Brief Summary of Each Supplement
Progress of Theoretical Physics Supplement No. 131
Non-Perturbhative QCD
— Structure of the QCD Vacuum —
Proceedings of the 8th Yukawa International Seminar
青木 健一, 宮村 修, 鈴木 恒雄 編
Quantum Chromo Dynamics (QCD, 量子色力学) の非摂動的な構造、
特に真空構造の解明は素粒子論の基本的課題である。クォークの閉じこめ、
カイラル対称性の自発的破れ、有限温度での相転移などの基本的な
メカニズムの理解のため、これまで、格子QCDの数値シミュレーション
による研究が進展してきた。特に最近では、超対称QCDでの
厳密な議論や非摂動繰り込み群などの解析的な研究でも新展開があった。
双対性と位相的励起がキーワードとなり、今後の大発展が予期されている。
この号は、1997年12月に京都大学基礎物理学研究所で
開催された湯川国際セミナーでの、全ての講義を収録している。
この国際セミナーでは、格子シミュレーションから解析的研究までの
広い範囲の第一線の研究者を集めて、2週間にわたって、
講義と論文発表が行われ、最新の研究成果が議論された。
場の理論、繰り込み群、格子シミュレーション、位相的励起、
超対称性などの基礎的なところから説かれ最新の研究成果に
いたる講義が収録されたこの号は、
素粒子論の研究を始めようとする若い学生はもちろん、
この分野の現状と展望を得たい研究者にとっても、非常に良い座右の
書となろう。
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