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Date: Mon, 09 Jun 2003 15:04:58 +0900
From: Yokota Hiroshi <yokotah@daibutsu.nara-u.ac.jp>


素粒子論グループ各位


以下の要領で研究会を開催しますのでお知らせ致します。


<<乞掲示>>
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%%%      基研研究会「熱場の量子論とその応用」 1st Circular             %%%
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%%%            2003年8月20日(水) 〜 8月22日(金) 
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%%%               於 京都大学基礎物理学研究所                          %%%
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昨年度に引き続き基研研究会「熱場の量子論とその応用」を開催致します。
参加・講演に関心をお持ちの方は、後述の要領にてお申し込み下さい。


日程:2003年8月20日(水)−22日(金)
場所:京都大学基礎物理学研究所


1.背景:「熱場の量子論とその応用」をテーマとした基研研究会は、以前の
モレキュール型研究会、及び「有限温度・有限密度場の量子論とその応用」研
究会を含めて今回で9回目を迎えます。「熱場の量子論」は、広く熱・化学平
衡系、及び、非平衡量子場系を扱うもので、素粒子・原子核・宇宙論、さらに
は統計物理・物性物理・量子光学にまたがる研究の基礎をなすものであり、様々
な物理現象への応用を通して得られる新しい物理像や計算テクニックの開発は、
一つの分野に止まらず物理学全体の今後の発展に寄与するものと思われます。

この研究会では、従来通り、平衡状態における温度・媒質効果をとり込んだ
ゲージ不変な計算法(Hard thermal loopの再加算)の問題や、高温状態での
相構造と素粒子反応の関係、繰り込み群の方法や有効ポテンシャルの方法
などの平衡系に対する試み等は、重要な項目として取り上げていく予定です。

一方、QCDの相構造の問題や、様々な物理現象での非平衡過程に伴う相転移を
扱う話題に多くの興味が持たれており、これらの話題は近年その重要性を増して
来ています。例えば、素粒子・原子核の分野では、クォークグルオンプラズマ
の生成に関する問題、カイラル相転移の時空発展の問題、カラー超伝導やその
他の可能なQCD相に関する話題、宇宙論の分野では、宇宙初期における非平衡過
程の相転移を通してのさまざまな構造の発生や発展の議論があります。また、
近年、アルカリ原子のボーズ凝縮系における相転移を伴う非平衡熱場の理論の
実験的検証という課題の重要性も増し、相を指定する巨視的な自由度と、共存
する量子的な自由度の相互連関の研究は、分野を超えて普遍的な重要性を持ち
つつあります。この研究会ではこのような普遍的な視点から、今回も、非平衡
熱場の理論の開発を重要なトピックとして取り上げていく予定です。


2.目的:本研究会の目的は「熱場の量子論」を共通のテーマとし、上記の
ような問題について議論し、それぞれの分野での理論的な進展について相互
の理解を深め、新たな研究成果への足掛かりを築いていく事です。このため、
いろいろな分野間での相互理解をより深められるよう、それぞれの分野から
基礎的な内容も含めた講演を行っていただこうと考えています。また、十分
な議論の時間を取るために、一般の講演は10分程度のショートスピーチ付
のポスター発表という形態を取る予定です。


3.テーマ:``熱場の理論"は物理学の広い範囲に広がった問題ですが、短い
期間で十分に時間をかけて議論を行うために、素粒子、原子核、宇宙論を中心
に、ボーズ凝縮・フェルミ縮退系の理論を含んで「熱場の量子論」を用いた
理論的研究という趣旨のもと、主として以下のテーマを扱う予定です。

A) 平衡系の熱場の量子論
   A-1) 有限温度・密度 QCD に基づくクォーク・グルーオンプラズマの研究
        特に硬熱ループ予加算法(Hard-thermal Loop Resummation Method)に
        依拠した解析
   A-2) 有限温度・有限密度QCDや有効理論に基づく非摂動計算法と、カラー超
      伝導相を含むQCDの相構造の研究
   A-3) ハドロン・核子多体系としての原子核系に対する熱場の理論とその適用
   A-4) 重力多体系の熱場の理論、及びTsallis統計など新たな統計力学の可能性
      とその熱場理論構築の可能性の探求

B) 非平衡系の熱場の量子論
   B-1) 非平衡熱場の量子論の建設及びその応用
   B-2) 高エネルギー重イオン衝突とQGP、DCCをはじめとした相転移の時空発展
   B-3) 初期宇宙の進化への応用を目指した、相構造並びに相転移の進行の研究
   B-4) 希薄原子気体のボーズ・アインシュタイン凝縮、フェルミ原子気体の相
      転移、並びに非平衡過程


4.レビュー講演:上記テーマについてのいくつかのレビュー講演を計画しています。


5.参加・講演申し込み
これらのテーマ、もしくは熱場の理論に関連したテーマに関心をお持ちの方
は、添付の参加申込書に必要事項を記入の上、下記までお申し込みください。
(郵送も可。)なお、予算及び時間に制限がありますので、旅費の配分、講
演者、講演時間に関しては世話人にお任せ下さい。また、科研費等の財源を
お持ちの方はそちらをお使い頂くようお願いします。


申込先   〒631-8502
     奈良県奈良市山陵町1500
     奈良大学教養部
      横田  浩
      E-mail yokotah@daibutsu.nara-u.ac.jp


申し込み締切り 6月30日(月)必着


世話人
津江保彦(高知大理学部)(代表)
横田  浩(奈良大学教養部)(連絡)

浅川正之(京都大学理学部)       飯田 圭(理化学研究所)
稲垣知宏(広島大学メディア)      阪上雅昭(京都大学総合人間学部)
沢柳博文(釧路工業高等専門学校)    中川寿夫(奈良大学教養部)
牲川 章(大阪市立大学理学部)     松本秀樹(筑波大学物理学系)
室谷  心(徳山女子短期大学)      藪  博之(東京都立大学理学部)
山中由也(早稲田大学理工学部)


%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%  ここから切ってお使いください  %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%


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       基研研究会 熱場の量子論とその応用
           2003年8月20日(水)−22日(金)
    
          参加申込書 6月30日(月)必着
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 □ 氏名(ふりがな):


 □ 氏名(英文表記):


 □ 所属:


 □ 所属(英文表記):


 □ 身分・職・学年:(※学振特別研究員の方は明記してください。)




 □ 住所:




 □ TEL:


 □ FAX:


 □ Email:


 □ 講演希望:   有 [  ]・ 無 [  ]
      題名(英文表記):
      アブストラクト:


 □ 参加予定日:8月  日〜8月  日


 □ 宿舎の手配希望:   有 [  ]・ 無 [  ]
                     8月  日夜〜8月  日朝
                     北白川学舎を希望する[  ]


 □ 旅費補助希望:   有 [  ]・ 無 [  ]
      科研費等の財源をお持ちの方はご遠慮ください。


 □ その他:


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送付先:〒631-8502
     奈良県奈良市山陵町1500
     奈良大学教養部
      横田 浩
      E-mail yokotah@daibutsu.nara-u.ac.jp


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