2004年度原子核パートホームページ

last updated Aug.10.2004

9月27日秋の物理学会 (於 高知大学) 原子核パート総会 SA会場 (開催時間18:00-20:00の予定)


2004年度原子核三者若手夏の学校 8月2日(月)〜7日(土) パノラマランド木島平(長野県)

参加申込は

6月28日(月)〜7月9日(金)

2004年度夏の学校原子核パートスケジュール

午前午後
8/2月 開校式
8/3火講義A(小野氏)研究会A(構造・反応)懇親会
8/4水講義A(小野氏)研究会B(ポスター)パート総会
8/5木講義B(中野氏)三者共通講義三者総会
8/6金講義B(中野氏)講義C(津江氏)研究会C(クォーク・ハドロン)
8/7土講義C(津江氏)

2004年度夏の学校講師の紹介

東北大理 小野 章

重イオン衝突における動力学と統計力学

核子あたりの入射エネルギーが数十から数百MeVでの核衝突では,様々な密度や励起 エネルギー(温度)において核子多体系の多様な現象が現れる.状態方程式を反映す る動的な現象や,液相気相相転移と関係する多重破砕などである.これらの現象に は,核子多体系の動力学として理解される側面と統計法則により理解される側面とが 共存している.この講義では,量子論に基づいた微視的な動力学理論の発展をレ ビューし,基本的な考えから応用例までを解説する.また,統計的側面に関しては有 限系における相転移などについて解説する.


講義のトラペです。
トラペ1 トラペ2 トラペ3 トラペ4 トラペ5

阪大RCNP 中野 貴志

ペンタクォーク粒子の発見

最近、LEPS共同実験は、大型放射光施設SPring-8でペンタクォーク(Θ+)粒子を発 見した。この新粒子は、質量が約1.54 GeVにもかかわらず、崩壊幅は25MeV以下とた いへん小さく、通常のハドロンの共鳴状態とは大きく性質が異なっている。この粒子 は、(uクォーク2つ)+(dクォーク2つ)+(反sクォーク1つ) からなる純粋なクォー ク5体系であるため、"ペンタ"クォークと呼ばれている。  これまでクォーク3つからなる陽子や中性子、クォークと反クォーク対からなる中 間子は知られていたが、クォーク5つからなる結合状態はこれが初めての発見であ り、クォーク・グルオンの力学の解明に新しい光を投げかける事になっている。現 在、世界中でこの新粒子の正体を解明するための理論・実験研究が行われている。 本講義では、現在までの研究の状況を紹介し、今後の展開について議論する。

高知大理 津江 保彦

量子場理論における変分法ーカイラル相転移の動的過程へのアプローチー

カイラル相転移の動的過程を中心に講義する。カイラル対称性とQCDのいくつかの有 効模型を概観した後、線形シグマ模型に基づきカイラル相転移のダイナミクスを考え ていく。そのために、ガウス近似の範囲内で、汎関数シュレーディンガー描像に基づ く量子系の扱いと、これと同等なスクイーズ状態を用いた時間依存変分法について解 説する。これは量子効果を含んで平均場の時間発展を記述できる方法であり、この方 法を用いてカイラル相転移の動的過程について、特にDCC(Disoriented Chiral Condensate)との関連で述べる。また、時間があればBECの扱いについても触れる。


津江先生の講義ノート

パート総会議案書、議事録

2004年度夏の学校各パートのアブストラクト集

2004年度原子核構造・反応パート研究会アブストラクト集(pdf形式)
2004年度クォーク・ハドロンパート研究会アブストラクト集(pdf形式)
リンク
準備校決定のローテーションルール(PS形式)


このページに関するリクエストなどはこのアドレスまで stakuya@tac.tsukuba.ac.jp このページは、2003年度原子核パートセンター校の筑波大学 榛葉(しんば)が書きました。
お問い合わせ等は stakuya@tac.tsukuba.ac.jp までお願いいたします。