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素粒子論研究・電子版 Vol 34 - 2021年

Volume 34

2021年4月9日発行
    1 - 基研研究会報告「YITP Workshop Strings and Fields 2020」国友 浩(基礎物理学研究所)、酒井 忠勝(名古屋大学)、坂本 眞人(神戸大学 )、杉本 茂樹(基礎物理学研究所)、高柳 匡(基礎物理学研究所)、立川 裕二(東京大学)、新居 慶太(基礎物理学研究所)、野海 俊文(神戸大学)、橋本 幸士(大阪大学)、浜中 真志(名古屋大学)、疋田 泰章(基礎物理学研究所)、細道 和夫(防衛大学校)、本多 正純(基礎物理学研究所)、丸吉 一暢(成蹊大学)、森田 健(静岡大学)、山口 哲(大阪大学)、吉田 健太郎(京都大学)
  1. 1 - 基研研究会報告「YITP Workshop Strings and Fields 2020」
    素粒子論研究・電子版 Vol 34 (2020) No. 1
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    研究会報告書
  2. 2 - Anomaly Inflow In Curved Space青木 匠門(大阪大学)
  3. 修士論文
    2 - Anomaly Inflow In Curved Space
    素粒子論研究・電子版 Vol 34 (2021) No. 2
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    対称性は物理学において重要な概念の一つである.しかし,経路積分による場 の量子論の定式化では,古典的には期待できる対称性が存在しない場合がある.これは古典 的な対称性が量子効果で>破れることを意味し,アノマリーと呼ばれる.アノマリーは有限自 由度と無限自由度の差から生じる. 空間にドメインウォールが存在する場合,高次元時空におけるアノマリーがドメイン ウォール上のアノマリーを補 正し,全体としてアノマリーのない理論を構成できる.これは アノマリー流入と呼ばれ,Callan-Harvey 機構やドメインウォールに局在する状態で説明さ れる.そこで,曲がった空間を高次元の空間にドメインウォー>ルとして埋め込むことを考え る.重力はこれによって再現されるため,曲がったドメインウォールに局在したフェルミオ ンによってアノマリーへの重力の寄与を計算できると期待できる. 本研究では最初に,ドメイン ウォールで重力アノマリーを再現することを念頭において, 重力アノマリーの構成をレビューする.重力アノマリーは,古典的に期待できる局所 Lorentz 変換や一般座標変換が量子効果で破れることを表す量である. そして,この 2 つから生じる アノマリーが局所 counter term で移り合い,本質的に同じであることを確認する. 次に Euclid 空間に曲がったドメインウォールを設置して,フェルミオンの振る舞いを調 べる.ドメインウォールとして球面や円筒を用いて,ドメインウォールに局在する状態の固 有値や相関関数を解析的に求める.
    アブストラクト
  4. 3 - Finite N Corrections to the Superconformal Index in AdS/CFT Correspondence荒井 玲於奈(東京工業大学)
  5. 博士論文
    3 - Finite N Corrections to the Superconformal Index in AdS/CFT Correspondence
    素粒子論研究・電子版 Vol 34 (2021) No. 3
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    In this thesis, I study the finite N corrections to the superconformal index in AdS/CFT correspondence. AdS/CFT is a conjecture of a duality between 4d conformal field theories and type IIB superstring theory on AdS spacetime . The superconformal index has information of the operator spectrum of the theory and should be the same on both sides of the correspondence. In the large N limit, the agreement was already confirmed but in the finite N region, no methods to calculate the index on the AdS side were known. In this thesis, I propose a calculation method of the index on the AdS side in the finite N region. And I apply this method to S-fold theories to find the index of the S-fold theories through AdS/CFT.
    アブストラクト
    Finite N correction, superconformal index, AdS/CFT
    キーワード

Volume 35

2021年10月3日発行
    1 - 超弦理論のトーラスコンパクト化モデルによる素粒子標準模型のフレーバー構造の再現菊地 渉太(北海道大学 理学院宇宙理学専攻)
  1. 修士論文
    1 - 超弦理論のトーラスコンパクト化モデルによる素粒子標準模型のフレーバー構造の再現
    素粒子論研究・電子版 Vol 35 (2021) No. 1
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    flux compactification, torus compactification, flavor structure, modular symmetry
    キーワード
  2. 2 - 数学科の M1 向けに学部の古典物理を書き直し特殊相対論を導入する尾田 欣也(東京女子大学)
  3. 2 - 数学科の M1 向けに学部の古典物理を書き直し特殊相対論を導入する
    素粒子論研究・電子版 Vol 35 (2021) No. 2
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    数学科のM1むけに3コマなんか物理の話をせよ、という講義のノート。数学科の学生が学部1、2年生で習う初歩的な力学と電磁気学の知識を前提とし、数学科の学生に馴染みのあるLie群の言葉を用いて、 ガリレイ対称性からローレンツ対称性、ポワンカレ対称性を議論し、特殊相対論の導入まで行きます。付録に電磁気を微分形式の言葉で書く、というのも載せました。
    アブストラクト
  4. 3 - 熱場ダイナミックスにおける拡張された量子距離について中川 弘一(星薬科大学)
  5. 3 - 熱場ダイナミックスにおける拡張された量子距離について
    素粒子論研究・電子版 Vol 35 (2021) No. 3
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    熱場ダイナミックス(TFD)を用いて,任意の2つの熱力学的量子状態間の差分が如何にして記述可能であるかということについての研究がおこなわれた[1].TFDは,熱力学的量子状態自体に焦点を合わせる ことにより,統計系を議論するための定式化をおこなう役割をする.この体系において,熱力学的量子状態は熱力学的量子状態ベクトルによって表される.したがって,2つの熱力学的量子状態の差分は,関連する熱力学的量子>状態ベクトルの内積を用いて明確に定義される.文献[1]では,関連する2つの熱力学的量子状態の差を定量的に測定するための熱力学的量子距離が導入され,典型的な応用例が示された.その結果,熱力学的量子距離の概念には 統計システムに関する多くの情報が含まれていることを明らかされ,臨界指数や量子-古典クロスオーバーポイントなどのいくつかの特性パラメーターを取得することに役立つことが知られている. 本稿では,熱力学的量子距離 の性質を再考し,文献熱力学的量子距離における量子-古典クロスオーバーに関する結果を再検討する.
    アブストラクト
    熱場ダイナミックス,量子距離,量子―古典クロスオーバーポイント,量子情報幾何,非平衡熱力学
    キーワード
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