Volume 17-2論文
時間とエネルギーの不確定性関係II.― 非可換性の視点から
谷村 省吾 (名古屋大学大学院情報科学研究科)
素粒子論研究・電子版 Vol. 17 (2014) No. 2
2014年1月21日受理
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概要
素粒子論研究・電子版Vol. 16 (2014) No. 5 において堀田昌寛氏は私の前回の論文に対して批判的なコメントを寄せているが,それは堀田氏自身の誤解に基づくコメントと思われる.本稿では,堀田氏の誤解を解くべく,前論文よりも詳細な解説を述べる.また,対象系と測定系の間の相互作用時間とエネルギー移動量の不確定性関係にとっては,孤立系のハミルトニアンと相互作用ハミルトニアンの非可換性が本質的であることを強調しつつ,いくつかのモデルを詳述する.
キーワード
不確定性関係、時間、エネルギー、非可換性