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Brief Summary of Each Supplement


Progress of Theoretical Physics Supplement No. 193



Multiparticle Dynamics


Proceedings of XLI International Symposium on Multiparticle Dynamics (ISMD 2011)

浅井 祥仁、本間 謙輔、板倉 数記、中村 純、志垣 賢太、山崎 祐司 編集


この巻は宮島において、2011 年 9 月 26 日から 30 日の期間開催された 国際シンポジウム 「Multiparticle Dynamics」 の会議録を収録したものである。 本シンポジウムはこれまで 40 回各国で開催されてきたが、今回が日本での 初めての開催であった。

多重発生は物質の根源を探るためにより高エネルギー領域を探求してきた 高エネルギー物理学において長い歴史のある分野であるが、 RHIC、LHCの実験開始後はより多面的な研究が多くの研究者によって 進められている。 しかし、分野が巨大になるにつれ、同じ多重粒子生成を扱っていても 他の分野の研究手法や成果が見えにくくなってきている。

本シンポジウムでは、全体セッションのみを設けて、すべての参加者が そこに参加するというこの会議の伝統を踏襲し、各細目分野では事前に コンビーナー間の議論で選ばれた研究者が他の分野の聴衆も考慮した レビューを行い、その後それぞれの最新の成果の報告が行われた。 内容は、
1.   Hard or perturbative QCD
2.   High Energy Density QCD
3.   Forward and diffraction physics and cosmic rays
4.   Soft interaction and multi-particle correlations
5.   QCD phase diagram and related subjects
6.   Higgs and beyond the standard model
と高エネルギー分野を広くカバーするものとなっており、 また、これからの新しい技術による物理分野として
High field science by high-intensity lasers
を取り入れた。

専門家にとってはこの分野の最新の情報を含んだ論文集として、また非専門家 にとっては周辺分野の理解を深めるためのよい入門書になるであろう。


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