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Date: Thu, 09 Mar 2000 18:03:41 +0900
From: YITP Secretary <yitpsec@yukawa.kyoto-u.ac.jp>


            基礎物理学研究所 研究会 の お知らせ


  ”核構造及び低-中エネルギー重イオン核反応に於ける動的過程”の提案が
先日の研究部員会議で承認されました。 つきましては、以下の 要領で 研究
会を行います。

      ***********************

          日時   4 月 20 日(木)- 22 日(土)

          場所   基礎物理学研究所 206号室
      
       ***********************

  末尾に、 研究会の趣旨を提案説明書から抜粋して掲載します。  提案文に
直接触れていない話題でも、 関連した問題を広く取り上げたいと考えています。  
多くの方の参加を期待しています。  この時期は、 何かと お忙しい時期とは
思いますが、 以下の外国人の基研滞在予定を、勘案して決めました。  
ご了承下さい。

      S. Ayik       March 1 to May 31
      Ph. Chomaz    April 17 to April 29
      M. Colonna    April 15 to April 28
      D. Lacroix    April 17 to April 25


   旅費支給の判断は世話人にお任せ下さい。 尚、原則として精算払い
となります。 従って、後程、出張手続きを行った方の 個人銀行口座に
振り込みとなります。 新年度からこの方式となりました。 
宜しくご協力お願い致します。 

◆参加申し込み方法: 添付の申込書にご記入の上、下記にご提出下さい。
                    
◆参加申し込み先  : 京都大学基礎物理学研究所
		     担当秘書 小松紀子 noriko@yukawa.kyoto-u.ac.jp
  			               fax: (075)753-7010

◆参加申し込み期限: 4月6日(木)必着

   研究会 世話人  滝川 昇、 阿部 恭久、松尾 正之、 松柳 研一
   予算 90 万円

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研究会趣旨(提案説明書より抜粋)

本研究計画は、低および中エネルギー重イオン核反応、大振幅集団運動、集団
運動の減衰などを中心として原子核物理学における動的諸問題について有機的
な研究交流を組織することを目的としている。

クーロン障壁以下での重イオン核融合反応は、その中心的研究テーマの一例で
ある。そこでは、量子トンネル効果による核融合反応に対する環境としての原
子核の内部自由度の影響(「チャネル結合効果」)を調べ、反応機構の解明と、
同時に、量子トンネル効果を利用した感度の高い新しい「核分光学」の手段と
しての重イオン核融合反応の可能性を議論する。クーロン障壁以下での重イオ
ン核融合反応は、多自由度系の量子トンネル効果を研究する格好の素材でもあ
る。核融合反応に関しては、1999年度にあいついで生成が報告された超重元素
の生成反応断面積の理論的計算も興味深い問題である。すでに、拡散模型に立
脚した研究が展開されているが、更に、様々な側面での詳しい研究が必要であ
り、本研究会での議論は時宜を得たものである。

核構造に関しては、超変形状態から常変形状態への崩壊過程のダイナミックス、
高励起状態における集団回転運動の減衰、異なる Hartree-Fock 解が同じエネ
ルギー領域に共存する変形共存などを取り上げ、それらの問題に、多次元変形
パラメター空間の中における最適な集団経路(トンネル経路)を自己無撞着に
決定する課題の観点から取り組む。

これらの研究に共通した一つの側面は、「開放系の問題」としての観点からの
動的過程の研究である。そこでは、集団運動と他の自由度との結合や集団運動
そのものの準安定性に起因する散逸、揺らぎ、崩壊、減衰等が問題になる。そ
もそも、元々の核子多体系の自由度のなかから、どのようにオーダーパラメタ
ーを同定し、集団運動の経路をどのように定義するかも、基本的な問題である。

核物理学における最近の意欲的な試みの一つは微視的動力学計算による核反応
や核分裂の研究である。例えば、中エネルギー重イオン衝突で話題となってい
る核物質の液体ー気体相転移現象に関連して、有限量子多体系の相転移を微視
的動力学計算でどのように扱うかは本研究計画で取り上げる興味深い問題であ
る。

この他、密接に関連した問題として、エネルギー準位分布の研究、天体核反応
における遮蔽効果、アルファ粒子及び重粒子崩壊、準位交差と Landau-Zener 
遷移による散逸、マイクロクラスターの相転移、 Langevin 方程式による核分
裂の記述、DCC 状態の崩壊などを含めた研究会を開催することを予定している。

研究会開催時期には、これらの分野で精力的な研究を行っている2名の外国人
研究者が基研に滞在予定であり、この意味でも活発な議論とそれによる成果が
期待できる。

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			 基研研究会 参加申込書
      ”核構造及び低-中エネルギー重イオン核反応に於ける動的過程”
                        4/20(木)-22(土)

		     申込期限:4月6日(木)必着


氏名  [                          ]
        

所属  [                                                            ]

      (特に旅費を希望される方は、1 名称はフルで
        2 正式のご所属と、ご連絡先が異なる場合は両方明記下さい)


連絡先 e-mail [                                                    ]

       tel.   [                                                    ]


職名  [                           ]   (大学院生の場合は学年を明記)
                         (学振PD/DC研究員の場合、その旨明記のこと)


出席日

      4月[     ]日 から 4月[      ]日


研究発表希望の場合、
その標題  [                                                       ]


旅費希望の有無(いずれか明示してください)

	有             無        

* 旅費が支給される参加者については原則として、基礎研より出張手続きが
   取られます。特別の事情のある方は、御相談下さい。


宿泊日(特に旅費ご希望の方は宿舎を希望されない場合もご記入下さい)

      4月[     ]日夜  から 4月[      ]日朝    [     ]泊


宿舎手配希望の有無(いずれか明示してください)

	有             無        


	*宿舎手配ご希望の方へ:宿舎に関するご希望があればご記入下さい。
	  (例:北白川学舎希望、どうしてもシングル希望、同室者のご希望等)

	  [
								  ]

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