素粒子論グループの皆様、

2021年度(第16回)素粒子メダル奨励賞に関して、
素粒子メダル奨励賞選考委員会から選考結果報告書を戴きましたので
報告いたします。受賞理由については添付pdfをご覧ください。
よろしくお願いいたします。

2021年度 素粒子論委員会
委員長 中野博章

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第16回(2021年度)素粒子メダル奨励賞 選考結果報告書

第16回素粒子メダル奨励賞の授賞論文として,以下の3篇を選出したこと
を報告いたします。

2021年度素粒子メダル奨励賞選考委員会:
今村洋介,北野龍一郎,中山優,西岡辰磨,松本重貴,米倉和也


【授賞論文】
1.“Identification of perturbative ambiguity canceled against bion”
著者:森川億人(Okuto Morikawa),高浦大雅(Hiromasa Takaura),
雑誌:Physics Letters B 807 (2020) 135570.

2.“Out-of-time-ordered correlators and purity in rational conformal
field theories”
著者:Pawel Caputa, 沼澤宙朗(Tokiro Numasawa),Alvaro Veliz-Osorio,
雑誌:Progress of Theoretical and Experimental Physics 2016 (2016) 11, 113B06.

3.“Gravitational waves from bubble dynamics: Beyond the Envelope”
著者:神野隆介(Ryusuke Jinno),瀧本真裕(Masahiro Takimoto),
雑誌:Journal of Cosmology and Astroparticle Physics 1901 (2019) 060.


【授賞対象者】(所属は応募時)
 森川億人 氏(九州大学,博士課程3年/現:大阪大学,学振特別研究員)
 高浦大雅 氏(KEK理論センター,研究員)
 沼澤宙朗 氏(MIT,ポスドク/現:東京大学物性研究所,特任助教)
 神野隆介 氏(DESY, 学振海外特別研究員)

※P. Caputa氏, A. Veliz-Osorio氏,および瀧本真裕氏は,
 素粒子論グループ会員でないため,授賞対象としない。

【総評】
今回は15件の応募があり、うち1件が他薦でした。選考委員会では提出された
応募書類および応募論文を選考委員6名全員が読み、それぞれの論文に対する
意見を集計したうえで第1回の選考委員会を開きました。力作が多く、一回の
選考委員会では最終的な決定に至らなかったため、候補を半数程度に絞ったう
えで、さらに詳細に検討することになりました。選考委員だけでは判断が難し
かった論文については、外部の専門家に意見を伺いました。
そののち第二回の選考委員会において全員一致で上記3本の論文を授賞論文と
することに決定いたしました。授賞論文以外にも、重要な結果を含むものや
今後その評価がより高まる可能性を感じるものなどもありました。
今回惜しくも選に漏れた方々も含め、今後とも自薦他薦問わず積極的な応募
を引き続きお願いいたします。


2021年度素粒子メダル奨励賞選考委員会
 委員長:今村洋介
副委員長:北野龍一郎
選考委員:中山優,西岡辰磨,松本重貴,米倉和也