朝永先生と対称性
大貫 義郎 素粒子ソリュウシロン研究ケンキュウ電子デンシバン Vol 6 (2010) No 2
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1965 年夏、特別講義で北大に出向いた際、避暑をかねて20 日間ほど滞在させてもらった。
そのときに岩田健三さん(1956 年名大より北大に就職)から聞いた話であるが、数年前に
朝永先生が北大に来られたことがある。先生が帰られる直前の雑談のなかで、「坂田模型に
ついてどのようにお考えですか」と誰かが伺ったところ、「自分には坂田模型が本当かどう
か分からない。しかしあそこでやっている数学はことによるとモノになるかも知れません
よ」と言われたそうである。