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--- alamode:lo-to分裂 [2021/07/10 02:01] – [有効ボルン電荷の計算] koudai
+++ alamode:lo-to分裂 [2021/07/11 01:13] (current) – [フォノンの分散] koudai
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 ====== 概要 ======
-  * GaAsを例にフォノンのLO-TO分裂を扱います
+  * GaAsを例に、ガンマ点におけるフォノンの縦光学(LO)フォノンと横光学フォノン(TO)の分裂を扱います
   * 極性半導体ではLO-TO分裂が起こるので、この計算は必須です。
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   * vc-relax計算で得られた格子定数は 5.663 Å = 10.702 Bohr
-擬ポテンシャルはQEのウェブサイトからウルトラソフト型を利用しました。
+擬ポテンシャルはPS Libraryからウルトラソフト型を利用しました。
   * 擬ポテンシャル ... https://www.quantum-espresso.org/pseudopotentials/ps-library/
     * As.pbesol-n-rrkjus_psl.1.0.0.UPF
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-===== 有効ボルン電荷の計算 =====
+===== ボルン有効電荷の計算 =====
 DFPTを用いてボルン有効電荷を計算します。
-SCF計算で基底状態を求めたあと、ph.xを使って有効ボルン電荷を計算します
+SCF計算で基底状態を求めたあと、ph.xを使って計算します
 <file - GaAs.scf.in>
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   outdir = './tmp/'
   fildyn = 'GaAs.dynG'
-  epsil	= .true.
+  epsil	 = .true.
-  zeu = .true.
+  zeu    = .true.
+  trans  = .false.
 /
 .0  0.0  0.0
 </file>
-epsilは誘電率を、zeuは有効ボルン電荷を計算するように指定します。
+epsilは誘電率を、zeuは原子に加わる力からボルン有効電荷を計算するように指定します。
+このほか、分極からボルン有効電荷を計算するzueもありますが、どちらを使ってもほぼ同じ値になります。
+また、フォノンの振動数の計算は必要ないので、transは.false.にしておきます。
 <code>
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 </code>
-誘電率および有効ボルン電荷は次のように出力されます。
+誘電率およびボルン有効電荷は次のように出力されます。
 <file - GaAs.phG.out>
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 </code>
-今回の場合はQEの入力ファイルが1つだけ(disp1.pw.in)できます。
+今回の場合はQEの入力ファイルが2つできます。
 出てきた入力ファイルをすべてQEで実行します
 <code>
-$ mpirun -n 2 pw.x < disp1.pw.in > disp1.pw.out
+$ pw.x < disp1.pw.in > disp1.pw.out
-$ mpirun -n 2 pw.x < disp2.pw.in > disp2.pw.out
+$ pw.x < disp2.pw.in > disp2.pw.out
 </code>
+  * 計算は重いのでOpenMPやMPIによる並列計算をおすすめします
 これをALAMODEに付属のPythonスクリプトで整理します。
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 ===== フォノンの分散 =====
-DFPT計算で得た GaAs.phG.out から有効ボルン電荷を記録したファイルを作ります
+DFPT計算で得た GaAs.phG.out から誘電率とボルン有効電荷を記録したファイルを作ります
 <file - GaAs.born>
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 .00000        0.00000        2.14222
 </file>
-  * 誘電率、各原子の有効ボルン電荷の順に書きます
+  * 誘電率、各原子のボルン有効電荷の順に書きます
   * 各原子の有効ボルン電荷の順番は、以下のanphonを実行することで得られる GaAs.phband.log 内のものに合わせてください<file - GaAs.phband.log>
 （略）
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-有効ボルン電荷なし
+ボルン有効電荷なし
 <file - GaAs.phband.in>
@@ Line 324: / Line 329: @@
 </file>
-有効ボルン電荷あり
+ボルン有効電荷あり
 <file - GaAs.phband.in>
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 {{ :alamode:gaas_phonon-disp.png?400 |}}
-赤い実線が有効ボルン電荷あり、青い破線が有効ボルン電荷なしです。
+赤い実線がボルン有効電荷あり、青い破線がなしです。
-有効ボルン電荷によってガンマ点でTOフォノンとLOフォノンが分裂するのがわかります。
+ガンマ点でTOフォノンとLOフォノンが分裂するのがわかります。