基礎物理学研究所市民講演会

21世紀物理学へのプロローグ

2005年 3月12日午後1時より
場所 基礎物理学研究所湯川記念館 大講演室


基礎物理学研究所への交通

基礎物理学研究所では以下のテーマについて 市民向の講演会を行います。理論物理学の基礎的な話題について 解説する予定です。

プログラム

13:00 所長の挨拶
13:10 太田隆夫 ゆらぎの不思議
14:25 休憩
14:40 九後 太一 力の起源:ゲージ相互作用
16:00 閉会

当日は、当研究所の創立者であります、故 湯川秀樹博士の使われていた 研究室に研究資料等を展示した湯川資料室を12時から5時まで(講演中 の時間帯を除く)公開しています。ご自由にご覧下さい。

次回の市民講演会は2005年7月2日 (土曜日) 場所:京都大学理学部6号館401号室
講演者:Andrei Linde (Stanford大学教授)ほか。


太田隆夫 教授 「ゆらぎの不思議」

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太田教授


自然界にはさまざまな運動がある。何十年後に日食が起こるかを予測できる天体の運 動は、決定論的であるという。一方、7日後の天気を確実に予測するのは観測や計算 機が発達した現代でも依然困難である。このように、予測不可能な要因が潜む現象に は必ずゆらぎが存在する。20世紀の物理学として相対論や量子力学の理論が構築さ れ、自然現象の理解は飛躍的に進歩した。同時にある種のゆらぎ(熱ゆらぎ)につい ても大きな発展があったのが20世紀物理学の特徴である。しかし、生命現象や社会 現象まで含めると、ゆらぎについては物理学として未知の部分が多い。これらゆらぎ の今日的話題についてお話したい。


九後太一所長 「力の起源」

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九後所長

電磁気力や重力など、自然界に存在するすべての力(相互作用)は、何故 存在するのか? 自然界における「もの(物質)」や「力(相互作用)」の「あ り方」を記述することを目指してきた素粒子論は、20世紀の後半になって ある意味で「存在の必然性」に対しても答えられる段階になったと言って良 いだろう。事実、自然界の4つの相互作用は、すべて、ゲージ対称性という 極めて簡単な幾何学的要求に基づくこと、がわかってきた。 ゲージ対称性が その力を媒介する(電磁場や重力場などの)場の存在を導き、それらが物質 とどう相互作用するのかまで決めてしまう。現在の素粒子論の輝かしい到達 点である「素粒子標準理論」の骨格をなす、このゲージ対称性の原理につい て易しく解説したい。


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