Subject: [ss2001: 123] balance carried forward
Date: Fri, 06 Jul 2001 08:03:38 +0900
From: azuma @ gauge.scphys.kyoto-u.ac.jp

拝啓 原子核三者若手役職校の皆様 以前に108番の投稿にて繰越金問題に関する提案をさせて頂きましたが、京 都大学内部で議論をして、方針を変更したいと考えている点があります。 (i) まず、以前に繰越金の適正規模を「60万円」に設定しておりましたが、現在 の我々の判断では 『100万円』 を適正と考えております。素粒子論 グループ及び基研に対する援助申請の合計がだいたいそれぐらいである ため不測の事態(援助が全て断られた等)にも対応できるには、これくら いの金額があった方がよいでしょう。また、夏の学校開催中に事故が起 こったときなどに対処できるための予算は、我々が持っていてしかるべ きです。スタッフの方に相談をしたところ、特に後者の視点から「ある 程度繰越金は持っていた方が良い」という意見を寄せて下さった方もお られました [1]。 (ii) 繰越金を公表し削減の方針で向かうこと、及びその使途として旅費補助 の充実に充てるという基本的な方針は前回の提案と同じですが、(i)で 『100万円』を適正と見做すことから、次の点について変更を加えます。 4年間で40万ずつ計160万円 ---> 3年間で40万円ずつ計120万円 (iii) 私たちの提案が、夏の学校の総会で可決されれば、2001年度夏の学校か ら繰越金を40万円ずつ旅費にあてていきたいと考えております。そうす れば、まず問題の解決が早くできるという利点が第一にあります。また、 秋の学会で予算を申請する際に、「ためていた繰越金は180万円である」 と報告する方が、220万円と比べると心象が良いのではないかと考えま す。 この件に関して、多くの方々から貴重な意見を賜りましたが、素粒子論グルー プや基研への交渉の方針としては、例年どおりの金額を申請することを考えて おります。削減されるともとに戻す際の困難が予想されるためです。これにつ いては、素粒子論グループの方々の意見も勘案した上で決めるべきことがらで すが、繰越金問題については現在素粒子論グループの「若手WG」の方に打診を しているところです。 以下に、繰越金に関する資料の訂正版を付け加えさせ て頂きますゆえ、詳細はそちらをご参照下さい。 敬具 ---------------------------------------------------------------------- 京都大学大学院 理学研究科 物理学第二教室 素粒子論研究室 博士課程1年 東 武大 Website: http://www-gauge.scphys.kyoto-u.ac.jp/~azuma/index.html E-mail: azuma @ gauge.scphys.kyoto-u.ac.jp ---------------------------------------------------------------------- [1]事例として、雷雨のなか山登りに行って遭難した参加者が出たという不祥 事が起こったことがあり、そのときで捜索のために80万円を三者若手側が立て 替えざるを得なかったということがありました。当然この捜索費は遭難した当 事者からあとで請求しました。 \documentclass[12pt]{jarticle} \textheight 24cm \textwidth 17cm \oddsidemargin -1cm \evensidemargin -1cm \topmargin -1cm \usepackage{fancybox} \usepackage[usenames]{color} \usepackage[dvips]{graphicx} \renewcommand{\labelitemii}{*} \setcounter{secnumdepth}{3} \setcounter{tocdepth}{2} \begin{document} \begin{center} \shadowbox{ {\Large \bf 繰越金問題の現状と対策}} \end{center} \setcounter{section}{0} %概要 \section{概要} % 現在、原子核三者若手には約220万円の'裏'繰越金が存在する。 この繰越金の存在は、以下で述べる歴史的経緯により、 基礎物理学研(以下基研)での援助申請等の公の場では公表されていない。 この報告書では、この繰越金についての歴史的経緯と、 今後公表、処理していくにあたっての方針、問題点について述べる。 % %歴史的経緯 \section{歴史的経緯} % 現在、原子核三者若手には約220万円の繰越金が存在する。 これは、ここ何年かにわたって(正確な期間は不明だが、10年程度と思われる) 三者夏の学校の会計が以下のように行われていたためである。 % \begin{itemize} \item 対外団体への会計報告を行う際、「前年度繰越金」の項目がなかった。 \item このため、各年の予算はその年で閉じていないといけない。 \item 赤字が出た場合、不足分の補填先が説明できないため、 決算は最終的に黒字にしなくてはならない。 \item 各年ごと、赤字を出さないために約20万円の余裕をみて予算を組む。 \item 結果的にこの約20万円が残るため、裏会計として翌年に引き継ぐ。 \item 繰越金の額がいつしか援助額に比べて膨大なものになり、 ますます公表しづらくなる。 \item こうして約10年間の間に、約220万円がたまってしまった。 \end{itemize} % また、繰越金問題については2001年度三者センター校である 大阪大学が三者総会での議案として提示しているが、 具体的な処理方法については触れられていない。 なお、以下で{\bf 「公表する」}と言った場合、 主に三者若手の援助団体である、基研および素粒子論グループ(以下素G) に対する援助申請での報告を指す。 % %繰越金に関する我々の方針 \section{繰越金に関する我々の方針} % 現在の繰越金額は、他団体に申請する援助額や三者若手の予算と比べ、 多すぎる状況にある。この状況を打破するためには、主に \begin{enumerate} \item いつ、どのように繰越金の存在を援助団体に公表していくのか。 \item 三者若手内部における、具体的な繰越金の使い道。 \end{enumerate} という二つの問題点がある。 これに対し、以下のように対処することを提案する。 % %全額を公表する \subsection{全額を公表する。} 現在の「前年度繰越金」が存在しない会計報告は明らかにおかしいので、 繰越金問題の解決は少なくとも先数年内には絶対に行う必要がある。 全額220万円を一気に公開することは援助団体に対する不信感を生む 結果にもつながりかねないが、こうすることがもっとも健全だと思われる。 % %繰越金の使い道 \subsection{繰越金の使い道} 繰越金は、『以後{\bf 3年間}にわたり{\bf 毎年40万円}を 夏の学校の旅費補助として使う』ことで、三年後には100万円まで削減する。 これにより、三年後には繰越金が妥当な金額になり \footnote{現在の三者若手の予算は、約200万円 (ホテル代を含めると約900万円)であり、繰越金が100万円ならば そこそこ妥当な金額といえるのではなかろうか。}、 会計を健全な状態に戻すことができる。 三年間、40万円という数字の妥当性については、 \ref{sec:using}章を参照のこと。 % %繰越金の使い道について \section{繰越金の使い道について} \label{sec:using} % %『40万円』について \subsection{『40万円』について} 夏の学校の旅費補助は、対外団体から多額の援助をもらっている現状でも 満足に行えていない状況にある。 例年より40万円増えても、依然として不足していることにかわりはない。 あとは前後年との兼ね合いである。 ただし、これらのことを説得力をもって説明するためには 夏の学校の旅費補助状況に関する詳細なデータが必要になる。 旅費補助状況については、2001年度の夏の学校でアンケートを行い、調査する。 % %『三年間』について \subsection{『三年間』について} 現在の若手活動では、構成員が全員入れ代わる'一世代'が約三年である。 多年度にわたる計画を立てる場合、この三年間という期間が 決定事項を正確に伝えられる時間スケールの目安になる。 この意味で、三年間という期間は長期計画を立てるにあたっては ぎりぎりの長さである。 これ以上長い長期計画を立てても、 引き継ぎがずさんな現在の夏の学校の運営では、無意味である。 三年でも長いくらいだが、これ以上一年間の補助金を増やすと 年度ごとの旅費補助の差が広がりすぎて、不公平感が生じる。 % %具体的な数字を提示したことについて \subsection{具体的な数字を提示したことについて} 上記のように具体的な数字を提示するのは、 \begin{itemize} \item 対外的に、きちんとした運営を行っていることを印象づけるため。 \item 今後の役職校の運営を円滑に行うため。 また、今回決まったことをきちんと引き継いでいくため \footnote{具体的な数字があった方が、伝える側の意識としてやりやすい。}。 \end{itemize} である。 ただし、数年後以降については そのときの状況に合わせて臨機応変に予算を組んでいけばよかろう。 今回の決定事項を三年後まで正確に伝えることは極めて困難だろうし。 % %繰越金に関するその他アイディア \subsection{繰越金に関するその他アイディア} \begin{itemize} \item {\bf 備品を買う:}保管場所がない、もしくは保管が手間なので、×。 \item {\bf 一年でぱーっと使う:}(cf.有名人を呼ぶ、どこかに寄付をするなど) 前後年に不公平感を与えるので、×。 \item {\bf 一度に全額公表せず、少しずつ公表していく:} 引き継ぎが面倒になり運営がややこしくなりそうだし、 ばれたときが大変なので、×。 \item {\bf 夏の学校以外の若手活動をする:}誰かやって下さい。 \item {\bf 繰越金額は現状のままでよい:}金は天下の回り物。 \end{itemize} % %対外的な発表における方針 \section{対外的な発表における方針} % %申請額について \subsection{申請額について} 基研、素Gなどへの援助申請においては、例年通りの金額を要求する。 削減されると、もとにもどす際の困難が予想されるためである。 例年通りの金額がもらえなかった場合は、 『三年間、40万円』という方針が変更される可能性もある。 そのような場合は、春の学会の三者総会で議案として提出する。 % %援助申請での説明 \subsection{援助申請での説明} 全額公表を行うことでいちばん危惧されるのは、 現在基研、素Gからもらっている援助が 打ち切り、もしくは削減されることである。 これを避けるため、報告の場では以下のような主張を行う。 \begin{itemize} \item 夏の学校の旅費補助は現在でもかなり不足した状況にあること。 また、今まで年間20万円の黒字があったのは、 赤字が出せないという前提の下、旅費を削っていたためであり、 繰越金を旅費補助に使うとしても、依然として援助は必要。 \item 打ち切り、削減をされると、繰越金を使い切った後、 もとの金額を援助してもらう状態に戻すことが、 三者若手の運営側の問題として、困難。 また、打ち切りについては、現在実質的に三者若手運営のチェック機関と なっている援助申請の場をなくすことになるので、できる限り避けたい。 \item 今後、健全な会計を行うことの約束 \begin{enumerate} \item 今後は、決算報告の際に前年度繰越金を明記する。 \item 従来夏の学校前に行っていた旅費補助金額の決定を 夏の学校以降にする \footnote{このことは、2001年夏の学校より行われる予定である。} ことで、なるべく収入支出差が出ないようにする。 \end{enumerate} \end{itemize} \noindent 文責:北澤正清(京大理・核理・M2) \end{document}