Volume 19-2総説、講義ノート
超弦理論における時空のコンパクト化
木村 哲士
素粒子論研究・電子版 Vol. 19 (2015) No. 2
2014年10月31日受理
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概要
これは平成26年(2014年)10月14日から16日にかけて実施した茨城大学大学院での集中講義用のノートである。このノートでは、1985年以来のヘテロティック弦理論におけるCalabi-Yau空間を用いたコンパクト化という、超弦理論ではもはや古典的ともいうべきコンパクト化の議論を行う。超弦理論における時空のコンパクト化では超対称変換と幾何学に深い関係があるため、超対称性とKilling方程式、特殊ホロノミー群多様体なども合わせて紹介する。ここまでは標準的な教科書でも紹介しているテーマだが、さらに最終章では2014年現在の発展を紹介する。
キーワード
超弦理論、コンパクト化、Calabi-Yau空間、フラックスコンパクト化