スケールの目安になる。 この意味で、四年間という期間は長期計画を立てるにあたっては ぎりぎりの長さである。 これ以上長い長期計画を立てても、 引き継ぎがずさんな現在の夏の学校の運営では、無意味である。 四年でも長いくらいだが、これ以上一年間の補助金を増やすと 年度ごとの旅費補助の差が広がりすぎて、不公平感が生じる。 % %具体的な数字を提示したことについて \subsection{具体的な数字を提示したことについて} 上記のように具体的な数字を提示するのは、 \begin{itemize} \item 対外的に、きちんとした運営を行っていることを印象づけるため。 \item 今後の役職校の運営を円滑に行うため。 また、今回決まったことをきちんと引き継いでいくため \footnote{具体的な数字があった方が、伝える側の意識としてやりやすい。}。 \end{itemize} である。 ただし、数年後以降については そのときの状況に合わせて臨機応変に予算を組んでいけばよかろう。 今回の決定事項を四年後まで正確に伝えることは極めて困難だろうし。 % %繰越金に関するその他アイディア \subsection{繰越金に関するその他アイディア} \begin{itemize} \item {\bf 備品を買う:}保管場所がない、もしくは保管が手間なので、×。 \item {\bf 一年でぱーっと使う:}(cf.有名人を呼ぶ、どこかに寄付をするなど) 前後年に不公平感を与えるので、×。 \item {\bf 一度に全額公表せず、少しずつ公表していく:} 引き継ぎが面倒になり運営がややこしくなりそうだし、 ばれたときが大変なので、×。 \item {\bf 夏の学校以外の若手活動をする:}誰かやって下さい。 \item {\bf 繰越金額は現状のままでよい:}金は天下の回り物。 \end{itemize} % %対外的な発表における方針 \section{対外的な発表における方針} % 全額公表を行うことでいちばん危惧されるのは、 現在基研、素Gからもらっている援助が 打ち切り、もしくは削減されることである。 これを避けるため、報告の場では以下のような主張を行う。 \begin{itemize} \item 夏の学校の旅費補助は現在でもかなり不足した状況にあること。 また、今まで年間20万円の黒字があったのは、 赤字が出せないという前提の下、旅費を削っていたためであり、 繰越金を旅費補助に使うとしても、依然として援助は必要。 \item 打ち切り、削減をされると、繰越金を使い切った後、 もとの金額を援助してもらう状態に戻すことが、 三者若手の運営側の問題として、困難。 また、打ち切りについては、現在実質的に三者若手運営のチェック機関と なっている援助申請の場をなくすことになるので、できる限り避けたい。 \item 今後、健全な会計を行うことの約束 \begin{enumerate} \item 今後は、決算報告の際に前年度繰越金を明記する。 \item 従来夏の学校前に行っていた旅費補助金額の決定を 夏の学校以降にする \footnote{このことは、2001年夏の学校より行われる予定である。} ことで、なるべく収入支出差が出ないようにする。 \end{enumerate} \end{itemize} \noindent 文責:北澤正清(京大理・核理・M2) \end{document}