Volume 15-5
講義録
2012年度 原子核三者若手夏の学校 三者共通講義 講義録暗黒物質研究の現状 ~暗黒物質の正体解明にむけて~ 松本重貴氏(IPMU)
伊藤 祐太 (総合研究大学院大学)、菊田 遥平 (総合研究大学院大学)、小井塚 裕己 (総合研究大学院大学)、佐藤 智実 (総合研究大学院大学)、嶼田 健悟 (総合研究大学院大学)、鈴木 隼平 (総合研究大学院大学)、藤塚 理史 (総合研究大学院大学)、松本 良雄 (総合研究大学院大学)
素粒子論研究・電子版 Vol. 15 (2013) No. 5
2013年7月16日受理
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概要
宇宙の暗黒物質問題は、素粒子、原子核、宇宙物理の理論および実験の分野全てに跨る重要な問題の一つである。暗黒物質研究の主目的は、暗黒物質を直接ないし間接的に検出しその正体を解明する事にあるが、現在さまざまな実験がこの目的に向かい進行中であり、近い将来においても多くの実験が計画されている。講義前半では、これらの実験について紹介し、現在の段階で暗黒物質について理解している事をまとめる。講義後半では、暗黒物質実験から示唆される暗黒物質像(暗黒物質を含む新物理模型等)について、最近の理論的発展も含め解説を行う。