wien2k:電荷密度分布
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wien2k:電荷密度分布 [2017/10/28 19:58] – [XCrySDenによる計算] koudai | wien2k:電荷密度分布 [2021/06/27 22:04] (current) – external edit 127.0.0.1 | ||
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実空間における電荷密度分布の描き方を解説します。 | 実空間における電荷密度分布の描き方を解説します。 | ||
- | 電荷密度分布がわかることで、化学結合の様子などがわかるようになります。 | + | 電荷密度分布がわかることで、波動関数の広がりや化学結合の様子などがわかるようになります。 |
電荷密度の表示にはXCrysDenが必要です。 | 電荷密度の表示にはXCrysDenが必要です。 | ||
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===== 準備 ===== | ===== 準備 ===== | ||
- | 作業ディレクトリでプログラムx_lapwを実行します。 | + | 作業ディレクトリで x_lapw を実行します。 |
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- | $ x_lapw lapw2 -emin -1.0 | + | $ x_lapw lapw2 -p -emin -1.0 |
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- | ここでlapw2は価電子帯の電荷密度を計算するフラグです。 | + | ここで lapw2 は価電子帯の電荷密度を計算するフラグです。 |
- | 内殻も含めたすべての電荷を足しあわせてしまうと結合に寄与している電子がわかりにくくなりますので、-emin -1.0というオプションをつけてフェルミ準位を基準に-1.0eVまでの間にある電子だけを取り出しています。 | + | 内殻も含めたすべての電荷を足しあわせてしまうと結合に寄与している電子がわかりにくくなりますので、-emin -1.0 というオプションをつけて |
- | 実際にどの範囲までのエネルギーを取り出すかは、状態密度などを見て判断してください。 | + | 実際にどの範囲までのエネルギーを取り出すかは状態密度などを見て判断してください。 |
===== XCrySDenによる計算 ===== | ===== XCrySDenによる計算 ===== | ||
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* メニューバーの[File]から[Open WIEN2k...]-> | * メニューバーの[File]から[Open WIEN2k...]-> | ||
* 2次元電荷密度をプロットしたいので、[2D Density Plot]をクリック | * 2次元電荷密度をプロットしたいので、[2D Density Plot]をクリック | ||
- | * wnDesity 2D Map - Grid Specificationウィンドウが立ち上がる。[Number of points along one grid-segment: | + | * wnDesity 2D Map - Grid Specificationウィンドウ |
- | * [Three atoms spanning parallelogram selection]をクリックし、3次元結晶構造中に表示されている原子を3つクリックすることで電荷密度を計算する2次元面を指定。指定したらSelected Paralleogramウィンドウにある[Selected]をクリック | + | * [Number of points along one grid-segment: |
- | * [Update Display]をクリックし、計算する2次元面を確認。正しければ[Submit]をクリック | + | * [Three atoms spanning parallelogram selection]をクリックし、3次元結晶構造中に表示されている原子を3つクリックすることで電荷密度を計算する2次元面を指定(選んだ原子位置を頂点とする平行四辺形になる)。指定したらSelected Paralleogramウィンドウにある[Selected]をクリック |
- | * wnDensity - Specify Flagsウィンドウが立ち上がるが、ここは何もせずに[OK]をクリック。計算のインプットファイルが表示されるので、[OK]をクリックすれば電荷密度計算が始まる(複雑な物質だと少し時間がかかる) | + | * [Update Display]をクリックし、計算する2次元面を確認 |
- | * Property-plane Controlsウィンドウが立ち上がるので、[Selected Color basis]と[Select scale function]を自分の好きなものに選ぶ。また[Property-plane display option]でどのように表示したいかを選んだ後、[Submit]をクリック | + | * もし[Rectangular parallelogram]にチェックを入れると、2次元面が上で選んだ平行四辺形を含む長方形になる |
- | * 電荷密度の上限のレンジは大きめにとられているので、[Ranges]タブ内の[Highest rendered value]を調整して、再度[Submit]をクリック | + | * [Submit]をクリック |
+ | * wnDensity - Specify Flagsウィンドウ | ||
+ | * ここは何もせずに[OK]をクリック。計算のインプットファイルが表示されるので、[OK]をクリックすれば電荷密度計算が始まる(複雑な物質だと少し時間がかかる) | ||
+ | * Property-plane Controlsウィンドウ | ||
+ | * [Selected Color basis]と[Select scale function]を自分の好きなものに選択 | ||
+ | * [Property-plane display option]でどのように表示したいか選択し、[Submit]をクリック | ||
+ | * 電荷密度の上限のレンジは大きめにとられているので、[Ranges]タブ内の[Highest rendered value]を調整して、再度[Submit]をクリック | ||
以上で2次元電荷密度分布を描くことができます。 | 以上で2次元電荷密度分布を描くことができます。 |
wien2k/電荷密度分布.1509188283.txt.gz · Last modified: 2021/06/27 22:01 (external edit)