2010 8/22 (日曜日) 成田 → Frankfurt → Bonn

長い一日がようやく終わろうとしている。とりあえず無事Bonnのホテル「Europa」にチェックインできた。そして部屋に入ったときに感じた匂い、それはロンドンで宿泊したホテルと寸分違わぬそれであった。まず実はこれで幻滅する。何だよこの何とも言えない匂いは!これは(欧州の?)生活の匂いそのもの?しかもエアコンないし、外はうるさい。24時になろうとするのにまだトラムが街中を走る。というかホテルの目の前を走ってやがる。しかも若者(?)がバイクに乗って走っている。交通ノイズがちょっと。。ハンブルクに早くも期待する。

それはさておき、日本時間の8時30分にホテル発のシャトルバスに乗り、成田空港第一ターミナルに。そしてチェックインカウンターで預かり荷物を渡し、搭乗券を発行する。その後Nくんと合流して、11時25分発フランクフルト行のB777-300ERを待つ。

欧州への長距離フライトは2005年12月のロンドン以来。フライト自身も2007年5月の北大出張以来ということで不安だったのだが、さしたる不安を感じずに離陸した。離陸の瞬間のあの感覚はさすがになれないのだが、長距離フライトだけあって揺れはすぐに慣れる。途中ずっと地図ばかり眺めていたので、海岸を横断するとき、山地を横断するとき、そして谷を横断するときは高高度(20000フィート)でも多少揺れる。しかしそれも新幹線程度。

12時間はまたも眠れず。途中やはり個別スクリーンの地図ばかりみたり、数独したり、オセロしたり、「時をかける少女」を観たりしていたが、なかなか時間は過ぎない。でも眠れない。今回は「寝るのはもったいない」と思えるようになった。

フランクフルト空港到着後、空港駅でICEケルン行き(ボン下車)の指定席を購入し、また空港ターミナルに戻って夕食。しょぼいソーセージを食べた後、スタバでICE搭乗時刻(19:58)まで待つ。その間に東大一団と遭遇。そしてともに、19:58発のICEが40分遅延という事態に巻き込まれる。ICE1等席は非常に快適であったが、眠ってしまって乗り過ごすとまずいので必死で起きていた。そして1時間半が過ぎて、ボン中央駅に到着。うーん。ボン市街は夜はあまり歩きたいとは思えない雰囲気だ。そんな中一人になって、スーツケース片手に東洋人がうろうろとホテルを探してさまようのだ。面倒なことにならないで良かった。

ホテルのどこで洗濯機があるのだろうか?そしてどこでインターネットが使えるのか。さっぱりわからん。


2010 8/23 (月曜日) Bonn

やはり時差ぼけなのか何なのか、午前5時半にはもう目が覚めてしまっている。6時前にはベッドからとりあえず起きてこれを書いているし。

今日は朝から雨である。どうやら今週はずっと天気があまり回復しないそうだ。しかしそのおかげか気温はそんなに上がっていない。エアコンは不要なんだと。

国際会議会場ではネットに接続できるが、ホテルでは特にその設定をしていない。頼めば出来るらしいが、それをすると多分かなりの夜更かしをしそうだ。またフロントとの交渉が少し気持ち的に煩わしいので、止めておく。というわけで、必然的にメールを確認する機会はこれまでと異なり格段に減る。

SUSY10が始まる。正直、パラレルセッションにおける Formal セッションの参加人数が寂しい。


2010 8/24 (火曜日) Bonn

朝起きると喉をやられている。寒くなるからと昨夜寝るときに窓を閉めたため、部屋が乾燥したようだ。本日の講演は大丈夫だろうか。。

今日は晴れ。しかし13時になっても気温が19度にしかなってない。風が冷たいのだが、夜はどこまで冷えるのだろうか。まだ8月だよなあ。

本日午後のセッションで講演。終わった後「いつものように緊張していたね」と言われる。今回は何と言っても Klebanov 先生がこの SUSY10 に招待講演されていて、しかも自分のパラレルセッションを聴きに来てくれるというのだからありがたい。以前自分が投稿した論文 [arXiv:1005.4607] の公開直後にわざわざメールを送ってきて下さり、さらに直接お話を伺えると言うのは何と幸運なことかと思った。直接お話しさせてもらうのはこれが初めてなので、とてもうれしかった。これからもコンタクトを取り続けることもOKをもらえたのがうれしい。これで少しでも自分の理解が進めばうれしいし、彼の仕事の話も吸収出来たらもっとうれしいだろう。

スライドはこちら

夕食はホテル近くにある繁華街で Subhaus という南ドイツ料理店に行く。結構おいしいのだが、毎日こんな感じなのはつらいなとも思った。


2010 8/25 (水曜日) Bonn

朝の気温を見ると12度とか言っている。なので今日は厚めの長袖を着ることにする。一日を振り返ると、結局それで快適に行けたのだから、もう秋なんじゃないかと思う。

今日はセッション前にベートーベン広場や Univ. Bonn の大聖堂(?)などを写真に収める。会場に行くのだが、今日はパラレルセッションはなし。午後は遠足であった。自分は Satzvey Castle & the middle aged Monschau というコースにしていた。前半の「お城」はお世辞にも城とは呼べないのではないかと思ったのだが(単に屋敷がでかいだけ)、後半の Monschau はなかなか見応えがあった。

とりあえず写真ばかり撮っていた。移動のバスは少々窮屈であった。

ホテルに戻ってフロントに洗濯施設はあるかと尋ねたら、ないといわれる。そのため、下着を今日は手洗いすることにした。明日の朝までに乾くとは思えないのだが仕方がない。


2010 8/26 (木曜日) Bonn

9/21からDESYで開催される「DESY THEORY WORKSHOP "Quantum Field Theory, Developments and perspectives"」の参加登録をした。講演も申し込もうと思うのだが。

ところで、どの内容で講演を申し込んだら受けが良いだろうか。"Index Theorem on Torsionful Geometries", "D-branes and Doubled Geometries", "AdS Vacua and Generalized Geometries", "RN-AdS BH solutions" のどれにしようか。

ホテルに帰宅後、RN-AdS BH についての講演内容をアブストラクトとして提出した。

夕方のセッションが終わると今日は Conference Dinner である。ライン川を南下して戻ってくる4時間コース。食事もなかなかであった上、内装も結構きれいだった。


2010 8/27 (金曜日) Bonn

特になし。夕方までIくんと少し話をする。夕食はまたホテルの近くの SudHaus に向かいドイツ料理を注文する。その後カフェテリアにてコーヒーを少し。ベートーベン広場ではワインフェスタをやっていたようだ。

毎日夕食がいろいろ経験している。つくばでは夕食も作業の一つみたいだったが。。しかし、毎日高価な(1500円くらい?)食事とまったりとしたコーヒータイムを過ごしていると、研究者としてこれで良いのかと思い始めてしまい、気持ちが落ち着かない。人間としてはこれくらいは楽しんでも良いのではないかとも思う。そこらあたりが気持ちの葛藤である。


2010 8/28 (土曜日) Bonn → Hamburg

ホテルはこの一週間なかなか快適で良かった。大きな手荷物を一度ホテルに預けて、現在 SUSY10 の会場にいるわけだ。 その SUSY10 も最終日になった。これを書いている現時点ではまだ始まったばかりだが、後半のセッションでは F-GUT の話があるので、それを楽しみにしている。

ちなみに今日はとても冷える。午前9時時点でハンブルクは9度曇りらしい。東京では11月並みの気温だな。しかし Windows のガジェットで表示されるものはどこまで正確なのか不明。

午後からDESYのJと共にハンブルクに移動する。しばらく DESY の宿舎で宿泊するので、ネットが使える保証は今のところ全くないので、ここはしばらく更新されない可能性が高い。

10時半に、自分の最近の論文がアクセプトされたというアナウンスを受け取る。これで少し安心して次の計画に進むことが出来る。

Bonn Hbf で電車を待っていると若者が一人近づいてきて「80セント恵んでくれないか?」と言ってくる(ように聞こえる)。ここで財布を出すとそれごと奪われそうなので、たとえ哀れな顔をして近づいてきても無視をすることにした。知り合いでない限り、もしくは自分の生活に直結しない限り、他人とは会話をしないように心がけよう。

15時44分Bonn Hbf発の「IC 2026号」(到着は既に5分遅延していた)に乗車して、4時間以上かけて Hamburg へ移動する。そして Altona 駅周辺のアジアン定食レストランに入る。しばらくすると偶然またSに会ったので、3人でご飯を食べることにした。そこでいろいろ Housing Office のスタッフが如何に無能で面倒存在であるかを教え込まれ、いきなり憂鬱になる。。その後バスに乗車して、DESY 入り口前まで行く「1番バス」に乗る。降車バス停は「Zum Hünengrab/DESY」で、片道2.75ユーロ。バスの乗り方をここに書く:

  • バス料金支払いは前払い。
  • 一往復以上する場合はもう一日乗車券(5.4ユーロ)を購入した方が良い。購入はバス乗車の時に運転手に言う。
  • 一日乗車券は朝のラッシュ時(9時まで)と16時から18時の帰宅時には使えない。
  • 昼間バスに乗るときはバスの先頭から乗らずとも良い(一日乗車券などチケットを買っている場合)。車掌が切符を確認しに巡る。しかし21時を過ぎると、バス先頭から原則乗車して、その時に運転手にチケットを見せる必要がある。
  • 1ヶ月乗車券があるらしいが、これは写真が必要。適当な写真で良いらしい。ちなみにこれはバスの運転手でも売ってくれない。Altona 駅などで買う必要がある。面倒なので研究室の学生に尋ねて、できれば一緒に買いに付いてきてもらいたい。

DESYゲートにて宿舎の鍵をもらう。このとき実は面倒だった。守衛の英語が聞き取れない。ドイツ語とほとんど同じじゃないか。。幸い、Hostel staff からのメールのコピー、パスポートを見せると何とかすんなり registration 出来て鍵を受け取れたが、J がいなかったら夜だし怖気づいていたかもしれない。

宿舎に到着。案の定しょぼい。ネットにつながらないとかは当たり前だが、そしてシャワー、トイレも共用なのは聞いていたが、何とも適当な建物なことよ。個室そのものは狭くないが、ベッドと洗面台と小さな机だけ。コップとスリッパを用意すべきだった。洗濯機は自分の入っている宿舎にはない。Guest House 2 もしくは 3 に行くべしとある(自分のいるのは Guest House 7)。しかもここでもランドリーカードが必要らしく、それはメインゲートにある販売機から購入しろとある。ここらの話、22時過ぎの真っ暗な中では見聞きできん。手洗いするか。。。っていうか自分の部屋はシャワー・トイレの横ではないか。水の流れる音が聞こえる。。

20時過ぎに着いたハンブルクはとても寒かった。10月上旬を想定していた服装を、すでにしているのだ。このあたりも不安材料の一つなのかもしれない。


2010 8/29 (日曜日) Hamburg

ホテルから一転してこれまた質素な宿舎に移り、一晩が過ぎた。それも気持ちの良い朝日が差してきて、爽快な気分で目が覚める、というものではなくて、無情な夢をみてしまってそこから逃避するために目を覚ました、と言うような、気の重い目覚めだった。

物理の研究をしに来ているのに、その前に大きく立ちはだかる生活環境の違いで滅入りそうになるのは、誰でも、いつでも、どんな職種でも、常に起きることなのだろう。それを気にする自分はとても甘いのだろうか。

午後はJと一緒に、一番近くにあるバーガーキングに行く。バーガーキングもKIAS所属以来の4年ぶりだ。そして彼のオフィス(Building 6)を見せてもらって、明日から自分が入るオフィス(Building 2a, 506)にも連れて行ってもらう。どうやら大部屋らしい。5人くらい座れる場所がある。あと何人この部屋に入るのか知らんが、あまり「良い」とは言えなさそうな環境かもしれない。むう、ここで3ヶ月か。。

先週まで参加していた SUSY10 において、8月27日午前に何やらテレビ局のスタッフがカメラを担いで会場入りしていたので何だろうと思っていた。その会場の様子が Bonn のネットニュースで見られるようだ [MEDIATHEK]。ドイツ語なのでとりあえず何を話しているのかはわからんが、会場はこんな雰囲気だったということくらいは伝わるかもしれない。ちなみに、自分は映っていない。

Jが呼びかけてくれて、DESYでポスドクをしているMくん、Hくんと4人でDESYから歩いて10分過ぎにある中華料理店「Mahlzeit」に行く。ビュッフェ形式の中華なのだが、なかなかおいしい。久しぶりにあったみんなと2時間ほど談笑する。こういう時こそ知り合いのありがたみを痛感する。


2010 8/30 (月曜日) Hamburg

今日からハンブルク大学の生活が始まる。そのためにまず DESY Housing Office に行って、これから3ヶ月宿泊する施設を相談することになっている。というか、数ヶ月前に提出したメールを今見て、これに相応する宿泊施設はどこかな?と事務の人が「今、その場で」調べている。これって一ヶ月前に連絡しておく必要あるの?とも思ったが、まあ黙っておく。いろいろ書類を受け取って、次に International Office に向かって、いろいろサービスを受ける。特にありがたかったのは、宿泊施設を探すための地図帳を貸し出してくれたことだ。Housing Office では10くらいの検討例を挙げてくれたが、地理が分からんのでこの地図帳が非常に役に立った。その後午前中は研究室の学生達に挨拶をして、昼食を一緒にとる。それまでも書類に目を通す。

昼食後はサロンでコーヒータイム。SUSY10で会ったDESYの学生と再会して挨拶を交わす。ここの皆が言うのだが、先週のBonnと今週のHamburgは段違いに気温が違う、もう秋が来たようだ、と言っている。最高気温15度。しかも断続的に雨が降る。35度を越えていた出発時の東京(つくば)と比べると、8月からいきなり11月に放り込まれたようだ。

その後宿泊施設リストを吟味して、施設を下見に行く。そのためにまた学生さんに電話で応対してもらった。現地はDESYのオフィスから歩いて30分強のところだが、S-Bahn沿いにあるのに静かな家だった。犬が出てきたので最初は戸惑ったが、オーナーに聞くと、talkative だけど決して噛まない元気な子だということで、安心した。ベッドルーム、流し台、浴室トイレ、居間を見せてもらって、即断即決した。他に候補があったが、いちいち見て廻るより、もう直感で「ここって素晴らしくない?」と思ったので、決めました。オーナーのおばちゃんに「ドイツ語を少しずつ覚えましょうね」と言われる。はい、少しずつ覚えようかと思います。しかしこれって、単身で生活するというより、完全に居候させてもらうというスタイル。えーともっと良い言い回しは、ホームステイってところか。洗濯物なども自分でやらずにおばちゃんがやってくれるというありがたさ。居間の快適そうな空間といい、涙が出そうになった。この気持ちは11月まで続いてほしい。

正直言って「今日からあなたはfamilyの一人ですよ!」と、契約する前からあたたかく迎えてくれてうれしくなった。たとえそれが商売からくる言葉であったとしても、それは気にならない。自分の住まいの3階(屋根裏部屋)を、ハンブルク滞在者に提供するのだから、いろいろもめごともあるのだろう。それでも暖かく迎えてくれるのだ。ここは自分も素直に受け入れようと思う。

夕方はMくんとAltona駅に向かう。REISE BANKのATMでは何故か自分のクレジットカードでの現金取得ができなかったのだが(VISA, MasterCard の表示が付いているのに両方ダメだった)、UFJカードはうまくいく。不思議だ。しかしこれで、自分の日本の口座から現金を引き出せたので、3ヶ月の生活において金銭面の問題はなくなったはずだ。そして彼に1ヶ月分のHVV(ハンブルクの公共交通機関共通のサービス)チケットの買い方のコツを教えてもらう。

帰りは S-Bahn とバスを用いて DESY まで。

DESYの宿舎を出て、居候生活が始まるのは9月1日からだ。


2010 8/31 (火曜日) Hamburg

今朝8時の気温は10度であった。やってられん。ついでに、宿舎のシャワールームとトイレの灯りが切れていて、真っ暗な中でのシャワーであった。

SUSY10の集合写真が掲載されている:[Photo]。

2日目にして早くも昼食の誘いがありませんでした。自分のことは自分でやれということでしょう。

ここで少しまた残念に思った。KIASにいたときには外国人がたくさんいて、そしてKIASのメンバーは互いに誘い合って昼食などを過ごしていた。それを意識してから、基研やKEKにいるビジターや特に外国人といった、環境にまだ不慣れな人たちを誘って行動していたのだが、それはお人好し過ぎるのか?ここDESYでは自分はポスドクとして雇われているわけでもないし単なるビジターなので、まあメンバーが自分をいろいろ世話する義務はないのだろう。しかし、うちの部屋の学生が誘われて出ていこうとするときに「lunch?」とこちらから尋ねると「君は自分のグループから誘いがあるんじゃないかな?」と言われて、それで終わった。自分のグループの様子を見に行くと、もういない。あちゃーこれは放っておかれたと。まあ昨日食堂のシステムは教えてもらったので、問題なく昼食をとれたが、まあ寂しいですな。まわりは皆同じにしか見えないし、まだ名前を覚えられないし。。昼食後にはサロンでコーヒータイムがあると言っていたので、それに頑張って入ってみたが、ダメだった。難しい。


2010 9/01 (水曜日) Hamburg

一応一日の動向を記す。起床後 Hostel Office で鍵を返し、これから過ごす家に荷物を運ぶ。2キロくらいの距離なのだがスーツケースが重くて進まない。着いた後鍵を受け取り、お茶を一杯もらう。その後 Elbe に行ってスリッパを購入して、他のデパートがどうなっているのかを眺めつつ、銀行ATMで500ユーロを引き出す。何故かクレジットカードはうまく行かないのだが、自分のクレジットカードには残念ながらキャッシング機能がないのだろう。その後1番バスで Altona 駅に行き、HVV monthly ticket を購入する。ここで問題発生。写真機が壊れている。困っているところで外で待っている人に尋ねるも、理由不明。ちなみにその人は日本人とのハーフらしく、神戸からということらしい。日本語を話せるが、外見は完全にドイツ人ではないか。ちなみに自分はその人と何故かひたすら英語で話そうとする。困ったことには変わらないので、DB のインフォメーションセンターで違う写真機を教えてもらう(実は2度め。一度めは聴き取れたものの、通りの名前がどこを指すのか分からんかった)。そして無事印刷できた、と思ったら何故かデコレーションがついていたので、撮り直し。その教えてくれた人にも笑われた。そして HVV サービスセンターに並ぶ。30分くらい待ってようやく自分の番。1ヶ月3ゾーンチケット(201,101,000)を購入。そしてDESYに向かうために S-Bahn に乗る。

DESY到着。アカウントをもらえたらしいが、これは一応印刷物などがデスクトップPCから印刷するためでしかなく、メールアドレスとかではなさそうだ。そして面倒なので19時過ぎにもうオフィスを出る。バーガーキングで今日初めての食事。Double Whopper は多すぎる。そして先ほどの Elbe のバス停を確認し、21番バスに乗って帰宅した。


2010 9/02 (木曜日) Hamburg

SUSY10 のページに行くと確かに
Please note that there will be no proceedings for SUSY 10.
とある。もうね、国際会議なのにアホかと。馬鹿にしているのか?国際会議の業績として紀要は(職探しに)必要なのに、それがないとなると、自分が国際会議に出席して講演したことを証明するものは webpage だけという不安定な状態しかないではないか。

自分の住まいはある家の屋根裏部屋というようなところだが、つくばの家に比べても(当たり前ながら)充実している。ただ、すぐ横を S-Bahn が走行する度に微妙に家が揺れているのだが、大丈夫なのか?


2010 9/03 (金曜日) Hamburg

自分のオフィス、机からはなかなか景色が良い。5階(日本でいう6階)なので、Bldg 2b が邪魔しない限りかなり広い範囲の DESY が見える。ついでにちょうど頭上を Hamburg 空港へ着陸する飛行機が通過するので、それを眺めていると少し気持ちが落ち着く。

「金曜の昼食後のコーヒータイムにはお菓子も出てみんなで楽しく会話をする機会があるんだよ」とDESYの学生にも教えてもらったので、昼食後(また放っておかれたので一人で済ます。もう慣れた。むしろ気楽だ)に思い切ってサロンに足を運んでみた。確かにたくさんいる。しかし、、、ドイツ語でのみ盛り上がっている。英語で話している外国人もいるが、全員DESY/Hamburg Univ.のメンバーでずいぶん前からの仲らしく、なかなか話に割って入れない、っていうか無理。自分が所属しているグループの学生もいないんじゃ、どうしても中に入るのは無理ですな。相当にがめつい日本人でない限り無理だ。これで「日本人は社交性がない」と批判されても、そんなの無理だって。

だめだこりゃ。次行ってみよー。

ちなみに、一応ちゃんと仕事もしてますよ。論文をDLして、自分の仕事周辺でここのグループにどんな話題を提供できるかを吟味している。しかしそうそう簡単には思いつかんものだ。

自分の受け入れホストがしばらく留守な理由は次の workshop にて講演しているからなのだが、SUSY10 よりもこちらに参加した方が良かったかもしれない:

Advances in string theory, wall crossing, and quaternion-Kähler geometry


2010 9/04 (土曜日) Hamburg

起床後、Hauptbahnhof(中央駅)に向かう。Altona駅からHauptbahnhofに行くにはいろいろルートがある。その中でS1に乗ると地下を走り、内Alster湖の南側を走行する様である。地下なので景色なし。つまらん。S31は内Alster湖の北側を地上で走行するのでよし。外Alster湖に行こうとしたが、敢えて地図も持たずに通りをうろうろしてみる。地理を理解するには迷うのが一番である。

結局今回は St. Nikolai聖堂(跡)に到達した時点で引き返すことにした。この聖堂にある尖塔はとても高くて遠くから目に止まる。ここは1943年7月に英空軍米空軍が行った大規模空襲(火災旋風を引き起こして民間人5万人が亡くなった)に対する、戦争に対する負の遺産という形で保存されている。

土曜日と言うこともあってか、ハンブルク中央駅周辺はやはり観光客でいっぱいである。まあ自分もその中の一人ですが。で、また変なひがみが始まったのだが、街行く人々は皆、団体だったり、カップルだったりする。自分は髪の色も肌の色も言語も違う、単体で行動している物体なので、野良犬みたいなものかと思った。ドイツではたくさんの犬が飼われているらしく、どこに行っても必ず目に止まる。しかも皆躾が行き届いている様で、変に人に絡んだりしない。その意味も含めて、自分は躾すらなっていない野良犬みたいなものか、と思ってしまった。まあ単体は単体なりに利点もあるはずだ。

サロンでレポート用紙片手に椅子に座って考え込む。自分は何しにここに来たか。どんな情報を仕入れて、自分のどんな疑問点を解消するために来たか。それを整理しようとするには、やっぱり静かな場所があってほしい。できれば大きなボードがあって、いろいろ何でも書き込めるスペースがあって、書いていくうちに頭の中を再度整理できるような環境が欲しいなと。

夜中にWalkmanを聴きながら静かな住宅地を歩くことにも慣れた。最初はどっちに歩けば目的地にたどり着くのか分からずに音楽なぞ聴いてられなかったのだが。。


2010 9/05 (日曜日) Hamburg

内Alster湖を徒歩で一周。ソーセージ、ステーキなどをパンに挟んで食べる出店がたくさん並んでいたが、食べずに戻る。戻った時、期待していたお店が閉まっていたので、やはりAlster湖の店のどこかで食すべきだったと後悔した。そういえば一周したとはいえ、噴水がよく見えるところ以外は結構下ばかり見て歩いていたかもしれない。ここ数日は日差しが良く、ちょっとまぶしいくらいなのだが、理由はそれだけではないような気がする。賑やかなところに足を運びたいと思う気持ちと、そういう喧騒はまっぴら御免だという気持ちが共存していて、結局後者が微妙に強いのだろう。

Altonaを経由してDESYに来た。昨年メールで論文の内容について議論(?)した学生がそろそろここに戻ってくるはずなので、数日前にメールをしていたのだが、まだ返事が無い。ひょっとしてまたスルーされてる?

マグカップをひっくり返してしまった。自分のノートがコーヒーでビタビタになる。


2010 9/06 (月曜日) Hamburg

昼食時、食堂でIくんが声をかけてくれたのだが、そのとき心なくも彼の案内を断ってしまった。申し訳ない。人から何か手を差し伸べてくれているときに、どうしてこういうことをしてしまうのか。。

お昼過ぎにサロンにコーヒーを飲みに行く。そこで学生と少し話をする。彼の最近書いたD論(4D N=4 gauged SUGRA)を送ってくれるそうだ。そして Louis が帰ってきたら少しずつでも議論をしようということになる。N=2 も N=4 も自分にとってはかなり興味がある。一番興味があるのは embedding tensor formalism と generalized geometries with SU(n) × SU(n) stucture と hypermultiplets とがどういう形で繋がっているのかである。自分で論文をあさって行くにもときどき間違った方向に進んでしまったりするのであるが、メインでやっているグループの人間から直接話が聞けて、しかも応用を一緒に考えるために、この派遣に来ているのだと、また今日改めて感じた。日本に帰国して、再びこの話題を持ち込むのだ。

ところで、email client として MEW を使っているのはそんなに珍しいのかな?今日も学生の一人に「初めて自分以外で mew を使っている人に出会った」とか言われるし、最近他の人からも何か言われた記憶がある。

外国人が部屋の電気をつけないのは世界共通なのか。彼らは電気代節約をしているのか?それとも付けると本当に明るすぎるのか?自分にとっては部屋がとても暗いと感じる中、電気を付けられずに作業中。

最近ネガティブコメントまっしぐら。平常運転ですかね。


2010 9/07 (火曜日) Hamburg

昨夜住宅地を歩いて帰っていると、チャリンコに乗ったおじさんからドイツ語で「Altona駅に向かいたいけどこっちで良いの?」(と脳内変換された)質問を受ける。方向はあっているけどまだまだ遠いんじゃないのかなあ、そもそもどう応えたら良いのやら、と途方に暮れて、結局英語で「すみません、わかりません(道案内も、そもそもドイツ語も)」と伝えた。タイミング良く他のチャリンコが現れたので、その人が説明してくれることになった。

今日の朝バスに乗ったら、隣に座った人から「これ21番バス?」(と脳内変換された、いやおそらくそういっているはず。zweiうんたらeinとか聞こえた)質問を受ける。そういえばここら辺も別にゲルマン系だけではなくいろいろな顔立ちの人がいるので、何気なく質問するのも自然なのだろう。ただ、こちらがドイツ語が片言すらできないのが申し訳ないのだが。。

DESY Theory Group が開催する workshop の宣伝を。以前にも書いたが9月21日から4日間、定例の workshop がある:
DESY THEORY WORKSHOP
Quantum Field Theory: Developments and Perspectives
他に、11月末の1週間に次の研究会がある:
From sigma models to Four-dimensional QFT

15時過ぎにHくんがうちのオフィスに来てくれる。物理の質問ということでいろいろと話をさせてもらった。彼の動機と共に、nilmanifolds などで使えそうな物(これまであまり議論されていないもの)が hep-th/0609124 のリストにあるかどうかを探してみて、n3.1 と n3.2 はどうだろうかということになる。


2010 9/08 (水曜日) Hamburg

寒いのでこれからの気温の変化に対応するためにも早めにコートを買っておいた。極端に厚着ではないので、今でも中を薄着にすれば問題ないはず。そのコートを買いに行ったとき、VISAカードが使えないことが分かる。また銀行ATMに行ってお金を引き出す作業をするとは。。

昼食はグループで Beerenweg にある Bistro ANDRONACO というイタリアレストラン(兼イタリアンフードマーケット)に連れて行ってもらう。また新たに人が増えた。一人覚えると二人新たに覚えるべき人が現れる。なかなか厳しい。そんな中いろいろ話題をふってくれるのでありがたい。今日は京都と抹茶の話、そしてハンブルクの歴史になった。

昼食後 Berlin, Potsdam にある AEI (Albert-Einstein-Institut) の H. Nicolai 先生にメールを送る。この前の2月以来のコンタクト。

夕食は、かつて(2006年11月から2ヶ月ほど)University of Erlangenから来ていた(今は会社員)の K と共にする。彼からハンブルク魚市場に程近いドイツ風寿司レストラン [HENSSLER & HENSSLER] に招待された。4年ぶりの再会を果たし、四方山話で盛り上がる。その後博物館にもなっている帆船が停泊しているあたりを散策したり、ソ連製潜水艦の場所を案内してもらい、スペイン風、ポルトガル風のレストラン街を抜け、小さなパブに入ってまた少し話をする。23時を過ぎようとしていたので、そこでお別れとなった。彼にいろいろ教えてもらったのを感謝したい。

帰宅後、寿司レストランで飲んだ白ワインとパブで飲んだビールのために頭が回らなくなって、水をたらふく飲んで寝た。しかし寒いな。


2010 9/09 (木曜日) Hamburg

昨日ELBEで購入したコートはやはりデカすぎたので交換してもらいに行った。日本でもあまりこういうことはしない人間なので、不安いっぱいでお店に入ったのだが、すんなり受け入れてくれて安心した。

SATURN という電気店で、開店前から大勢の人が並んでいる。なんだろうかと思っていると、どうやら大きな液晶ディスプレイの販売らしい。PHILIPS monitor を大勢の人間が担いでいた。

知らなかった。今日から3日間、Pennsylvania State University で今日から次の workshop が開催されている。
Inaugural Workshop on Black Holes in Supergravity and M/Superstring Theory


2010 9/10 (金曜日) Hamburg

SUSY10と同時期にベルリンで次の研究会が開かれていたようだ。SUSY10で formal session が非常に小さく、参加者も少なかった理由の一つはこれか。
Recent Developments in String/M-Theory and Field Theory

今日の午後は何故かじっとしていられない。それに頭痛がする。強いコーヒーを飲みすぎているのか?せっかく今日はうるさいグルジア人があまり部屋にいないというのに、結構な頭痛で作業する気が起きない。いろいろ外的理由をつけて、サボりたいという気持ちが強いのだろうか。。

日本では物理学会が始まる。自分のこの前の仕事を発表したいとも思ったのだが、ドイツ滞在と重なっているので断念した。次の春の学会にはまた新しい研究成果を紹介出来るようにしないと。


2010 9/11 (土曜日) Hamburg

ELBEにあるSATURNに向かう。理由はノイズキャンセリング付き、Skype対応ヘッドフォンを購入しにいくためだ。いろいろ対策を練ったが、ノイズキャンセリングイヤフォンよりもヘッドフォンが良いというアドバイスを受けて。しかしそれを使っているのだが、ノイズキャンセリングの兆しが一向に見えない(外部の音がむしろ良く聞こえるくらい)なのだが、はて。ノイズキャンセリング用のスイッチがあるわけでもない。

ノイズキャンセリングイヤフォンと比較した結果、残念ながらイヤフォンの方が効果が数段大きいことが判明してしまう。嗚呼。ヘッドフォンは幸いマイク付きなので、Skypeをするときに使用するとしよう。

そもそも音楽を聴かない状態でノイズキャンセリング機能を活かしたいのだが(仕事中は音楽も聴きたくない)、どうすれば良いの?

ついでにどうでも良いおもちゃを購入する [YouTube]。と思ったが、実は購入したのはこれとは別のバージョンであった。。。スイッチを入れると「TAKE IT EASY」だの「BE COOL」だの文字が浮かび上がる。期待外れに終わってしょんぼりしているときに、そいつ(USB FAN)から「TAKE IT EASY」とか励まされても。。

本当はデスクのスタンドが欲しかったのだが(同室のグルジア人は真夜中でも電気をつけたがらないので、それを邪魔してまで部屋の電気をつけるよりは、自分の所だけ明るくなる電気スタンドが欲しい)。

21時半くらいに、自分のオフィスから程よい距離で花火が上がっている。とても綺麗だ。多分DESY構内でやっているくらいの距離(もしくは隣接する何かの施設?)である。日本では今年も花火大会などに縁がなかったので、しばらくその花火を眺めることで楽しむことにしようか。。


2010 9/12 (日曜日) Hamburg

ハンブルク中央駅に行き、売店を見て回る。Altona駅に行き、売店を見て回る。そしてDESYの居室へ。3階(自分の居室は5階)くらいまで階段で登ったところで、例の声がもう聞こえてくる。今日は苛立ちからくる頭痛を抑えるために頭痛薬を完備している。

明日からの本格的議論(まだ対面していないが)に備えて、昨年夏ぐらいから勉強している embedding tensor ノートを読み直す。いろいろ忘れていて困った。


2010 9/13 (月曜日) Hamburg

今日は昨夜から続いていた雨のために少し寒い。というか先週後半は20度くらいで少し暖かかったくらいか。

居室のことは、軽い事故だと思って諦めようと努力することにした。

もう一つの懸念であるプリンタなのだが、今日はコンピュータオフィスの人に、DESY webpage にある通りにデバイスインストールしてもプリント出来ないことを伝えに行った。いろいろ何か言われたが、まあとにかく向こうにとってもあまり予期せぬ事態らしく、解決に時間をくれ、と言われた。これで自分を含めて他の未来のビジターにとっても問題が解決すれば良いのだが。

今日こそは受け入れの J. Louis 先生にお会いできると思って朝から一時間おきに彼の居室を訪ねる。。が、応答なし。午後他の人に聞くと、今日も不在だそうだ。明日は午前だけ。なんと忙しい人なのだろうか。。

DESY Guest Network Printer にようやく接続できた。これまでカラープリンタに接続しようとしていたのだが、これが問題で、プリンタドライバとしては「Windows 7 64bit には対応しません」と宣言されていたのであった。Windows 7 64bit に対応している(モノクロ)プリンタが幸いにも同じ計算機室に存在していたので、そちらに移行する。

次の問題は、やたらめったらに印刷しないように努めることだ。印刷すると読んだ気持ちになってしまうのはいかん。本当に読むべき物だけ印刷しよう。とは言いながら今日はさっそく、4D N=2 SUGRA についてバイブル的な論文や、仕事に使っている論文周辺を一気に印刷。

VMware Tools というものを「ゲスト側」にインストールする。これでゲストとホストの間のファイルのやりとりが外部ハードディスクなどを介さずに直接行えるようになった。これでまたひとつずぼらになった。


2010 9/14 (火曜日) Hamburg

今日も朝から雨である。ちょっと面倒だな。

ELBEでホッチキスを購入する。

そして今朝ついにJ. Louis先生とご対面。いつも忙しそうだ。そして接しやすそうな第一印象を受ける。このご挨拶で非常に安心した。先週はいろいろと環境がひどかったのもあって、とてもうれしい。

ちなみに名前に「ji」が入っていると、これは[yi]という発音として読まれるようだ。ちょうど Jacobi を「ジャコビ」と呼ばずに「ヤコビ」というように。

KEKカソクキッズ 第20話、ついに「ひも理論」まで登場か ([カソクキッズトップページ])。

J. Louis 先生と食後10分程度話。まずは基本的な自分のデータとこれまでの興味、そして「現在何に興味を持っていて、何をしたいのか?そのために我々はどの文献を読むべきか」などを話し合う。通常のセメスターセミナーはだいぶ後(10月中旬)からだし、Jan はセメスターが始まるまでのかなりの期間を外出するらしい。そのため、いつどのタイミングで自分の informal seminar をするかを相談することになる。いよいよ II. ITP, Univ. Hamburg にて本格的な仕事が始まるというわけだ。

DESY Theory Workshop のパラレルセッションで講演する事ができるという通知を受けた。

2011年2月に II. ITP, Univ. Hamburg で次の研究会が開催される通知を受ける:
Foundational Aspects of Cosmology
will take place from the 16th to the 18th of February 2011 at the
II. Institut für Theoretische Physik,
Universität Hamburg
located at Desy, Building 2a
Luruper Chaussee 149
D-22761 Hamburg (Germany)

夕食はこれまたMくんに紹介してもらって中華料理店に連れて行ってもらう。歩いていける手頃な距離だ。ここは一人でも入れそうなので多用するかもしれない。

夕食後サロンにてIくんとひとしきり談話、というかこちらの研究動機を紹介していた。


2010 9/15 (水曜日) Hamburg

昼食後ここの学生2人とコーヒーを飲みながら議論する。一人はD論に記載されているコメントと計算過程などについて議論をさせてもらい、もう一人には最近何をしているのかを教えてもらう。やはりここは SUGRA の仕事をするには良い環境のようだ。スペクトラムは言うに及ばず、相互作用やゲージ対称性などについてもきちんと導出するにはどうするか、という意識が強いグループは、自分にとって心強い。

DESY THEORY WORKSHOP のプログラムが公開された。自分は23日午後後半のパラレルセッション1B, I.8。質疑応答含めて20分。

SUSY10 の発表から1ヶ月経つのにほとんど進展出来ていないのが残念だ。hypermultiplets を導入したときの解の探索は難しい。


2010 9/16 (木曜日) Hamburg

昨夜遅くまで(?)出版予定論文の最終校正をしていたのもあり、今日は少し遅く、のんびりとショッピングモールでパンを買いに行く。自分へのささやかなご褒美。というか、朝が寒くてベッドから起き上がれない状態なのもある。どんどんダメ人間になっていきそう。

最近はまた雨が多くて困る。そのために気温も下がる。しかし今の時期の日本は台風だの秋雨前線だの、さらにつくばでは筑波山のための激しい落雷がある(であろう)ことを考えると、まだ単なる雨なのでよしとするか。

JHEP Editor の仕事が早い。昨夜送った訂正部分がもう校正されて、出版番号までついた [JHEP 09 (2010) 061]。

現在まで長い期間に渡って使用している薬(頭痛薬その他)は、結局のところ自分の寿命を縮めているのではないかと時々不安になる。

昨日まで堅実に起動していたプリンタとの通信がまたうまくいかなくなった。何故?


2010 9/17 (金曜日) Hamburg

昨日からまたプリンタとの通信がうまくいかない。 ついでにいうと、sony Vaio の「VPCZ11*, VPCZ12* 無線LANドライバー Ver.13.2.1.5 for 64bit」へのアップデートは非常に危険である。DESY-Guest Network など一切の wireless LAN を認識しなくなるという状態に陥る。なんでやねん。この関係で昨日の午後から深夜まで、今日の朝から昼過ぎまで、ずっと格闘していた。仕事できてない。

夕食はMくんの提案により韓国料理店(焼肉屋)へ。JとIくんと合計4人。久しぶりの韓国カルビを食べておいしかった。それよりなにより、ご飯がとてもおいしかった。とても欧州で食べたとは思えないくらいだった。


2010 9/18 (土曜日) Hamburg

午前は中央駅に隣接する SATURN に。USB fan のリベンジで、今渡は USB 式 LED スタンド。普通のデスクスタンドも14ユーロから34ユーロくらいでいろいろなバリエーションがあったのだが、少しかさばりすぎるので、コンパクトなものにした。さて、どれくらいの明るさなのだろうか。あまり期待はしないでおこう。

秋分の日も近いので、さすがに20時にはもう真っ暗になってきた。1ヶ月前にBonnに来たときは21時でもまだ明るかったのを記憶しているが、これから急速に昼間が短くなっていくのであろうな。高緯度の土地は昼と夜の差が激しく変化するのを、身をもって体験することにしよう。


2010 9/19 (日曜日) Hamburg

ここに来てもう3週間(ドイツに来てから4週間)経つのに目に見える方向性すらまだ見当たらない。気持ちがとても焦る。とても観光とか行っている気分にならないので、とにかく土日もオフィスに行くことにしている。しかし、新しいインスピレーションを得る(天から啓示を得る)にはやはり、気持ちを強制的に切り替えるために「観光」とかした方が良いのか?最近はパン屋など売店でのやりとりも億劫になってきた。やはり英語だけを使い続けていてもだめ。意志は伝わらないのかもしれない。事なかれに徹して、最小限の買い物しかしない。

オフィスのストレスでマグカップが割れそうだ。

23日講演のスライドを作成している。基本的には先月の SUSY10 のスライドの修正なのであるが、それでは相変わらず情報量が多過ぎると思う。いっそ高橋メソッドでやってしまえたらと思うが、SUGRAで高橋メソッドは効果があるのか?というか自分に高橋メソッドは使いこなせるのか?


2010 9/20 (月曜日) Hamburg

一週間で1ユーロあたり5円も変動している(107円から112円)。

11月3日から5日にかけて、パリで次の研究会が開催される様である:
Strings, Cosmology and Gravity Student Conference 2010
Institut Henri Poincaré, Paris
November 3rd-5th 2010


2010 9/21 (火曜日) Hamburg

今日から DESY THEORY WORKSHOP。今朝スライドを提出した。H. Nicolai 先生と、O. Lechtenfeld 先生にご挨拶。


2010 9/22 (水曜日) Hamburg

DESY THEORY WORKSHOP 2日目。

食堂で偶然Kくんに出会う。向こうから声をかけてくれた。最初は良くわからなかった。5年ぶり。相変わらずの雰囲気を醸し出していて安心した。

ドイツに来てちょうど一ヶ月が経った。手を動かせる様な仕事が具体的には何も進んでいないので焦る。課題は山積みなのに。分割して頭の中を整理するので精一杯。


2010 9/23 (木曜日) Hamburg

DESY THEORY WORKSHOP 3日目。今日は自分の発表の日。うまくできるのかどうか不安だ。

直前まで口頭発表する文面を練っていたので、思ったよりも無駄を省きつつ重要な点を伝えることができた、かもしれない。そのおかげもあって、気にしている問題点についてAEIのポスドクから的確なツッコミが入った。しかしそれを解読するにはかなり大変な作業になりそうだ。何せ1993年以来誰もこの問題について明確な突破口を見出していないからだ。うむ、どうしよう。これはおもしろいのだが。。。他にもフンボルト大学所属のポスドクからも少し質問された。まあこちらも彼の講演内容と、自分たちが以前にやった仕事との関連があるかどうかを少し聞き返してみたのだが。しかしこれが少し厄介になった。数学的な言葉で返さないとなかなか相手は納得してくれない。例外群の coest space を底空間とする canonical line bundle の話について、どう説明しようか。。。

Louis先生は一番前で聴いてくれていた。Nicolai先生もこちらの発表時間に合わせて来てくれた。DESYの他のスタッフも結構いてくれた。ありがたい。


2010 9/24 (金曜日) Hamburg

DESY THEORY WORKSHOP 4日目、最終日。Workshopでのスライドが全部公開されている [Transparencies]。

Nicolai先生にAEIを訪ねたいこと、そこでセミナーをさせてほしいことを伝えると、快諾してくれた。ありがたい。それと同時に、自分が今どこに疑問を持っているかなどを明瞭に紹介できるようにしたい。。

研究会終了後、Jan と話をする。また一方的にこちらが話をしただけのような気がするが、現在の問題点を自ら列挙する。指摘されたのは「式が多いなあ」であった。あと、BPS解だと興味がある、とか。そうか?non-SUSY解もよりおもしろい(コントロールが効きづらいかもしれないが)と思うのだが。

数日前から口内炎と思われる痛みがある。やはりどこか無理しているのかもしれない。

夕食はDESYに合流した日本人新旧メンバーでELBE近くのドンキホーテというイタリアンレストランへ。ここでビールにトライ。っていうか実はドイツに来て一ヶ月経つのにまだ、これを入れても4杯しかビールを飲んでいない。

さすがに目がかなり霞むので、自分の机の上の蛍光灯も付けた。

ちょっと席を外した隙に、彼が付けた蛍光灯すら消して真っ暗になっているではないか。もう嫌だ。そんなわけで、早いのだが皆と夕食に出るついでに帰宅することにした。


2010 9/25 (土曜日) Hamburg

昨夜、かなり悩む。自分は何をしているのだろうかと。自分が超重力理論だと思っていたものはそうではないのか?どの定式化が信頼できるのだ?そして自分の認識は本場(欧州は本場だと思っているのも含めて)とどこまでズレているのだろうか?3ヶ月だけの滞在で、自分の疑問点を余すことなく的確に伝え、それが個人的に理解不足なものなのか、業界として発展途上な課題なのか、そういった疑問は解消できるのだろうか。そして自分はきちんと独り立ちできるのだろうか。極端に言えば、自分は一体今何をしているのか、それすらわからん。

DESY THEORY WORKSHOP で得られた教訓は、ポスドクや学生は皆自信を持って研究に望んでいることだ。自分はそれが貫徹できていないのではないかと思う。この違いが生活基盤の違い(奨学金云々を含む)に大きく依っているか、というとそうではないと思う。しかし何だろうか。ここで出会ったポスドクたちは皆、自分の研究職に揺るぎない自信と誇りを持っている、と見える。翻って自分はどうなのだろうか、と。自分は研究に対してどこまで自信が持てるのか。また論文を執筆し、物理の発展に寄与できるのか?重要な発見を見出せるのか?何より、自分の疑問に思っている物理(?)の研究対象は、解決するに値するのか?問題にすらなっていないのか?さらに生活面でも来年度、またその次の年度、どうなっているのか分からない。

頑張れば報われるとは限らない。しかし成功した人間は皆例外なく頑張っている(と信じる、そう信じないとやってられない)。問題は、その頑張りが有効に作用しているのか、である。


2010 9/26 (日曜日) Hamburg

理研シンポジウムの運営についてのやりとりに頑張る。

今日は朝からずっと雨。実は外出したくなく、家に引きこもって論文を読んでいたかったのだが、どうもそんなことはできそうになかった。手元にない論文を必要とするので、オフィスに向かう。そして何をされようが粛々と論文を読んでいる。しかし SUGRA の論文やコンパクト化の論文を読む度に、本当に自分はここら辺わかっているのだろうか、ゼロから出発して、途中何も知識の仮定をせずに、最初から最後まで計算し尽して議論することができるのか、とても不安になる。話の流れは分かっているつもりだが、ゼロから構築できないと、もしくは少なくともすべてのポイントを自分の言葉で説明できないと、分かったことにならない。それはいつもつきまとう不安。


2010 9/27 (月曜日) Hamburg

昼食で席を外した隙にまた電気を消されていたので、居室に帰ってきてから電気を付けた。予想としては、コーヒーを飲みにもしくはトイレなどで席を外した瞬間に、消灯されると思われる。多分この繰り返しが滞在中ずーっと続くのだろう。

はっきり言ってここの自分以外の人間が自分側にいる、自分の立場に理解を示す、とは限らない。秘書もスタッフも、こちらの立場を尊重するその根拠は今まだ何もないのが現状である。そんな中で下手に動くと、自分の立場は却って悪くなる。

以前から気になる問題があって、そのうまい表現方法がやっと見えたので、知り合いのポスドク(とは言っても会ったことはなく、論文を書いたり読んだりするときに時々お世話になっている人)にコンタクトを取る。最近はコンタクトを取ってばかりだ。

9月16日にde Wit先生、Samtleben先生に失礼ながらも質問をしていたり、その前にもNicolai先生にメールしてDESY THEORY WORKSHOPでお世話になる件をお伝えしたりしている。今のところ幸運にもすべてに関して交流が出来ている。何とありがたいことか!こんな自分ごとき極東の、大きな仕事の無いポスドクが、SUGRAの大先生の方々と交流できることが!

国勢調査について、つくば市のwebpageからたどれるメールでの問い合わせに質問内容「どうするの?」を記入する。


2010 9/28 (火曜日) Hamburg

朝の出勤時に、家の人から「その格好で寒くないの?コートを貸してあげようか?」と尋ねられる。ありがたい。しかし今日もそれほど極端に寒くないし、コートは買っているので、今回は言葉だけありがたく頂いた。

ひょんなことで Thomas にカソクキッズを紹介する事になった。日本語しかないけど、まあ仕方がない。


2010 9/29 (水曜日) Hamburg

今朝はまずAltona駅に行って、10月分の交通機関チケット(3 Zones, 77Euro)を購入。レシートだけ新しいものをもらえて、写真やフォルダは使いまわしだった。

今日はまた少し気温が下がる。昨夜晴れていたのもあって、10時半時点でまだ10度だそうな。

今日はまた、B. de Wit先生に連絡する。今度はそちらにお邪魔しても良いかという質問。お昼にOKという返事があった。

昨日と一昨日に比べ、今日はあまり理解の進展がなかった。そもそも gauged SUGRA の作用積分の記述が正しいかとかいう計算確認なぞやっている場合ではないので、どうしても論文の論理展開とそこから来る疑問の解決を模索するしかないのだが。。


2010 9/30 (木曜日) Hamburg

8時半過ぎにオフィスに到着。8時26分にKlein Flottbek発の21番バスに乗れば、運が良ければすぐに来れる。

2年ほど前から研究内容についてメールで交流のあるDavideからの返信をもらう。さすがよく理解している。素晴らしい。

午前中は、じっくりと論文を読んで内容を吟味し自分の理解不足な点を明確にする、という作業が落ち着いてできる。その過程で Strings2007 の講演を聴くことになったのだが、自分のやってきた事が他の人にも興味がある話題であることが確認できて良かった。しかし同時にアイデア自身も既に講演内で提唱されていた事で少し残念になった。でもまあ、このタイミングで講演を聴いていなかったら、何の事か理解できないままだっただろうし、「こういうアイデアがあるんだけど面白いと思わないかい?」と言って回ることで単なる恥曝しになる、ということが避けられそうだ。(というかそれを昨年偉い先生にやったのだなと、今日やっと認識して、恥ずかしくなってきた。)

帰宅途中のバス停にて、電光掲示板に書いてある文字が近くまで行かないと焦点が合わずに見えない。愕然とした。


2010 10/01 (金曜日) Hamburg

10月になったのでコートを着ることにした。

今日からうちの部屋は人数が増えることになるそうだ。さっそく学生が一人9時半に来た。


2010 10/02 (土曜日) Hamburg

今週は (massive) tensor multiplets, (RR) magnetic charges, embedding tensor, (non)geometric flux charges などの 4D N=2 gauged SUGRA における役割をいろいろ勉強できた。

昼食後は頭が痛くなる。


2010 10/03 (日曜日) Hamburg

ハンブルク中央駅に夕食を。そちらの方が英語が通じるし何よりパン屋などが遅くまでやっていると思ったからだ。


2010 10/04 (月曜日) Hamburg

昨日19時半にde Wit先生から「セミナーをしたいなら教えてくれ」という連絡があったので、朝に返信する。午後、Utrecht のポスドク Nabamita Banerjee という人からコンタクトを受ける。そういえば [arXiv:1005.3650] の著者達も Utrecht の学生とスタッフだ。ちょうど良い。

あまり頭痛が引かないので EVE を服用したのだが、これが却って朦朧とさせる。ぐわんぐわんと頭を揺さぶられているようで落ち着かない。EVE はこんなに自分の身体に合わないものだったっけ?


2010 10/05 (火曜日) Hamburg

昨夜は24時過ぎに帰宅した。今朝は8時半に家を出た。その両方で犬に会わなかったのだが、何かあったのだろうか?

Klein Flottbek 発21番バスの行き先を間違えて乗る。そのまま南進してエルベ川まで到達。その後乗り換えて BF Altona まで行き、そして DESY へ。何だったのか。まあ気分転換になってくれていたらそれで良い。幸い8時40分に Klein Flottbek 発のバスで、最終的に9時半くらいには DESY に着いていたので、大幅な時間的なロスはない。そして急ぐほどの事もない。

昨晩、夕食後にお茶部屋でIくんと物理の話をしていて、「何故 gauged SUGRA が面白いのか?」という根本的な質問に簡単に答えられずに終わる。テクニカルに興味があるだけなのか、物理の進展がそこにあると信じているからなのか。

これに対して疑問を再度持つことになってしまった。今日は実はなかなかやる気が出ない。

しかし頑張ってみた。そうするとやはり得るものがある。


2010 10/06 (水曜日) Hamburg

理研シンポジウム2010の開催当日になってもばたばたして定刻通り開催できず、八方手を尽くすが無理であった夢を見た。しかも何故かばたばたしていた舞台は一中横の長い下り坂が中心であった。何故こんな夢を見て、未明に目を覚ますことになるのか。。

長い間(5年ほど)勉強していた generalized geometry についての 4D N=2 gauged SUGRA 側での解釈、つまり beyond Calabi-Yau としての情報 (gauging, magnetically charged/coupled matters and string T-duality の非自明な関係) がようやく見えたと感じた。


2010 10/07 (木曜日) Hamburg

昨日も理解が一段と深まって、深夜26時まで MEMO を記述して考えをまとめていたのは良かったが、その反動(?)で、今日はあまり進まない。念のため勘違いしていないかを確認する作業をしているのだが、あまり面白くはない。もう少し具体的に言えば、昨夜、generalized geometry 特に nongeometric flux charges の 4D 側での意味が把握できたと思って、nongeometric flux backgrounds を勉強してきて良かった、これをもっと自信を持って研究できると、結構興奮したものだったのだが、今日は意外に結構冷めている。自分に対して「何でやねん」と言いたい。


2010 10/08 (金曜日) Hamburg

AEI の Oscar からメール。

ついでに AEI でセミナーができるかどうかわからんので問い合わせてみたら、ささっとやってくれて、25日にセミナーができるというところまで取り付けてくれた。とてもありがたい。

DESY guest printer drivers を再度入れ直す。微妙だがうまく印刷できる。不思議なのは、プリンタの基本設定で「両面、短篇綴じ、2up」を設定していても、この「2up」だけが何故か反映されていない。

18時過ぎに部屋を外してIくんと話をしていたら20時になる。部屋に戻って夕食に行こうとしたら、部屋の鍵が閉まっていた。なんと。失態だった。テクニカルエマージェンシー(5555)を呼ぶハメになる。


2010 10/09 (土曜日) Hamburg

Postdoc application documents のためのスライドを作成する。


2010 10/10 (日曜日) Hamburg

公募書類作成。それのみ。


2010 10/11 (月曜日) Hamburg

今日はなかなかに寒い。11時時点で8度。

AEI のビジターリストに自分の名前が載ったのだが、何故か肩書きが「Prof.」になっているので、ご面倒であるが訂正をお願いしておいた。


2010 10/12 (火曜日) Hamburg

DB webpage から、Potsdam Hbf 行きの片道のチケットと、Hamburg − Utrecht Central Station 往復のチケットを購入。後は印刷するだけだ。

18時に Jan Louis を見かけたので少し話。自分の research activities などをまとめたスライドを後日渡すことにする話をした。


2010 10/13 (水曜日) Hamburg

夕方、Hくんから教えてもらった D. Lust の論文 arXiv:1010.1361 について、関連があるかもしれないのでコンタクトを取ると、23時頃に返信があった。早い。


2010 10/14 (木曜日) Hamburg

欧州中央夏時間(CEST)18時過ぎに sg-l に投稿 ([sg-l 5969])。


2010 10/16 (土曜日) Hamburg

昨日今日はずっと AEI でのセミナースライドを作成している。


2010 10/17 (日曜日) Hamburg

昨夜夕食として食べたチリバーガー、やはり身体に負担がかかっているのか、今日はお腹の調子が悪い。。


2010 10/18 (月曜日) Hamburg

DB Online ticket の印刷はモノクロでも構わないそうだ。重要なのはバーコードの部分。

15時30分過ぎに DESY Postal Office に行って海外PD申請ファイルを郵送する。DESY には Schomerus 先生に直接手渡し。Hamburg には Jan Louis 先生に手渡ししようと部屋まで向かい、話をしたのだが、明日10月19日に SFB の秘書 (2a/504, Ms. Wiebke Kircheisen) に提出してほしいということらしい。少し早過ぎなのか。。

しかし公募書類を作成し提出したことで、雑用は半分以上終わったも同然だ(他にあるか?)。これでまた研究に没頭できる。ちょうど9月最後の週からの2週間はかなり勉強できた。今度は具体的に計算できるように話を持っていくことが重要。いつまでも「絵空事」ではいかん。


2010 10/19 (火曜日) Hamburg

昨夜はまたとんでもない悪夢を見た。また無給になってしまって、どうもこうも打つ手がなくなる夢。しかもどこかは分からないが海外のよう。今単にハンブルクにいるから海外という設定なのかもしれない。詳細は覚えていないが、石炭をかき集めないといけないとかいう状態。住まいは、時々登場する木造アパートの屋根裏で3畳くらいのスペースか。

目が覚めてずっと頭痛がする。出勤するとき、家のご主人(旦那の方)と会うがやはり会話はなし。多分英語は話せないのだろうが、ちょっと気まずい。家を出てしばらくはオフィスの鍵を所持しているのを忘れていたり、ELBE前でバス乗り換えをするとき、ちょうど1番バスが信号待ちしていたのでドアをノックして入れてもらおうとするが拒否されたり(前回はOKだった、運転手によるのだろう)、なんかあまり調子が良くない。

AEIから「昨年からpostdoc application は web upload になったのでそちらでやってくれ」というemailを受け取る。っていうか早過ぎでない?昨日の15時半くらいにDESYの郵便局に持って行って、本日14時にはもうAEIの事務が内容を理解してこういう申請を促すというのは、とても処理が早い。びっくり。

とにかくいわれたとおりにささっと upload した。


2010 10/20 (水曜日) Hamburg

3週間ぶりに家のおばちゃんと会話できた。毎度帰宅が遅くて申し訳ないこと、来週再来週は出張に行くことを伝えておいた。少しだけでも、会話ができたのはうれしい。

自分の仕事は自分で宣伝しないと、日本の外、つまり欧州などではまったくもって無名のままである。これは自分の仕事が評価される舞台にすら立っていないということか、それとも査定されてつまらんと思われているのか、わからんな。

Paul と議論というか自分の論文の紹介をする。実は自分の仕事を face-to-face で真摯に聴いてくれたのは彼が初めてかもしれない。後はメールとか、簡単な質問などでこれまで人と話してきただけだったのかも。いや、Hagen もいたな。しかしいずれにせよ、private に話ができて、自分の懸念している部分や問題意識などを共有できた気がして、とてもうれしくなった。

今日は14時30分から Thomas の Ph.D Defense であった。緊張していたが無事終了。ご両親も来られていた。それにしても、この Defense で自分まで何と committee の一人になっているのは驚いた。「Kimura」という名前が呼ばれた時、自分以外の Kimura でもいるのかと思ってしまったくらいだ。しかしまあこれは、自分にとっては、彼の presentation 後の質疑応答でまず優先的に質問できる立場を意味するくらいでしかない。本当の committee は教授陣で成り立っており、彼らは presentation 後に会議をするからだ。しかし何にせよ、単なるビジターに過ぎない自分を committee に選んでくれるのはありがたい。


2010 10/21 (木曜日) Hamburg

起床時刻7時30分。とても激しい雨だったので、また寝た。9時の出勤時は少し止んでいたが、DESY構内に入るとまた激しくなってきた。10時前の気温は4度。嗚呼、寒い。昼食前くらいからちょっと体調が悪くなってきた気がする。

ELBEに向かい、簡単なインドカレーを食べて帰宅した。風邪薬を服用して早々に寝る。


2010 10/22 (金曜日) Hamburg

早めに寝たので6時くらいに一度目が覚めたのだが、寒いのと雨であることとでまた落胆して二度寝した。


2010 10/23 (土曜日) Hamburg

セミナー直前なのに仕事が捗らない。先月のDESY WORKSHOPでの発表から、研究成果は進展していないからだ。ハイパー多重項と磁荷の関係について自分の不勉強さが分かっただけで、研究成果は前進していない。なのでスライドは基本的に変わらないのだ。この不変さは7月の基研研究会まで戻っても同じである。何とも悲しい。それに加えて、ハイパー多重項の方は変分して運動方程式を与えても、解けない、もしくは都合良い仮定がないのかもしれず、迷走する予感すらする。その不安を拭い去る恰好の文献なりアイデアが、まだ見つからないのである。


2010 10/24 (日曜日) Hamburg

今日も朝から雨。屋根裏部屋では雨音が結構大きく聞こえるので、さほど激しい雨ではないのに強い雨の印象を持つ。また10時半くらいに家を出てAltona駅に向かい、いつものように昼食用のパンを買う。そして1番バスでDESYに向かう。いつもの循環。

AEI でのセミナースライドを再度調整。自分が次にやりたいことをもっと明確にしたつもりだが、伝わるだろうか?


2010 10/25 (月曜日) Hamburg → Potsdam

今朝は6時に起床。何故ならば7時半に Klein Flottbek 発の S-Bahn に乗って Hamburg Hbf に行きたいからである。今日は Potsdam Golm にある AEI でセミナーをするためだ。

ICE705号にて Hamburg Hbf を 8:06 に出発する予定だったのだが、いきなりの ICE 10分遅延。何でやねん!で、ついでに Berlin Hbf 到着は当初の予定より30分も遅れる始末。この国は、ローカルなバスや電車は時刻表通り動くくせに、都市間鉄道になるとダメだ。

結局 AEI には11時半に到着。

さてセミナー前の挨拶回りであるが、H. Nicolai 先生の部屋に赴くも「I'm very busy. Why don't you visit the secretary's office?」と、多少切れられてしまった。まあ仕方ない。そもそも、この AEI の建物はセキュリティが高すぎて、どこから入れば良いのか全然わからん。結局、専用の鍵を所持しないと Main building から AEI に移動できないことを知る。

さてセミナーであるが、これは今回は失敗に終わった気がする。そもそも聴衆が少ない。Nicolai いない。Theisen はいた。そしてサバティカルで King's College の George Papadopoulos と Bhubaneswar の Jnanadeva Maharana がいたのは意外だった。しかし残念ながら質問が少ない。ちょっと失敗であった。それでも Oscar は気持ちよく相手をしてくれた。助かる。

セミナー後にメールチェックをすると、Hamburg の Paul が自分の informal talk を11月1日にアレンジしてくれるというありがたい連絡を受ける。おお、しかしこれだと、本日25日(AEI)、来週月曜日の11月1日(Hamburg/DESY)、11月3日から5日(Utrecht)と急にスケジュールが詰まり始める。

Oscar は夕食もアレンジしてくれた。Oscar と Maria、そしてMくんの4人で、Potsdam 市街地にあるドイツレストランに行く。とても楽しいひとときだった。それにしても Potsdam という街はとても綺麗である。そして AEI のある Golm はとてつもなく田舎である。KEK よりひどい。何じゃこりゃ。

AEI に戻り、宿舎に入ると、それはそれは豪勢な宿舎であった。ビックリだ。しかし AEI オフィスの水もそうであったが、Golm の水はあまりおいしくない。冷えてないだけで実は Hamburg と同じだったりして。


2010 10/26 (火曜日) Potsdam → Hamburg

今朝は9時に起床。その後 Visitor Office にいってメールなどチェック。とりあえず昼食までは自室で復習そして議論の準備。その間に Bank Office から2回電話があった。Guest House の宿泊料を払いにきてね、ということなのだが、別に2回もかけなくても良いだろう。それとも何か聞き間違えたか?まあ結果オーライということで。

昼食は Oscar に誘われて MPI 食堂で。Tさん、Mくん、Oscar, Maria と。適度な談笑をする。その後、14時のセミナー前まで、Oscar, Maria との3人で物理の議論をする。AdS2 × R2 non-SUSY black "brane" solution の話と、Oscar たちの現在やっている話と、Oscar の9月の論文で登場する模型の M-theory とのきちんとしたつながりと Vandoren の2009年の仕事の関連性など。短時間ではあったがなかなか濃い時間で楽しかった。課題が4つほど。

15時半にAEIを後にしてPotsdam Hbfにバスで向かう。電車ではPotsdamの景色は楽しめないが、バスは街中を走るので、少々時間がかかるが景色を楽しめる。Potsdamはとても道路が広くて、建物の形式も制限されていて、景観がとても良い。宮殿なども非常に大きい。ぜひともまた来たいところだ。

とりあえずICE(Berlin→Hamburg)を購入し、ささっとBerlin Hbfに戻る。ここで1時間弱の待ち時間を設けて、買い物をする。また下らぬ物(胡散臭い「ベルリンの壁のかけら」、T-シャツ、そして軽い上着)を買う。全部「BERLIN」という「ブランド名?」が入っている。まあ自分へのお土産として。

Hamburg Hbf に定刻通り20時に戻る。実は本日Potsdamでは鉄道ストライキがあったそうだが、なんとか問題なく戻ってこれたわけだ。そして帰宅。部屋が掃除されていた。ありがとう。しかし、Potsdam Hbfからずっと身体がだるくなっていたので、風邪薬を飲んで24時前には寝た。


2010 10/27 (水曜日) Hamburg

昨日のPotsdamからの帰宅途中から続く身体の変調がまだ治らない。今日は頭痛薬、風邪薬を併せ飲むというやりかた。それでも何故か22時半までオフィスにいてしまう。

来週の Utrecht でのセミナースケジュールについて未だに何も連絡がないので、10月20日以来セミナー係に問い合わせてのだが、本日朝になっても何もなかった。幸い Utrecht には今Sくんがポスドクとして赴任していたので、彼に問い合わせた。何とそのセミナー案内係は今インドに帰省していると言うではないか!Sくんには代わりに別の担当者を教えてもらって、スケジュールを確定してもらうようにお願いする。今週中にはさすがに決める、という返事を夜にもらった。やれやれ。


2010 10/28 (木曜日) Hamburg

Utrecht でのセミナーの日程が確定したというアナウンスを受ける。11月4日11時15分から。今週中には、といっていた割には結構早く決まったものであるな。定例は水曜と金曜なのだが、金曜から Groningen で String Meeting (第一回!)があってこちらに出席する人間が結構いるということなので、木曜日になったと思われる。

本日は France の LPTHE から N. Halmagyi がセミナーに来た。彼は自分が以前、勉強会で紹介した論文 [arXiv:1006.2546] の著者の一人である。彼から、[arXiv:1006.2546] に代わって新しい、stable な (non)-SUSY solutions in 4D SUGRA の文献が役に立つだろうと教えてもらった。

夜は結構暖かい。とはいえ11度なのだが。。


2010 10/30 (土曜日) Hamburg

今日の夕食はMくんのお別れ会。Alster湖東側にある日本料理店「あかり」に行く。


2010 10/31 (日曜日) Hamburg

本日午前3時を持って夏時間が終わり、10月31日3時=10月31日2時(閏2時みたいなもの?)となる。おかげで朝ゆっくり起きてもあまり遅くないのだが、何故だか体調が悪い。9時過ぎに自宅を出る際、バファリンを服用して Hamburg Hbf まで昼食を買いに行くが、道中気分が優れなかった。

靴紐が切れかかっているのを発見。早めに紐を買いに行きたい。


2010 11/01 (月曜日) Hamburg

今日は informal seminar。事前アナウンスメールがなかったので聴衆は少なかった。しかしそれでも Jan Louis, Paul Smyth, Roberto Valandro, Ulrich Theis (Jena からのビジター) などが聴いてくれた。その後 Paul はアイデアまで提供してくれた。なるほど。


2010 11/02 (火曜日) Hamburg

今日はわざと遅めに起きて、10時過ぎにELBEの靴屋に行って靴紐を買う。


2010 11/03 (水曜日) Hamburg → Utrecht

いろいろトラブルがあった。やれやれである。

午前5時42分に Klein Flottbek を発車するはずのS1-Bahnからいきなり遅延。4分程度なので Hamburg Hbf に到着することには問題はなかったが、嫌な予感がした。Hamburg Hbf から Essen Hbf に向かう ICE が遅延したらどうなるのか?と。しかし事態は予想を大きく越えていた。何と Hamburg Hbf の次の停車駅は Essen Hbf のはずだったのだが、Duisburg Hbf になっていた。ドイツ語で何やら車内アナウンスがあったがわけわからん。しかも地理関係が完全に把握してなかったので(まあそもそも Duisburg は Essen よりも南であることはうすうす感じていたのだが、この時点で既に、どうあがいても Utrecht Centraal 行きの ICE には間に合わないほどにまで遅延していた)、そのまま乗車してしまう。さすがに不安になって次の停車駅で下車したらそこは Düsseldorf Hbf ではないか。えらく遠くまで来たものだ。ここからだと Köln まであと30分くらい。たいへんだ。ということで DB Service に行って文句を言う。というか Utrecht に行く方法を手配してもらいながら、何故そもそも Essen Hbf に停車しなかったのかと尋ねた。答えは「自分の乗っていた ICE が Essen Hbf に行けないように、別の列車にブロックされてしまっていた」とか。何だそれ?

結局11時13分に Düsseldorf 発の別の ICE に乗車、するはずだったが、これがまた35分遅れで Düsseldorf に来る。ここらへんで昼食を取っておくべきだったが、完全にタイミングを逃した。

Utrecht Centraal には14時過ぎに到着。そこで OV-chipkaart を買おうとするが、どうやれば入手できるのか分からんので information center に尋ねると、結局 strippenkaart にしておけ、と言われる。やれやれ。Kiosk か駅構内の本屋で買えるというので strippenkaart を買う。

Utrecht 大学前のバス停 Botanische Tuinen に到着!が、そこから ITF の場所がわからん。いろいろな建物に入って、その都度守衛に尋ねるが、最初に入った建物(No.8)の守衛は間違ったことを言っておった。右往左往して30分くらいうろうろして、ようやく ITF に到着。Sくんと再会。そしてついに B. de Wit 先生と再会する。彼は忙しかったので、さっそく彼に紹介された学生と議論させてもらう。embedding tensor をやっている学生って、自分からみたらすごく羨ましい環境だ。その後、Kiril と対面して彼とも議論。彼らの論文 arXiv:1005.3650 がいずれにせよ今回の仕事の執筆動機なのだ。しかし彼も良く SUGRA を知っている。Vandoren に鍛えられているな。

そんなこんなで夕食前まで議論して、夕食はSくんと共に大学中央の食堂へ。彼も初めてだったらしい。というかSくんは9月末に Dublin から Utrecht に異動してきたばかりである。夕食後コーヒーをいただき、疲れたのでホテルへ。

11号バスは路線がわかりやすい。しかしアナウンスはまったく聞こえない。オランダ語だとか以前に、音量が小さすぎる。


2010 11/04 (木曜日) Utrecht

今日は ITP, Utrecht でセミナーである。結果から言うと、ボロボロである。一番うまく英語を話せたが、一番多く痛いところを突かれた。

昼食後、また de Wit 先生の学生と議論。というか質問。その後 Vandoren 先生のところを伺い、いろいろ話をさせてもらう。自分の知りたいことを全部把握してくれていたので、非常に勉強になった。というか、自分の考えは物理の課題として彼らと共通することが多くてうれしかったが、いかんせんこちらはド素人なので無知さが露呈してしまう。しかし恥を捨てていろいろ尋ねられたのがうれしかった。おそらくこれからも AdS-BH や gauged SUGRA with hypersector について連絡を取らせてもらうかもしれない。

夕食はわざわざ de Wit 先生が予約をしてくれた。Sくんと3人で、大学中央にある良い方のレストラン。タイカレーとトマトスープを頂く。いろいろ雑談ができた。SUGRA の偉大な先生と雑談できるのが非常にうれしい。しかしそう思ってしまうことは、自分が彼と同じ土俵にいないと自覚してしまうことと同義であった。de Wit 先生は表情が豊かだった。


2010 11/05 (金曜日) Utrecht → Hamburg

今日は夕方に Utrecht を離れる予定。

Universal hypermultiplet について最後に Kiril に簡単な質問をして、後は昨日のセミナーと、その後 Vandoren との議論(お伺い)で指摘された点を整理しようと試みるが、どうも頭が痛いというか、疲れている。

昼食後、無理を言って de Wit 先生と一緒に写真を撮ってもらう。カメラマンとしてSくんにお願いした。これはミーハーな事だ。ちなみに本日はようやく 't Hooft 先生を見かけたが、自己紹介せず。しても意味ないし。

16時に de Wit 先生、Sくん、その他学生ポスドクに挨拶をしてまわり、Utrecht Centraal に向かう。ICE は時刻通り16時59分に来たがプラットフォームが予定の隣に来た。また嫌な予感がした。しかもあたってしまう。

Duisburg には18時32分に到着するはずだろ!でもしなかった。25分遅れで到着。当然ながら、乗り換えのIC2022は発車した後であった。下車する時、車掌が隣で立っていたので念のため尋ねてみた。そしたら「19時10分発のICEに乗れ」とかいう。それって Hamburg によらず、Hannover 経由で Berlin に行く新幹線。あやつ適当な事言ったな。結局 DB Service で代替列車を教えてもらう。19時46分発EC6である。最初の予定の1時間後の列車かよ。しかもいつも、予約席を確保していたのに、代替列車では何故か予約席までは確保してくれない。何故?おかげで帰りはしんどかった。ちなみにこの19時46分に Duisburg 発の EC6 は、40分遅延して Duisburg に到着。おい!じゃあ何で、自分が最初に乗る予定だった IC2022は遅延しなかったのだ!?なんかこう、いろいろタイミングが悪い。

Hamburg-Altona についたのは24時15分。その後S1-Bahnを16分待って、ようやく帰宅。疲れた。

Utrecht は Hamburg と比べて気温が若干高かった。雨は多かったが、それは同時刻の Hamburg でも降っていたので同じか。しかし違いとしては、雨の匂いが海に近い匂いであった。Utrecht 大学は旧市街から遠い。隔離されている感じ。旧市街の観光など一切していない。しかしまあ、ドム聖堂がメインらしいが、それのためだけにまたこの滞在中に行くことはないだろう。来週12日に Trigiante 先生がセミナーに来るらしいが、それを聞きにいくなら別だが、そこまでしないと思う。


2010 11/06 (土曜日) Hamburg

11時半に起床。ドイツ滞在中ではこれまででもっとも遅い起床時刻であった。

オフィスについてコーヒーを飲みに行くと久しぶりに J にあった。

14時から Bobby と議論。17時半まで続いた。基本的には彼の質問にこちらが答えるという形式だった気がする。こちらが彼の疑問について、それは業界ではどこまでが知られていて、どの文献を読んだら有益かとか、そういう話。自分にとっては頭の整理にもなったが、彼から得られた情報は実はあまりなかった。Ricci flow とかあまり興味ないし。


2010 11/07 (日曜日) Hamburg

グルジア人が結構長い時間Skypeをして絶叫していたので、たまらずこちらも唸り声をあげたり椅子を蹴ったりして下劣な行為をしてしまった。

寒い。Utrechtの方が暖かい。


2010 11/08 (月曜日) Hamburg

午前10時の時点で3度。11時でもそれは変わらず。今日はとても冷えるなあ。


2010 11/09 (火曜日) Hamburg

今朝から頭痛がひどい。家の人にまで「疲れているように見えるけど大丈夫?」と言われる。。

バファリンは思考を停止させる。深い思考ができない。英語の論文が読めなくなる。


2010 11/10 (水曜日) Hamburg

今朝も起床時に疲れが取れていない。しかしそうも言っていられない。今日は自宅にあるペットボトルをまとめてオフィスに持ってきた。夕方AltonaのTOOMに行って返却し、ついでにお土産でも買うという算段。


2010 11/11 (木曜日) Hamburg

ELBEの中にあるtoom marktに行って、お土産のお菓子、サンタクロースのチョコ、ビール小瓶、そしてカレーケチャップを購入。

素粒子論グループ選挙を行う。


2010 11/12 (金曜日) Hamburg

毎朝7時30分に目覚ましがなるのだが、その時はまだ日の出前であり、また風や雨の音が大きいので憂鬱になる。欧州に来るときの「気持ちが沈む」という意味が良くわかる。やってられない。

明日明後日は物理をしないことにした。明日はハンブルク倉庫街の「ミニチュアワンダーランド」に10時までに入場すること。明後日はベルリン観光。前回10月25日と同じICEでベルリンへ行く。

っていうかこんなことやっている時点で今日も物理をしていないな。


2010 11/13 (土曜日) Hamburg

10時までにミニチュアワンダーランドに到着すれば待たずに入場できるというチケットを予約したことで、早めに家を出る。寒い。今日は風が強い。おかげでエルベ川沿いにある倉庫街を歩いている時から体が冷える。で、ミニチュアワンダーランド、あんまり馴染みのない土地が並んでいたので、たいしておもしろくなかった。ひとつ、スイスの山の脇に「アルプスの少女ハイジ」の日本アニメが貼ってあったのはおもしろかった。多分この類の遊びがあちこちにあるのだろう。

倉庫街を抜けて、強くて寒い風が吹く中、聖ミヒャエル聖堂に行くが、ものすごく混んでいて登れない。そのまままた歩いて聖ニコライ聖堂に。そしてEuropa Passageで買い物しようとするが、特にかいたいものなし。U2-Bahnに乗ってMessehallenそばにある「シャツラボ」という、地球の歩き方にあるシャツ屋に行くが下らなくてすぐに引き返す。そしてテレビ塔に近づく。どうも登れないみたい。そしてまたU2-Bahnに乗り、繁華街をうろうろするが、結局Hamburgという文字の入った服は見つからず。DESY付近まで戻ってきて、ワインを2本購入し、ELBEで冬用のコートを購入する。そして帰宅。メールチェックのためにDESYに来て帰宅し、たまったペットボトルを返却しにToom MarktのあるAltona駅へ。そこのBurger KingでMarkusに偶然出会う。そして今度こそ本当に帰宅。疲れた。寒くて体が冷えたので、頭痛薬と風邪薬を飲む。


2010 11/14 (日曜日) Hamburg → Berlin → Hamburg

8時06分にHamburg Hbf出発のICEに乗る。今回は定時で出発、定時で到着する。とにかく今回は写真を撮りまくる。

連邦議会議事堂、ブランデンブルク門を通過して、イギリス大使館東側を通過して「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」へ。そこのモニュメントでしばしぶらぶらした後、またブランデンブルク門。そしてウンター・デン・リンデン通りを東に進みお土産屋でベルリンの壁のかけらを買う。そしてFriedrichstrasseでU-Bahnに乗って今度は壁博物館。ここで日本人観光客を見かけたので、博物館を出た後で声をかけてみた。昨夜はフィルハーモニーに行ったとか。なかなか優雅ですな。今度は自然博物館に行くが、ロンドンの自然史博物館やオックスフォードのそれとは規模が異なってつまらんかった。近くのS-Bahn駅に行ってFriedrichstrasse駅で下車、また南下してウンター・デン・リンデン通りに来て、再度ブランデンブルク門とユダヤ人虐殺博物館。今度は戦勝記念塔に行こうとするが、歩いても全然近づかないので途中で断念。そしてまたブランデンブルク門に行くが、今度はFriedrichstrasse駅からS5-Bahnに乗ってOstbahnhofへそこでイーストサイドギャラリーとして保存されている本物のベルリンの壁を見て、またFriedrichstrasse駅で乗り換えてブランデンブルク門前までのS-Bahnに乗る。4度めのブランデンブルク門。これで朝、昼、夕方、夜のブランデンブルク門を写真に収めた。そして連邦議会議事堂を横に、Berlin Hbfまで歩き、帰宅。


2010 11/15 (月曜日) Hamburg

ついにドイツ滞在最終週になった。


2010 11/16 (火曜日) Hamburg

2011年3月25日から28日までの、新潟大学で開催される日本物理学会の申請期間が「2010年11月5日(金)〜11月28日(日)17時」となっている。さて、どうするか。。


2010 11/17 (水曜日) Hamburg

今日でハンブルク大学のオフィスを使用するのも最後だ。ここの環境は申し分なかった。

午後はセミナー「Show and Tell」の時間。そこで自己紹介をする。やっぱり緊張してあまり話せなかったが、ウケはとれただろうか?

セミナー終了後、お世話になった人たちの部屋を訪ねて回る。本当にここではいろんな人にお世話になった。とても感謝している。

2a/506を18時40分に出るとき、「初めて」うるさいグルジア人と挨拶した。


2010 11/18 (木曜日) Hamburg → Frankfurt → 成田

帰国の日である。5時半に目覚まし。6時30分に自宅を出る。見送りは非常に簡素で、おにいちゃん一人。おばちゃんは結局登場せず。荷造りでどうしてもカバンに入らなかった物品を流し台脇に置いてきたが、急いで出たので何も言えず終まいだった。

S Klein Flottbek から空港駅まで一本。ここからAEIやUtrechtやいろんなところに出発したのだという感慨など湧く暇がなく、切符を購入する。購入できるのだが、見知らぬおばちゃんが寄ってきて「空港行くなら買い方を教えてあげるよ」というので素直に従う。まあ予想通りの購入方法で安心した。

50分くらいで空港駅に到着。さっそくルフトハンザでチェックイン。Eチケットなので簡単過ぎる。これは逆に不安になるなあ。

搭乗ゲートはA17。暇。早く来てしまっても特にやる事なし。で9時40分に出発する航空機 Airbus A321-100/200 を眺めていた。あとはお店をうろうろ。

まずはフランクフルトまで。雨雲がそんなに濃いものではなかったので、スムーズに離陸。揺れもなく、何も気にならずにそのままフランクフルトに10時55分に定刻通り到着。まあ、もちろん機内アナウンスはドイツ語と英語。

行きにも着いたフランクフルト空港。今度は探索する時間があったのでうろうろする。でも結局しょぼい。ドイツTシャツを2枚買って、後はドイツのクロワッサンを最後に購入して堪能する。パスポートチェック、手荷物チェックという順番(日本はその逆だったので、これでよいのか?と思っていた)で、C14ゲートに到着。航空機は Airbus A380-800。いろんな人がこの機体の写真を撮りまくっている。そりゃそうだ。世界最大の総二階建航空機であり、かつ今週だったかにエンジンの一つ(当機は4発エンジン。実は4発エンジンの機体に搭乗するのは初めてかも)を東南アジアで落下させてしまったばっかりの、世界で今もっとも注目されている機種だからだ。まあ、快適であればそれに越したことはない。実際、双発機と比べて離陸はスムーズであった。しかし機内の騒音は、同じくらいじゃない?(たしかA380は騒音軽減にも努力していたはずだが、それは空港周辺への騒音の話だけか。)

残念ながらあまり良い席ではなかった。60Hという場所は、CAの作業する場所のすぐ後部なので、前面には客用シートはなく、壁である。手荷物を前席の下部に置くということができない。というか、個人用モニターはどこやねん!ってかなりの時間探していた。結局見つかったが、ゲームは、コントローラがないのでできないではないか。しかも通路を挟んだところは、赤ちゃんを連れた家族が。。赤ん坊が時々泣いている。うるさい。そしてCAの作業場所と客室を仕切るカーテンが、客が通る度に開けっ放しになってしまい、まぶしい。眠れんなあ (フライトは10時間半で、到着は日本時間午前8時半なので、ここで眠っておきたかった)。結局一時間くらい寝ていただけか。。

そんなこんなで、日本に到着したのであった。


2010 11/19 (金曜日)

成田空港に定刻通り到着。預かり荷物もしばらく待っているときちんと登場して、ハンブルクからちゃんとついてきていた事に安心する。そしてレンタルしていた携帯を返却し、つくばセンターまでのシャトルバスを待つ。10時40分発なので一時間以上待っていた。その間に電波時計などをなおしておく。

バスの中で眠ってしまう。ひたち野うしく到着のアナウンスで目を覚ます。実はハンブルクを出てから、この時が初めて、仮眠とはいえ深い眠りになったのではないか?

自宅に無事生還。思ったほど部屋の中は埃で汚れていないのだが、郵便ポストが溢れている。。その後KEKに行ってお土産を渡し、新しい共済組合証を受け取る。適当に会話して、後は自動車のバッテリーを再接続してもらうまで待つ。21時に接続完了。トヨタのKさんに感謝。些細ながらドイツビールをお土産にお渡しする。

さて困った。相当長い時間起きているはずなのに、ドイツ時間では昼時間にあたるためか、つくばで30時(20日6時)まで眠れず。