ele08 azuma

AdS/CFT対応の直接的検証への道


発表者: 東 武大(京都大M2)
発表日時: 06/25(日) 09:30-10:00
AdS/CFT対応は、1997年にJuan Maldacenaによって提唱された、重力理論 とゲージ理論の間の双対性である。この双対性によって、重力理論を用いてゲー ジ理論の強結合領域に対する解析が可能となっている。この対応関係を理解し 検証しようという試みは様々な角度から行われており、従来では、ABJ anomalyや三点関数のゲージ理論の弱結合領域、および$AdS_{5} \times S^{5}$空間における古典的超重力理論の強結合領域の計算結果が一致すること が知られている。
こうした試みの中でもひときわ異彩を放つのが、 hep-th/0003055にお けるEricksonらの仕事である。従来の方法とは異なり、彼らは${\cal N}=4$ SYMの強結合領域におけるWilson loopの値を計算するための近似法を提 唱し、これが従来知られているAdS側の強結合の計算結果と良い精度で一致す ることを直接的に示そうと試みている。

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