Brief Summary of Each Supplement
Progress of Theoretical Physics Supplement No. 175
Non-Equilibrium Soft Matter
Proceedings of the the International Symposium
谷口 貴志、太田 隆夫 編集
この巻は京都大学 芝蘭会館 にて、2008年6月2日から6月5日の期間に
開催された国際会議 ``非平衡ソフトマターの物理学 (Non-Equilibrium Soft Matter)''
の会議録を収録したものである。
この会議は、文部科学省科学特別研究費補助金 特定領域研究
「非平衡ソフトマター物理学の創成:メソスコピック系の構造とダイナミクス」
プロジェクト(課題番号 463, 2006年度から2010年度)
の研究活動の一つとして企画開催されたものである。
「ソフトマター」という用語は、高分子や液晶、コロイド、エマルジョン、
そして、生体などの物質を指す総称である。
ソフトマターの研究において特に興味のある、あるいは、重要なことは、
メソスケール構造の自己組織化や非平衡状態、
そして、流れ場/応力場、電場、磁場のような外場の下での
分子の会合の動力学を、統一的観点から明らかにすることである。
この巻は、これらのテーマについて、将来有望な研究者、そして
世界の主要実験グループのリーダー、理論については
各分野の世界的な第一人者による報告を収録したものになっている。
この巻で取り上げられている具体的テーマは、
ソフトマターの平衡状態についての実験的、理論的研究はもとより、
高分子濃厚系での構造形成における分子のダイナミクス、
メソスケール構造の相転移およびそのダイナミクス、
ソフトマターと関連した非平衡開放系、
そして、統計物理学に基づく非平衡ソフトマターの理論及びコンピュータ
シミュレーションなどである。
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