〜 夏の学校の講師の紹介 〜


講義A(8/7〜8/8)

斎藤 直人 先生(京都大学原子核ハドロン研究室)
〜核子構造研究とその素粒子原子核物理における役割〜
素粒子・原子核物理の発展は、核子構造の研究抜きには語れない。 70年代における漸近自由性の発見をはじめとして、最近ではハドロンコライダーにおけ る研究の基礎を与え,また世界初の偏極陽子コライダーの登場、数年のうちに完成予定のL HCのなど、その重要性はますます高まっているといえる。 この講義では、核子構造研究が如何に精密物理として発展してきたかを概観し、今後の素 粒子・原子核物理における役割を考える。

講義B(8/9〜8/10)

萩野 浩一 先生(東北大学原子核理論研究室)
〜低エネルギー重イオン反応における量子多体ダイナミックス〜
クーロン障壁近傍のエネルギー領域における重イオン反応では、量子トンネル現象を はじめとして、様々な量子現象が見られる。 そこでは、原子核の内部構造が反応に強く反映し、また逆に、反応を用いて原子核構造を 調べることができる。 講義では、このような原子核構造と原子核反応の織り成す相関を、特に重イオン核融合反 応を中心に紹介する。 原子核反応論の初歩から始め、結合チャンネル法の基礎と障壁分布法を議論し、重イオン 反応を用いてどのように原子核構造を決定できるかを紹介する。 また、中性子過剰核を用いた融合反応や、準弾性散乱による障壁分布など最近の話題にも 触れる予定である。

萩野先生の 講義ノートはこちらになります(11M)。

講義C(8/10〜8/11)

福田 光順 先生(大阪大学南園研究室)
〜不安定核ビームの物理〜
近年、いろいろな不安定核ビーム生成施設を用いて様々な分野の研究が成果を上げて きており、世界のいくつかの研究所では、大規模な不安定核ビーム施設の計画が進展しつ つある。 この講義では不安定核ビームの基礎から応用までを、実際の研究施設やそこで行われてい る研究の最近の状況を取り上げ広く紹介する。 中でも特に、核半径、核モーメントなど、核構造と密接につながる原子核の基礎物理量を 中心とした研究と、超微細相互作用を利用した素粒子物理や物性物理への応用研究につい て重点を置いて解説したい。

講義ノート:その1その2その3その4



〜 レビュートーカーの紹介 〜


大西 一聡 さん(基研)
〜カイラル相転移の非平衡(動的)臨海現象〜
カイラル相転移の非平衡(動的)臨界現象について議論する。 その知見は相対論的重イオン衝突実験や初期宇宙の時空発展を理解する うえで重要である。モード結合理論およびくりこみ群を用いた解析を 紹介し、固体の構造相転移との関連を踏まえながら、カイラル相転移に おけるメゾンモードの振る舞いを議論する。
詳細はこちらを御覧ください。 (PDFファイル)


明 孝之さん(阪大RCNP)
〜軽い中性子過剰核における弱束縛、共鳴、連続状態の性質〜
軽い中性子過剰核にて発見されたハロー構造をきっかけとして、不安定核の物理は目覚し い進展を遂げてきた。レビューでは、そのハロー構造を中心に、軽い中性子過剰核でおこ る現象、弱束縛状態や準位逆転、魔法数の破れ等について紹介する。また、不安定核の非 束縛状態を調べる理論枠組として、特に共鳴状態を正しい境界条件で扱う方法について紹 介する。実際に方法の有効性とハロー核の分解反応への適用例について触れる予定である 。


もどる