[2005 9/26]

今日も Prof. D. Waldram を捕まえていろいろと聞いてもらう。
実際には彼からの質問が多かったような気がするが、うまく返答できていたのだろうか。
こちらがまだ理解が未熟なところを簡潔に教えてくれる非常にありがたい存在だ。
昔の彼の論文に関する質問も丁寧に答えてくれる。
これまで、日本人以外の論文の著者に直接質問をする機会がなかったり、あってもうまく使えなかったりしたのだが、今回はめいいっぱい質問させてもらおうと気持ちを新たにする。
彼が英国に戻っても覚えてもらえる様に頑張ってアピールもしてみよう。



[2005 10/01]

午前からProf. Waldramに質問するつもりでいたのに寝過ぎてしまう。
約束をしていたわけではなく一人で勝手にそう決めていたからまだ良かった。
で、昼食前に彼にこちらの話を再度紹介。
「ロンドンに来る予定はある?C.Hullにも紹介してあげるよ」と聞かれたので、近いうちに行ってみようか。
飛行機。。。
KIASの研究費はまだ十分残っているので、お願いすれば簡単に実現可能な絶好の機会であるなあ。
これから考えてみよう。



[2005 10/19]

よっしゃ!スムーズに事が運べば12月上旬にImperial College (London)に出張で行けそうだ。



[2005 10/26]

相手とのコンタクトが取れました。
というわけで、12月のImperial CollegeのMathematics Instituteへの出張が決定です。
12/5から12/15滞在の予定。

年末はフライトばっかりになりそうですな。

ところで、私は航空会社の情報などが皆目わかりませぬ。
どの航空会社の便がどんなサービスか、といった類のもの。
有益な情報を下さいませ。



[2005 10/31]

出張日程変更。
帰りのチケットが取れないのであった。

この飛行機嫌いが、果敢にもこの1ヶ月で6回も乗ることになるとは。。。
ソウルからロンドンまで、ダイレクトに繋ぐ便は高過ぎる。
一度成田にて一泊する必要が生じている。
帰りも然り。



[2005 11/03]

Imperial Collegeから連絡が来る。
宿のことについて。
で、Imperialにはドミトリーはないのであろうか、「この周辺は宿代が高いからこちらでアレンジしようか?」という問い合わせを頂く。
現在「地球の歩き方」を眺めながらだいたいの相場を見ているが、オレの研究費で十分支払える、感じがしない。
たぶん安いところもあるんだろうが、土地勘がないし、相場などやっぱり少しの情報からでは見当つかないので、相談をしていこうと思っている。
確かに「地球の歩き方」にも、オレの研究費の残りで支払えそうな価格の宿も掲載されている。
が、冬である。
寒いのである。
寒いのは(寒いのも)苦手なのである。
我儘なのである。
できれば快適に過して、(すこぶる)良い印象をロンドンに対して持ちたいのであるが、どうなることやら。。。

それにあわせて、ロンドン周辺にも足を伸ばしてみたいので、頑張ってコンタクトを取ろうとしている。
会った事のない教授たちに、つたない英語を駆使してメールを書いているのだが、なかなか綺麗に、スマートに書けませんなあ。
どうも長くなってしまう。


やっぱなんか恥じかいている感じ。
無知なままロンドン滞在を企画しているといったところか。
宿泊費がバカになりませんな。
「あなたの希望するタイプではこれこれだけど、大丈夫か?」と問われる。
いや、全然大丈夫じゃないけど、自費ででも行くべ!ということで、OKを出す。
折角探してくれたんだし、我儘言わないことにしよう。
(しかし、送られてくるe-mailにて使われている英語の言い回しがわからん。。。
これがBritish Englishか。
そういえば2年前に果敢にもDAMTPに申請し、見事不採用通知をもらったときも、最初そこに書かれてある言い回しに当惑してしまったのだが。。
言語は難しいな。)



[2005 11/17]

うーむしかし返事というものは来ないものだのう。
ロンドン出張中のセミナー行脚ができるのかどうかわからんな。
今になっても音沙汰なしというのは、おそらくできないのだろうか。

よしゃ!Queen Maryから返事あり。
これでロンドン滞在中少なくとも2回ほどはセミナーが出来そうだ。
まだ日程は未定ながらこれは嬉しい返事だ。
楽しみ楽しみ。

げ、自分の1週間前に Lindstrom が Triangular seminar をするではないか!これは是非とも聴きに行かねば!!



[2005 11/21]

最近ヘテロにはまった。
なんか無性に楽しい。

ロンドン用のトラペが相変わらずとんでもないことになっている。
60ページ。
英語で話すんだからそれは無理だろう!って分かっているんだけど、いつもの癖で付録ページを追加しているとこうなってしまう。
本文もまだ30ページもある。
15ページくらいまで落としてしまいたいのだが、「自己紹介しよ」「前の仕事の関連も入れよ」「今の話題を」とやっているとこうなる。
極力計算過程などを削ぎ落としていると、落とし過ぎて単なるお話になってしまうのだが、どうしたものか。
このままでは、阪大研究会でのすごい状態を、英語圈でも再現してしまう。

今日は Wales Swansea から滞在している Prem Kumar と食事。
先週水曜、大学の午前の講義をすませて、そのまま空港へ行き韓国へ来て、先週末研究会でトークして、明日帰国して、ちょっと寝てから、講義をする予定らしい。
すげー。
来月ロンドン滞在を伝えたので、うまく時間などが取れたら再会できるかな。



[2005 11/24]

ロンドン用のトラペを相変わらず作成中。
G構造群多様体(とでも訳されるのか?)の分類などがすべて付録にまわる。

ここ数日のソウルはやたらとあたたかい。

このところ頭痛薬に頼らない生活を続けている。
禁煙生活みたいなもんか?



[2005 11/26]

London滞在中の宿舎の場所をチェック。
Kensington Park を狭んでほぼ反対側ですな。
20 minutes walk くらいの位置にあるようだが、夜は寒そうだ。
というか治安はどうなんだろうか。
そろそろ地図とかを印刷して手元に置いておかないと、直前になると忘れてしまいそうだ。

Cambridge in ColourというWebsiteに遭遇する。
とてつもなく綺麗な写真が盛沢山である。
こんなに綺麗なのはデジカメでは出来無いんじゃないかと思うくらい!
実際には加工しているんだけど、もし現実にこんな風景に遭遇したら、いろんな憂鬱や不安や悩みなんて全て解決してしまいそう。。



[2005 11/28]

またまたロンドン関係であるが。
セミナーの練習。
直前まで修正していたので原稿を用意せず。
おそらく本番でも原稿は準備しないが。
昨年のSUSY2004前後でのアタフタからは考えらんほどの上達ぶり(ふてぶてしさ)。
聞いてもらう御陰で、どこに穴があるのかが分かるのでありがたい。



[2005 12/01]

やばい。
ロンドン出張直前になって気力が続かなくなってきた。
論文の内容が全然頭の中に入ってこない。
文庫も漫画も入らないっすよ。
頭の中では「カレーパーン、カレ〜パ〜ン♪」が延々とコダマしてる。

何が気に入らないのかな、今のオレ。

相変わらず、フライト前は全くと言って良いくらい落ち着かない。
今日は夕食後、ひたすら飛行機嫌い克服についてのwebsiteを探している。
沢山あるのですな、克服マニュアル。
でも全部書籍であって、websiteそのものでの解説はほとんど見当たらない。
一番リラックスできた(それでもまたテンションが高いのだが(ってなんで搭乗してない今でも相当テンションが高まるのだろうか。。))ものは、あるパイロットのブログ

・・・この貧弱な神経、なんとかならんのかな。



[2005 12/02]

安定剤を飲んでいる。
過度に不安感が積ってきた。
でも以前より効きが弱い。
まだフライトでないのに、何故効かないのか。。
ちなみにこのせいで昼飯が喉を通らん。

かれこれ6時間くらいはこの飛行機搭乗に対する「不安解消法」とか「克服」関連のwebsiteを眺めている。
そんなに長い時間読んでいると、実際のフライト時間より長くなりそうだ。
(実際ソウル-成田のフライト時間の3倍近く眺めていることになる。ロンドンまでの半分も眺めている。)
しかし、落ち着かん。
極力前向きな文章しか読んでいないのに。
やっぱり不安は理屈じゃないんだよ。

不安解消では窓側に座って景色を眺めたいのだけど、身動きしやすいのは通路側だったりで、どっちがいいのだか。。
2時間くらいなら窓側、長時間は通路側、かな。
しかし景色も見えない長時間フライトは、退屈(というか不安を解消できる材料がない)ではないか。

今日明日はもうずっと、身支度と不安解消法の模索だな。

気分転換のための、自己暗示のためのお気楽なFLASHとしてはしれ!ショボねこを眺めてる。
otomaniaの「Treasure Hunter」の mp3 もすごくイイ!

とりあえず、恥ずかしながら書きまくることで不安を胡麻化している。


頭を切り替えよう。
ロンドン滞在中の動向を考えてみる(考えるだけなら別にここに書く必要はないけど)。

12/5にロンドン入りして Imperial College に直行。
そして挨拶して宿舎へ。
たぶんバタバタしているうちにこの日は終了する。

12/7、King's College へ Lindstrom のセミナーを受けに行く。

12/14、Queen Mary College へ自分のセミナーをしに行く。

Oxford、Cambridge、その他のセミナー行事に合わせてそこも訪れたいが、滞在中の予定がまだWebに公開されていないので、訪問日時が未定のまま。
Imperial College でもいつ informal seminar ができるのかは未定。

観光もしたいものですな。
休日はもちろんいろいろ周りたい。
ストーンヘンジ&バース観光ツアーなるものがあるらしい。
他にもウインザー城、リーズ城、カンタベリー、ドーバー、ポーツマス、ストラトフォード・アポン・エイボン、コッツウォルズ、カーディフ、コンウィ、エジンバラ、グラスゴー、などなど、キリがない。
勿論ロンドン内部も周りたい。
バッキンガム宮殿、タワーブリッジ、国会議事堂、トラファルガー、ウエストミンスター寺院、大英博物館。
しかし多過ぎる。
(順不同、地理的距離無視で羅列している。)

一番の興味は、ロンドン近郊での建築物、史跡巡り。
むしろこれが目当てだったり。
全部行くには全ての日程を費さないといかんだろうし、何で Imperial College に滞在するのか、となってしまうのだが。
ニューキャッスル・アポン・タイン(Stingの故郷)は今回は無理かな。

飛行機の中でこういう事ばっかり考えておけば良いんだろうね。
近くの座席にいる人にお勧めを聞いてみたりとか。
ということは、今真剣に考えてしまうと、フライトの時つまらなくなって退屈するってことかな。



[2005 12/03]

身支度してみた。
重過ぎ。
冬の旅行は大変だ。

うひぃー寒い寒い。
今日は日中でもマイナス2度(14時現在)ですよ。

最近ずっと座りっぱなしだったので散歩してみた。
寒いけど歩けばまだ大丈夫。
日没後雪が降り出した。
明日の未明にかけて半島一体が急激に寒くなるのだそうな。
旅の始まりはいつも試練ですかな。



[2005 12/04] London出張1日目

とうとう初の長距離出張だ。
まずは成田まで。

実は昨日の冷え込みと低気圧の影響で、朝のソウルは一面の銀世界である(写真取ってない)。
滑る滑る。
折角購入したブーツではまっすぐ歩けないので、昔筑波で買った、今でも使っているものに戻す。
この10日間ブーツを探し続けた努力はロンドンでは報われないことになった。

雪ということで、フライトはどうやねんという疑問があったが、空はしっかり晴れていたので、大丈夫!と思っていた。。。
が、午後になって雲行きが怪しいことに。
ついでに強風である。
搭乗口前で景色を見ていたら、これって荒れているっていうんじゃない?という具合であった。
でもバンバン離陸している。

というわけで不安いっぱいで飛行機へ。
予めチェックインの時希望を伝えていたので、希望通りの席となる。
で、相変わらず横に座った人とずっと雑談。
相手は今回は韓国人。
日本語が出来て、年に一度日本に出張しているらしい。
半導体の測定器関連だそうだ。
すごく興味を持って聞かせてもらった。

というか、もう「真剣に」雑談をさせてもらったわけだ。
日本上空、特に関東入りして降下しているとき、まさに低気圧のド真中を降下していた様で、アナウンスでも「現在かなり大きな揺れが続いておりますが、もうまもなく空港に到着でございます」とあった。
もうその時はいつものごとく心配しすぎで疲れていたのとかもろもろで、揺れていてももう過剰な反応はできなかったのだが、自分が以前経験したとんでもない揺れに比べるとまだまだであった。
シートからは浮き上がらないからね。
(でも食事は箸を付けられなかったし、お茶を貰うとき紙コップを持っていた手が震えていたので「大丈夫ですか?」とまで言われた。それ言われると大丈夫ではない。)

離陸が予定通り、そして着陸は予定より20分も早いものだった。
フライトアテンダントにもいろいろと聞いてみた(向かい合わせでのシートだったので。。)。
ま、冬の気流の関係でもあるらしい。
とにかく揺れたのは低気圧だが、そのせいで早かったというわけでなく、いろんな要因が重なって、早く来れたという。
ふぅ。

一時入国(帰国)中、東京まで行って本屋に行こうと思った。
欲しい本があったのだが、どうもそんな余裕はなさそうだ。
AEON成田ショッピングセンターにも大きな本屋があるというのでそこまで向かう。
が、やっぱり見付からない。
検索したけど、「当店には在庫がない」と出る。
ああ、残念。

そして日本に帰ってきてコンビニで最初に買ったものは、やっぱりカレーパン

さて、次のフライトが終わるとついにロンドンに立つことになる。
頑張れオレ!

(ここのホテル、ネット接続に10分100円である。)



[2005 12/05] London出張2日目

とても長い一日。

飛行機のフライト時間は予定では13時間弱。
あまりに暇であろうことを見越して、成田のホテルではあまり睡眠をとらずにいた。
成田出発は朝なので、睡眠不足で乗り込めばフライト中に眠れるだろう、という浅はかな作戦である。
結果からいうと、フライト中は一睡もしなかったのだが。

今回ようやく各シートにディスプレイが付いている飛行機に巡りあえた。
これで暇潰しが有る程度できるぞ!と。
それから横に座っていたのは今度はイギリス人。
オーストラリアからの帰りで成田でトランジットだそうな。
観光ではどこがお勧めかとかいろいろ聞いてみた。
ヒーヴァー城、リーズ城がお勧めだそうな。

さて肝心のフライトであるが、これまでで一番快適であった。
揺れない。
ゲームも散々したし、映画も見たし。
5年前のロサンゼルスへの旅行では、個人画面なんてなかったから退屈だったけど。
しかし、あまりに眠いのでその後押しで、睡眠導入剤を飲んだのに、その後もうろうろして、結局眠れなかった。
そのため、ロンドンについてから朦朧としながら街を歩いたのであった。

フライトは結局予定より1時間短くて済んだ。
フライトの最中撮った写真はまた後程掲載予定。

問題はこの次である。
ロンドン。
地図でしかその街並を見たことがない。
Google Earthでも少々わからない。
で、やっぱり。
Glocester Road駅を降りて、さてどっちが北?ということになった。
わからん。
土地勘なんて全く働かない。
通りの名前もどこを見たら表示されているのかわからん。
Glocester Road駅を中心に、でかい鞄を持ったまましばらくうろうろしまくる。
そして街の性格を有る程度把握した後、「よっしゃこっちや!」と理解して、いざImperial Collegeへ。

この時点では写真は撮ってない。
後程撮りまくる予定であるが、建物は非常に良い感じ。
ガイドブックに載っているそのままである。
ただ、歩道がちとつらい。
カートを引いて歩くと必ずどこかで引掛る。
2分に一度くらい。
ま、石畳というほどでもないので、仕方がないか。

さて、Imperial Collegeの建物に入ったは良いが、
なんじゃこの建物の構造は?もう迷路みたいでたまらない!
という印象を受ける。
最初Huxley Buildingに向かい、佐藤さんに御会いする。
実はゆっくり話させてもらうのはこれが初めてである。
こちらの困惑に対して非常に丁寧に助けていただいた。
とってもありがたい。
もし一人で来ていたら多分初日から辛い気分になっていたことだろう。
現在はカルチャーショックというくらいで済んでいる。

ホテルも外見はとても綺麗である。
Notting Hill Gate駅から徒歩2分。
便利だ。
部屋は少々狭いが、ボイラーも効いているし、シャワーもお湯が出るし、初日の宿泊としては申し分ありませんよ。

まあいろいろあったけど、問題なくロンドンに到着して落着きました。
次は環境整備。



[2005 12/06] London出張3日目

12/05の日記を書いている最中実は目が回っている。
時差ぼけ?ホテルでも10時間以上寝たのであるがなあ。
12/05の記事とここの記事は同時に書いているので。
書ける時に書いておこうと。

英語が全然わかりません。

Imperial Collegeまで歩いて行くことにする。
PCを背負ってうろうろする には少し遠いが、朝の Kensington Garden を楽しんだ。
空港から見た街並といい、この公園といい、12月というにも拘らず、芝生が青いのは何故なんでしょう。
御陰で非常に楽しんでおります。

午前中はこのPCの接続でいろいろと困難があったので、ばたばたしていた。
英語が聞き取れないし、聞き取れても、
「げ、そんな設定、この韓国語版Windows XPではどうやったらいいのか皆目わかりませんぞ」
となる。
やっぱり母国語のPCを所持すべきだと痛感する。
喩えLinuxは問題なく使えるとしても、だ。

オレのオフィスは、新しく始動しているInstitute for Mathematical Scienceにあって、 Danielや佐藤さん達のいるHuxley Buildingから5分ほど離れている。
そのため昼食など、遅れると一人取り残されてしまうのであるが、親切にもDanielが連絡をくれていた。
(たまたまインターネット接続直後に彼からメールが来てたので、すっとんでいった。)
そこで少し話をして、これからしばらくの滞在目的を話し、自分のオフィスに戻る。

お昼を過ぎているが、まだ朦朧としている。

で、夕食はどうなるんだろうねえ、と思っていたが、案の定何にもない。
まあまだ時差呆けらしきものが抜けないので、午後7時にオフィスを出る。
普段では考えられない早さだが。
帰りもまた歩く。
今度は別の道。
Royal Albert Hallのすぐ東側を通り、ライトアップされているAlbert記念碑を見て、閑静な住宅街を抜けて、ホテルのあるNotting Hill Gate駅まで戻る。
途中どんな店があるのかを見て巡るが、どうやら手頃に夕食を取れるところではなさそうだ。

一度ホテルに戻る。
さて、夕食はファーストフードにするか、頑張って違う店を探すか、夕食は取らずに夜の観光に行こうかと悩む。
しかし腹が減った。
やっぱり頑張って夕食を取れる店を探そうと。
ガイドブックを眺めながら、手頃な値段で、午後9時でも空いている店はどこか?
少々探した後、Northern LineのLeicester Square駅側の「Tokyo Diner」にする。
丼なども食べられるというコメントに誘惑される。
ソウルで丼ってほぼありえないから。
というわけで、頑張って遠出をする。

地下鉄、わからん。
どちらのホームに行けば希望の進路側なのか。
それは駅毎に表示が異なる。
「西側ホーム」とかいう表示だけ。
その西側が「何処行き」なのか、わからん。
どこでそれを判断したら良いのか。。
今のところ、Glocester Road駅、Notting Hill Gate駅、South Kensington駅、Leicester Square駅、Tottenham Court Road駅を使用したが、どこも「偶然」間違ったホームに行っていない。

Tokyo Diner」。
ここを選んだもうひとつの理由は、チップ不要のお店だから。
その習慣が身に付かないので、これは気楽。
店員さんも日本人だったので、日本語で注文をしてもOKだったし、味も悪くない。
値段は、そりゃ高い。
東京と比べても倍はするだろう。
でもロンドンの中では高くないほうではないだろうか。
さすがに独りではとても狭いテーブルに追いやられてしまい、なんだか寂しさが倍増してしまったが、それでも良し。
これから夕食はそこに通うとしよう。

ちなみに、Leicester Square駅からTokyo Dinerまで、やっぱり道に迷った。
ここまでバンバン迷った経験なんて皆無である。
喩え見知らぬ土地でも、地図を見ながらでは迷ったことなど一度としてないのに、ここでは地図と実物の対応が難しすぎる。

ここの土地は異世界だわ。
映画とかでロンドンの街が登場したとき、日本の街並に比べて、フィルムの関係でなんだかくすんで見えたものだが、実際ロンドンに立つと、その映像通りに、ものがくすんで見える。
(何を言いたいかというと、例として、ブラックレインという映画の1シーンとして使われた阪急梅田駅の通りは、映画の中では何だか乾いた土地、日本でない、石だけで構成された通りに見える。
しかし実際はそこまで無機質な感じではない。)。
やっぱ基本的に石で構成される文化だからか?

アジア系の顔をした人間が目に入ると思わず見入ってしまうのだが、やっぱ寂しいんだわ。
西洋の都市に単独で過すことは、とてつもなく忍耐が必要なのではないだろうか。
それを思うと、イライラすることはあっても、ソウルはまだ日本人にはとても住みやすい土地なのだろうか。
(これはしばらくしてあまりそうとも思えないという結論になる。
12/23時点で、やっぱりソウルの方が住みにくいと考えている。)



[2005 12/07] London出張4日目

夜早く寝るために朝はだいぶ早い。
時差呆けのせいもあってなお早い。

とはいえ、午前7時にホテルを出るだけだ。
外はまだまだ暗い。
そんな中をのんびり歩いてオフィスまで行くのがとても気持ち良い。
寒いけど、全然きつくない。
むしろ心地良い寒さ。

やっぱり、早過ぎだ。
まだ掃除しているよ。

今日は午後からみんなとKing's Collegeに向かう。
M.GreenとLindstromの2本立て。
どちらもLondon Triangle Seminarの一貫。
前半のGreenのトークと比較するのもどうかと思うが、Lindstromのそれは、残念ながら期待通りではなかった。
というか、そんなもんですか?という印象を受ける。
本人に直接伺っても、(他の共同研究者、特にRocekはどう考えているかはわからないが)少なくとも、Lindstrom本人は、string理論への応用はあまり重視していないようである。
んなアホな。
彼のセミナーの後いくつも質問をしてみたが、どれもこれも「まあGeneralizedって何でも入るからねえ」とでも言いたげな答えで返される。
詳細はどうでもいいのかよという印象しか受けられなかった。

ホテル(というか、料金は高いが、質の悪い宿舎とでも言おうか)の洗濯設備に泣かされる。
2ポンド40ペンス(大雑把に言って480円)も飛んでいってしまった。
そのうえ結局使わない方が良いという結論に達する。
手洗いが最も落ち着きそうだ。



[2005 12/08] London出張5日目

Cambridge へ向かうため、朝のKing's Cross駅へ。
Notting Hill Gate駅からKing's Cross駅まではCircle Lineで直通なのだが、あいにくストップしている。
ロンドンではこういう事態は日常茶飯事だそうな。
幸いNotting Hill Gate駅からはCentral Lineも伸びているので、これでOxford Circus駅まで行き、Victoria Lineに乗り換えてKing's Cross駅まで行くことができる。

King's Cross駅の様子を把握するために朝早く出て正解だった。
とにかく使ったことのない交通機関を把握するには周囲をよく観察するに限る。
しばし辺りを眺めて見ると、駅中央の電光掲示板に人が群がっているのが見える。
何故群がっているのか最初はよくわからなかったが、これで自分の希望する列車の出発時間(よく遅延する)とその出発するプラットホーム(よく変更される)を把握すべく、みんな眺めているのが理解できた。
しかしデカイなあ、この駅も。

King's Cross駅からCambridge駅まで約1時間で結ばれている。
その間の景色は、ずっと牧草地帯。
馬や羊が放し飼いされている。
のどかだのう。
出発地ロンドンは雨であったが、特別山があるわけでもないのに、途中でどんどん天気が変わっていく。
嬉しいことにどんどん晴れていくではないか。
むふふ。

Cambridge駅に着く。
今日は1年ぶりに橋本さんとここで出会う約束をしていた。
忙しい中僕のお願いを聞いてもらって非常に嬉しい。
久し振りというわけでDAMTPまでの行程でいろいろ積る話をしながら、せっかくだからというわけで観光案内もしてもらった。
King's College礼拝堂にも入れたし、Queens College、Trinity College、ニュートンのりんご、銅像、そして髪の毛などを十分に堪能させてもらう。
この大学、でかいなあ。
広い空間を存分に使っている。
しかしこういう場所ってある意味怖い。
あまりに広い場所なので、自分の意識がそこに埋もれてしまいそう、自分を見失いそうになる。
それだけ、この空間にはいろんなものを吸引し続ける「大きさ」があるのだろうか。
石造りの建物もとても圧巻だった。
しばらくでいいからこういったところで研究が出来たら良いなあと思った。
でも、「しばらく」でいいや。

とにかく写真をいっぱい撮る。
数学橋でも、溜息橋でも撮る。
そして DAMTPも、Cavendishでも、とにかく撮る。

とても幸いなことに、今日は急拠来訪しているStromingerのセミナーがあった。
黒板を使ってゆっくりと議論を進めるスタイルだった。
残念ながら途中でわけがわからなくなったのであるが、現在Piljinと取り組んでいる話題の先駆けとなった論文を書いた人間を、こうして生で見ていることにありがたみを感じた。
その後、Maxwellの鏡像や世界最初の陰極線照射器(?)、霧箱なども眺める。
Cavendishでは毎年研究会が行われていて、1900年以前の物から欠かさず集合写真が撮られている。
それもずっと眺めながら、ラザフォードやJ.J.トムソンは、いつから「Sir」という称号がついたのかも、眺めていると把握できる。

橋本さんの娘さんを迎えに行った後、Cambridgeの中心まで戻って、片付け作業に入っている青空市場を見て、Wipple Museumまで足を運ぶ。
もう夕方だったため閉館していたが、その周辺の街路などもまた独特の雰囲気を味わえた。
その後橋本さん宅に御邪魔して夕食まで頂いてしまう。
奥さんとも娘さんとも仲良くなれていろんな話をさせてもらえた。
ひとつびっくりしたのは「カレーパン」が好評なことだ。
これからもノリの良いFlashはここで紹介していこう。

気がつけばロンドンに帰る予定時刻を越えていた。
本当に、時間を忘れるほど楽しいひとときを提供してもらってとてもありがたかった。
ソウルに住んでいて、ロンドンで昔話などをして感慨にふけるというのも何だか奇妙な印象を受けたが、海外生活の疲れを洗い流してくれた橋本さん一家に感謝したい。

さて、またImperial Collegeで議論をふっかける努力をしてみよう。

ついでながら、top page からリンクされているこのページをここからリンクしてはどうか、と言われたので、とりあえずやってみる。
自分のノートです。



[2005 12/09] London出張6日目

もう金曜日である。
午後からImperial Collegeではtea meetingがある。
そこでDanielと佐藤さんにお願いして、他のstaffに紹介してもらう。
Hull, Stelle, Tseytlinと握手(とは言っても単なる挨拶であるが)、これだけでも感激である。
他Bo Fengとも少しO河内ネタで会話する。

週末はオフィスの暖房設備があまり機能しないらしい。
これはロンドン観光に行けということですな。
どこに行こうか。
それともロンドンを出てリーズ城もしくはウィンザー城にしようか。

夕食をどうしようか、またLeicester Square駅近くの「Tokyo Diner」にしようかというわけで、またてけてけと Leicester Square へ。
が、金曜夜のLeicester Square、人ばっかり。
ここはTheatreも沢山あるし、広場で何かやっているしで、もうお店も満席。
ここまで来て残念だが、Fast Foodでしかも立ち食いという悲しい夕食になっちまった。
このままImperialに引き返すのはくやしいので、そこらへんを散策することにする。
ガイドブックも持ってないが、デジカメを持って来ているし、歩けば何かに出喰わすはずだと、頑張ってみる。

Leicester Squareを南下。
すると何やら綺麗な建造 物が並んでいる。
この塔はイイねえ、と思いながらデジカメ撮影をする。
暗い中での撮影も徐々に慣れてきた。
しばらくのほほんと歩いていると、急に視界が開ける。
あれ、ここは?と思ったら、やっぱり Trafalgar Square に来たようだ。
あの有名な塔を中心にクリスマスイベントで盛り上がっている。
観光客もいろいろ来ている。
オレも沢山写真を撮る。

さらに南下する。
すると今度は遠くに Big Ben が見えた。
こりゃもうそこまで行くしかないでしょ!途中Horse Guardsなど建築物を撮影しつつ、一路Big Benへ。
おおっ、大きいですな。
しかも良い感じでライトアップもされている。
夜だというのに、警備の人達も一緒になって撮影を手伝ってくれているようだ。
でもそういったのには混じらず、独り黙々と写真を撮影することにする。
その方が落着く。
途中、その向かいのSt. Margaret Churchも撮影する。
今宵も綺麗に晴れていて、月と一緒に撮影できた。
そして更に南下。
House of Pariamentを横切り、Lambeth Bridgeを東に渡ってThames川を跨ぐ。
そして対岸からバシバシとHouse of Pariamentを撮影しまくる。
もう何枚同じ写真を撮ってるねん!っていうくらい撮る。
Westminster BridgeでまたThames川を跨いで、Big Benそばにまでよって、また月と共に記念撮影。
そして、寒くなってきたのでDistrict Lineに乗ってSouth Kensington駅まで帰ってきた。



[2005 12/10] London出張7日目

朝から動く。Imperial Collegeのオフィスに行き、そこで Science Museum 開館を待つ。
しかし残念ながら、待っておきながら、これ自身はあまり興味を持てなかった。
産業革命以後の機械から始まり、自動車、自動織物機(豊田製!)、飛行機、そしてロケットまで展示されている。
テクノロジーの紹介からか、長崎原爆の被害にあった器も展示されている。しかし何故?

すぐにNatural History MuseumのLife Gallaryへ行く。
恐竜の化石を先頭にして数々の動植物の化石、現在棲息する動植物の標本が所狭しと陳列されている。
久し振りの恐竜の化石は見ていて楽しかった。
化石から、皮膚の特徴、血液循環の仕組、筋肉などの推測もなされている。
もちろん、何故滅んだのかについてもいろんな可能性を紹介していた。
そしてそのままEarth Gallaryへ、と思いたかったが、疲れたので退館する。

そして念願の大英博物館(The British Museum)!
上記Natural History Museumは、大英博物館から分離したものらしい。
ガンガン写真撮りまくりましたぜ。
感激なのは、エジプトの遺跡でも、アッシリアの巨大彫刻壁でもなく、「Map of the World」に出会えたこと。当時のバビロン地域での世界観が一望できるのだ。

とにかく数時間で全部見てまわった。疲れる。

お土産を買おうと思って見てると、やっぱ高い高い。ここでT/Cの出番か。しかしパスポートをオフィスに置いてきてしまったので、使えない。ではまた後日ということで。

もういちどNatural History Museum Earth Gallaryへ。
ここでは地球の成立ちなどを紹介していた。
メインとも思えるものは、火山と地震の規模の大きさ、恐しさの紹介。
地震について体験コーナーがある。
これは「兵庫県南部地震」いわゆる「阪神・淡路大震災」の地震の揺れを体験するするものだが、実際と同じ規模で揺れを起こすとパニックになるため、揺れをかなり抑えている。
しかし残念だ。
恐しさを知ってもらって、危機感を持ってもらうのが狙いだとしたら、この程度ではダメだ。
実際、中国人と思われる何人かが、へらへら笑っていた。
とても残念だ。
目の前にあるテレビには、当時急に襲った地震の大きさを如実に表している、コンビニの監視カメラが捉えた状況を放映していたのだが、どうもきちんと伝わっていない感じを受けた。
残念だ。
あの地震はとても大きかったのを今でも覚えている。
丁度大学受験でセンター試験直後であった。
大阪でもかなりの揺れが起こったが、衝撃だったのは、神戸で震災を受けた受験生が、ほとんど何も持たない状態で大阪の予備校校舎まで訪れ、生活基盤が崩壊してしまっている中でも、それでも受験本番に向けて勉強していたことだった。
圧倒された。
大阪にいて、「揺れが大きくてまだ正気に戻れない」なんて弱気なことを言っていた自分がとても情けなく感じた瞬間だった。
この地震はいろんなものを目の前に見せつけた。
この地震を、こんなに離れた英国でも紹介していることも衝撃だったが、それなら、もっと危機感が募る様なものであってほしい。
何かのアトラクション感覚で体験されては、たまったものではない。

そんな感情が浮き上がったので、もうそれ以上自然史博物館は眺めない事にした。
さて、明日は休むかWindsor Castleか。



[2005 12/11] London出張8日目

寒い。昼間なのに芝生に降りた霜がまだ融けていない。
これが緩やかに融けると霧が発生するようだな。
Windsor城までの鉄道から眺めた限りではそう見える。

あんまり日が昇らないために、Windsor城に着いてもとても寒い。
広大な敷地に城を構えているので、余計に寒く感じる。
ここの入場料は一人12.50ポンドである。地球の歩き方掲載よりさらに1ポンド値上がりしている。

最初は城入口からわざと蛇行させて外観を見てもらう。
そして途中から中に入るのだが、「荘厳」とでもいうのか?
オレにはもう、「石と鉄と血」にしか見えないくらい、これでもかと石(城塞)、鉄(甲胄)そして血(紅い絨毯)が使われている。あと黄金もか。
あまりに派手で、オレには受け入れられなかったようで、あまり気持ちの良い城ではなかった。
因みに館内は撮影禁止だが、その撮影禁止の立札の横で撮影している御馬鹿さんもいた。
まあとにかく本当に「荘厳」を前面に出しているが、出せば出すほど、「なんだかなあ」と思ってしまう。

そろそろ嫌な面が見え始めた。
若者はどこの世界でも行儀の悪いものだ。
靴をはいたままで座席に足を投げ出したり、把っ手に足を引っ掛けたり。男女問わずである。
いやだなあ。そこ座れないよ。ここの座席も以前誰かがそうやって土足で上がっていたのかもしれないかなあ。
などと考え始めてしまう。
それから、ロンドンの街中でもどこでも、街路には煙草の吸殻が目立つ。
ポイ捨てしているんだね。
そういえば小さなゴミはぽいぽい道路に捨てていたな。
困ったことに、Paddington駅でもゴミ箱が見当たらない。掃除のおっさんのカートにしかゴミ箱がない。
なんでやろ。テロの警戒のためであろうか?
それにしても、それ以前から、ゴミはそのままにする風習が見えるのだが。
まあ、ありがたいのは、ツバを吐き捨てる人をまだ見掛けていないことか。

ちなみに、観光ばっかりではないですよ。
休日は昼間が観光、(日本や韓国よりかなり早いが)日が沈むとセミナー準備や議論をふっかけたい点の吟味などをしております。
Gauntlettに聞いてもらえるとありがたいのだが、彼はいつも誰かと議論しており、なかなかつかまらない。

そういえば、ここは議論のスタイルがいろいろだ。
Gauntlettは自室の扉を全開にして、かなりリラックスした雰囲気に見える。すぐ向かいはサロンみたいに皆が集まる場所なので、時々声も聞こえる。
一方、Hullは、自室ではなく、サロンで議論している。たまたまかもしれないが。
Tseytlinも自室で学生と議論しているが、扉が申し訳程度に開いている。
Stelleは、まだ見てないな。
こんなに多くのスタッフがいて、さらに世界的に通用するPDも6人もいて、ここの学生はかなり揉まれているのではなかろうか。
でも全然、気負った雰囲気がないのが良い。
こりゃ、英語がわからんとか、英国の空気がわからんとか言って、議論をためらっていると勿体ないな。
でも、実際問題としては仲々難しいもんです。
言語の壁というものがここまでもどかしいと思うのもつらいものだ。
英語がスムーズにできないだけで、皆普通の人間なのに、何故か気負いしてしまう。
こういう気持ちを抱くことができて、自分に対して改善の機会を与えてくれるだけでも、この出張は成功とみたいのだが、まだセミナーも始まってすらないから、それは言い過ぎか。

ロンドンに来てから、ここが「Uっひょーになっている」と、元祖からメールを頂く。
そんなはずはない。
そんなはずは。。



[2005 12/12] London出張9日目

早くも出張も後半だ。

明日の発表に備えてまたトラペを整備している。
整備、と言って良いのかどうか不明だが、つっこみ対策としての付録が増える増える。
昼食時の発表なので、学生対象くらいで話をしてほしいと言われている。

夕方からはクリスマスパーティーであった。



[2005 12/13] London出張10日目

Imperial Collegeでのセミナーも終わり。Stelle、Tseytlinは出張で居らず。

Chris Hullからの質問があって良かった。でもそれってどうしようもないんではないですか?
彼はつい最近hep-th/0512005なども書いているように、直接、間接にもgeneralized complex geometryには興味があるようである。
しかし正直言って、彼と次にもまた議論、というか質問する時間が作れるのかどうかが、非常に難しいぞ。
またランチの時にもお話しましょうと(多分)言っているのであるが、
むう、普段のランチってスタッフはほどんど一緒に行った試しないがないなあ。
いつもPDとは一緒に行くのだが。
その代わり、Gauntlettとのコンタクトが得られそうだ。
明日はオレがQueen Maryでセミナーをするので(今日の反省が活かせるのかどうか。。)、 木曜日に時間を作ってもらえそうだ。現在興味があることを予め伝えておいた。

しかし、いつもいつも、英語が下手で申し訳ないと感じている。
しかも話題がマニアックで、かつ登場する単語がどれもこれも似通っているので、混乱を来すかもしれない。
そのため図を入れているのであるが、どうなんだろうか。
佐藤さんからもセミナー終了後、質問やアドバイスを頂いた。
ところで、大雑把な流れや、使いたい言い回しが書いてある原稿を作っていたのだが、全く役に立たない。
それは練習量が絶対的に足りないからか。

これで明日はより改善されているはずだが、オレは今何をしているのだろうねえ。
ここを若干見易くしてみたつもり。
全部自力で改変しているのだが、どうだろうか。なかなか見易くなったのではないかと思う。
自力改変というのはかなり時間を費しますな。
しかも結構な量なので改変すべき個所がありすぎて、大変だ。
しかもこれでもまだ、世に出回っているブログと比べてかなり劣る。
それもそのはず。一切のスクリプトを使用していないのである。
全て手作り。
こんなことしていて良いのだろうか。。。


Queen Maryは主にMile End Campusに学科が集中しているのだが、どこにDepartment of Physicsがあるのだろうか。
Virtual tourでもそのDepartment of Physicsの建物が見えないのだけど。
これはまた、明日は随分早くにQueen Maryに行く必要がありそうだ。

さて、今日もまたTokyo Dinerに行きますかね。
高いけど、日本食が味わえるのはありがたいのだ。



[2005 12/14] London出張11日目

Queen Maryでのセミナーである。

ようやくQueen Maryのwebsiteで物理棟の位置を把握できた。
やれやれ。
これでとんでもなく早くにImperial Collegeを発つ必要がなくなったぞ。


Queen Maryに到着。早速Prof.Spenceに挨拶にいく。
彼は非常に暖かく迎えてくれた。
だが残念なことに、今日のセミナーは出席できないと言われた。
学生の面接が丁度その時間に重なっているそうな。
これは残念。
でもセミナーにはRamqoolamさんが出席。
おそらく参加者の中でスタッフは彼だけだったろう。
PDは、セミナー係のLiliaとCostasが、学生はほぼ全員参加してくれたのではないかと思われる。
(Imperialに帰ってきてQueen Maryのメンバーページを確認したところ判明。)
連続講演だったため、今日は快調に舌が回る。
昨日の反省も活かせたようである。
セミナー中、終了後もLiliaがいろいろと質問を投げてきてくれる。
ありがたい。

というわけでセミナー終了。
で、はいさよなら、という状態になってしまった。
予想より早くQueen Maryを出ることになったのだが、夕食とかは一緒には行かないのね。
じゃあ、帰りますか。

Queen Maryはロンドン東部、Mile End Roadに面している。
最寄りの駅もMile Endである。
ここに着いてすぐ、街の作りがSouth Kensingtonと違うことに気付く。
よく見渡すと、周囲の人間も違う。
みな、アラブ系、インド系である。非白人社会が広がっている。
スーパーでも、Fast Food店でも、経営者は勿論、客もみな、その系列だ。
東洋系もあまりいない。
この風景は、Mile End Road沿いにずっと、Whitechapel駅付近にあるモスクまで続く。
モスクより西になると途端に白人社会になる。
決定的に違ったのは、KFCの看板の差であった。

モスクから出てくる人達の波を見て、宗教とは、無言の団結の装置でもあるのかと、今更ながら感じる。
日本での生活では、こういう「装置」は生活の芯にはないのかもしれない。
宗教とかそれに類するものは持っていても、それは個人の対象でしかなく、
集団意識を思わせるものはあまりないのではないかと。
それが、モスクを中心に生活をするここの人間を見て、急に感じた。
ここのところ毎日こんな事で考えさせられるのだが、
それもロンドンに来た事で得られた収穫だ。

明日からはまたImperialにて議論。
そのためにもいよいよHullの論文を読まなきゃ。



[2005 12/15] London出張12日目

昼飯はいつもBlackett Laboratryの8階にあるサロンルームで皆とサンドイッチを取る。
実は、ここで注文するオレンジジュースを飲むと、
ロンドンでの食生活で何故か一番ほっとする。
そんな訳で、昼飯は是が非でもここで皆と取りたくなっている。

Jeromeとゆっくり2時間程議論することができた。
ようやく耳も彼の英語に慣れてきたので、ほとんど聞き返すことなく話をすることができるようになったが、
今度は物理の知識の問題で聞き返すことが増え始めた。
ま、しょうがないか。だから話をしているんだし。
最初は物理とは関係なく、名前について。
「Tetsujiの意味は鉄人?」
と来たのでびっくり。
何故に「鉄人」という単語を知っているのか?と不思議に思う。
こんな会話からしてもらえたので、非常にリラックスして物理の話題に入り込めた。
ここから何か始まれば嬉しいかぎりだ。

その後皆で上にあるように昼食に行ったのだが、ここでChris Hullは現れない。
今日ここに来ているのかどうかもわからない。
まったく話をせずにここを去るのはもったいないのであるが、
出会えなければどうしようもないではないか。
とはいえ、出会ったら出会ったで、どんな話題を持ち出そうかと困ってしまうのだ。
聞きたいことがありすぎて、優先順位をつけるのも難しいのである。
だったら、もう行き当たりばったりの質問でも構わないということか?



[2005 12/16] London出張13日目

higher dimensional supergravityからKK reductionでゲージ群を出す方法をド忘れしてしまいました。
こういう重要なことがまだ自分のノートに入っていないのが悔まれる。

午後からついにHullと議論ができそうである。


議論、というより一方的に教えを乞うた。それに対して快く応え(答えではない)をくれた。
正直言って、かなり混乱しているのであるが、
もしChris Hullからの直接のコメントがなかったら、そりゃあもう議論があらぬ方向に行ってしまいそうであった。

Danielとは今日で最後になるそうだ。彼は月曜には用事で会えないそうな。
彼のおかげでImperial Collegeに滞在することができた。
結局彼とは議論らしい議論はまだしていないのだが、
何を疑問に持っているかとかは話ができてよかったと思う。

それにありがたいことに、
Danielが招待してくれているとはいえ、これもはっきり言ってこちらのお願いが通ったもので、
もう完全に御客様でしかないのにも関らず、
ここのスタッフはどの人も、今後ともe-mailなどで議論、質問に乗ってくれると言ってくれた。
最初ここはすげー敷居の高い所ではないかと思ったが、
いや今でも物理のレベルの敷居は高いと思っているが、
非常に気持ちよく研究をさせてもらえるところであると実感できた。
ロンドンにおける地理的位置も非常に恵まれているし。

夕食前、またDanielと話をすることができた。
今度は物理の議論をすることができた。
僕のトークに関する質問をする機会がなかったから今するよ、という感じで、いろいろと聞いてくれる。
その質問もさすがに芯を突いてくるので、僕自身も楽しんで議論ができた。
こっちの質問、疑問もすることができたし、とてもリラックスしながら物理を楽しめたと思う。
こんな風に物理を研究するのかと思えた瞬間でもあった。

そして夕食では佐藤さんといろんな話をすることができた。
彼にまたおいしいお店に連れて行ってもらえた。
ローストチキンが食べられるなんて感激だった。しかもとてもおいしい。
彼の海外での経験も教えてもらえたし、本当に頼りっぱなしだった。
韓国に来られた時にはこちらから精一杯のおもてなしをしたいと思う。

さて、17日はいよいよも、イングランドの最古の学府、Oxford である。



[2005 12/17] London出張14日目

Oxford へ。
初めて知ったが、中国語でOxfordって「牛津」と書くらしい。
そう言われたら、そのまんま当て字やなあと思いながら、納得する。

London Paddington駅を定刻通りに列車は発車するも、Oxfordに着くまでにトラブル発生。
まず、結果から言うと、Oxford駅には20分遅れで到着。
原因は、この列車、Oxford駅の前にも3つ停車すべき駅があったのだが、一つを誤って停車しなかったため、
Kensington Junction付近で列車が「渋滞」を起こし、ダイヤが乱れたためだ。
まあ、遅れるだろうということは予想していたが、停車駅で停車しないミスをしでかすとは。
車内放送でもしきりに謝っていたが、ちょっと聞き取りにくいので隣のおっさんに尋ねると、Oxfordにはきちんと着くらしいので、安心する。

Oxford駅にて、浜中さんと河本さんに御会いする。
浜中さんとは4月のKIAS以来。河本さんとは、一体何年ぶりだろうか。

さっそくCarfax Tower、Christ Church、Alice Shop、St. Mary Church、Radcliffe Cameraなどを巡る。
街自体は大きくないものの、そこかしこにCollegeがあったりお店があったり。
クリスマス前の週末なのでやたらと観光客が多い。
ひとつ失敗。Alice Shopにまた行こうと思っていたが、気が付いたら日が暮れていた。

その後、パブに案内してもらう。英国滞在中のパブは初めてだった。
思わぬハプニング(寸劇乱入)で場が和やかになるも、それと同じ時間に何故かいた海軍将校一団(に見える)に眈まれる。
最初この将校一団も、寸劇一団と同様かと思っていたのだが。。

そして理論物理研究室、数学研究室を訪れて、いろいろと話す。詳しくは、ここ参照
その中でよく突っ込まれたのは、
「こっち来てから頭痛はないみたいだね」
ということなんだが、ソウルに戻ればまた始まるでしょうな。
今あっちはとても寒いし。

夕食は近くの日本食レストラン「枝豆」へ。
唐揚げ定食、生姜焼き定食と冷奴。
どれも韓国ではなかなか食べられないものが、日本から遠く離れたところで食べられるのも感激だ。
店を経営しているのは夫婦らしい。
旦那はイギリス人、奥さんは日本人。
この旦那は日本語がとても上手なのでびっくりである。

あっという間にOxford滞在時間も終わりになってしまった。
こういう12時間は本当にすぐに過ぎ去ってしまう。



[2005 12/18] London出張15日目

現在日本付近は大寒波が来ているのだとか。これって帰れるのかなあ。
東京まで帰れても、今度そのままソウルに戻らないといかんのに、これも飛べるのかなあ。

今日は観光最終日というわけで、まだ行っていなかった Tower of London and Tower Bridge、Buckingham Palace に行く。
でもあんまり乗り気ではない。
今日は見てまわるというよりは、ロンドンの主な所を歩いてまわりたいという気持ちだった。
なので、Tower Bridgeも一往復しておしまい。
大英博物館を起点にして、そこからもう一度Trafalgar Squareに行き、
Buckingham Palaceに入り、Hyde Parkを横断して、Imperial Collegeまで戻ってきた。

正味、ロンドンのほとんど中央部分しか回っていないのであるが、、、
ロンドンはまだまだ見ていないところが多い。



[2005 12/19] London出張16日目

いよいよロンドン滞在最終日である。

夜のフライトなので昼間までは時間がある。
かと言って例の緊張のために勉強の類は一切できず。
また安定剤を飲んでいる。
ただ、出発までずっとオフィスで座っているのも馬鹿馬鹿しい。
これから長いフライトであることを考えると、それまで体を動かしておいた方が良い。
Imperial College内部とKensington Gardenの写真をあまり撮っていないことを思い出し、散歩開始。

Kensington Gardenにも、隣接するHyde Parkにも、とても大きな池がある。
そこではいろんな鳥が遊んでいたりする。
あちこちで犬と散歩を楽しんでいる人達、自転車、ローラーブレードで通勤する人達、観光している人達。
そんな人達でここの空間が出来上がっている。とても静か。
今もここロンドンは快晴(昨晩まではいつのまにか雨が降っていたらしいが)。



[2005 12/20] London出張17日目

ソウルに戻ってきた。
とても寒いではないか。
雪も路面に残っている。成田はそんなに寒くなかったのに。

ロンドン滞在中は非常に楽しかった。
いろんな後ろ向き思考がなくなっていた。
が、Incheon Airportに戻ってきて、さっそく思い出した。
踵をカートでひかれたが、「おー、そーりー」という、感情のかけらもこめられていないコメントは、睨むまでなし。
(これでも言われただけまし。)
英国ではどうなんだろうか。
ってか、これで靴底までいかれてしまったのだがな。

そういえば、蛍光灯が切れているんじゃねーか。
何で洗濯したら黒く汚れるねん?
まずそういった洗礼を受けなおす。
やれやれ。

飛行機に関する感想は、長距離だと快適であった。
不快なのは、離陸の最初の10分間だけであると確認。
それから、偏西風に逆らうと、揺れはけっこうですな、と思った。
28000フィートでも、34000フィートでも、偏西風に逆らっていたら揺れるんだ。
しかも全速で時速680キロくらい。
逆に偏西風が追い風なら、上記の高さでは非常に速く飛べるんだなあって。