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岡山光量子科学研究所 特許出願リスト


1. 光の場の連続量を用いた量子状態の高効率転送

出願内容

発明の名称量子状態転送方法
発明者井手 俊毅 (岡山光量子科学研究所),
Holger F. Hofmann (広島大学)
出願番号特願2005−337880(P2005−337880)
出願日平成17年11月22日(2005.11.22)
出願人広島大学 (50%),
岡山県 (50%)
公開番号特開2007−143085(P2007−143085A)
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概要

量子状態を量子状態を保ったまま遠隔地に転送する「量子テレポーテーション(量子転送)」は、量子情報通信ネットワークの構築に不可欠な技術である。 従来、この量子転送の具体的手法として、光の偏光を基礎にするデジタル的な方法が用いられてきたが、転送効率が最大で25%にしかならず、実用化の為にはより効率的な量子転送の方法が求められてきた。

本発明は、光の場のアナログ量(連続量)を巧みに用いることにより量子転送の効率を100%に近い効率まで高める技術を提示するものである。


2. 脳と機械の非侵襲的な相互接続    (双方向非侵襲的BMI: Brain Machine Interface)

―― 脳・神経の電気活動の3次元高分解能ミリ秒リアルタイム計測と3次元刺激の基本技術 ――

出願内容

発明の名称生体計測装置及び生体刺激装置
発明者永谷 幸則 (岡山光量子科学研究所)
出願番号特願2006−280558(P2006−280558)
出願日平成18年10月13日(2006.10.13)
出願人岡山県(51%),
コペンハーゲン大学 (49%)
公開番号特開2008−93286(P2008−93286A)
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概要

一切の外科的な手術等を必要とせずに「人の脳とコンピュータを直接に接続」する事が出来れば、誰もが使える「考えただけで動く機械」、「情報を直接に脳に知らせる装置」が実現する。 より具体的には、パソコン・インターネット・携帯電話・自動車・航空機・ロボット・産業用機械・ゲーム・玩具などのありとあらゆる装置や機械の操作や運転にこの「脳とコンピュータの相互接続」を用いる事ができるようになる。 特に、手や足などの身体障害者に、脳の運動野の電気活動の計測を基にして、義手や義足などに内蔵されたアクチュエータを制御する事により、障害者の意志に従い自然に近い動きをする義手や義足の提供に利用できる他、視覚障害者や聴覚障害者の視覚野や聴覚野に、カメラやマイクロフォン等のセンサからの信号に基づき刺激を与える事により、障害を改善・解消する義眼や補聴器に利用する事ができる。

本発明は、人体への悪影響のほとんど無い超音波と電磁波を組合せ、基礎的な物理法則と数学的手法を用いる事により、生体内の電気活動を高い位置分解能(最大10マイクロメートル程度)・ミリ秒単位リアルタイム・非破壊的・非侵襲的に計測しかつ刺激する方法を提供するものである。 この発明が有効に動作すれば、脳内の全ての神経細胞の活動を同時かつ個別に計測(脳内情報活動の読出し)できるほか、同時に多数の狙った神経細胞に電気刺激(脳内への情報の告知)を与える事ができ、まさに「脳とコンピュータの相互接続」が実現される。 本発明は、脳の活動を非侵襲的に得るための従来技術としてのfMRI(磁気共鳴)、NIRS(光トポグラフィ)、MEG(脳磁気)、EEG(脳波)などのイメージング手法を代替しうる要素技術を提供できる。 また、脳に直接に情報を伝える技術としては脳内への電極挿入法などが用いられてきたが、外科手術を必要とし被験者に極めて大きな身体的負担を強いる事になり広く適用できる方法ではない上に、限られた情報のやりとりしかできなかった。

本技術は最終的な実施形態として、ヘルメット状の超音波アレイと電磁波送受信器を頭部に被るだけで「脳とコンピュータの大容量の相互接続」を実現させる事を目指している。

図: 最終的な実施形態
図: 最終的な実施形態

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