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概要
従来、周期駆動した際に幾何学的位相によって生じるカレントは論じられてきたが、その熱機関への応用はなかった。 また駆動された粉体やコロイド等の非熱的な系の研究は個別論として研究されてきたが、その普遍性を追求する視点が乏しかった。 その背景から、周期駆動した際の微小系の熱機関の理論を進展させて、幾何学的位相及びその生成カレントの役割を明らかにすることと、 駆動された非熱的な散逸多体系の非平衡相転移を統一的な視点から理論解析を行う事が本研究の目的である。 本研究では、マルコフ過程の理論等を駆使して熱機関の理論を明らかにする。 また非熱的な系の解析は固体ベース及び液体ベースの理論を駆使して非平衡固液相転移の理論を構成すると同時にその際に現れる異常な緩和現象の機構を明らかにする。 本研究の実行を通して広いクラスの駆動非平衡系へ新しい物理的視点を与えるだけで無く広範な応用に有用な情報を与える事が目的となっている。研究課題番号
21H01006研究種目
基盤研究(B)研究期間
令和3~5年度研究者
研究代表者早川 尚男
京都大学基礎物理学研究所
エフォート: 50%
研究分担者
大槻 道夫
大阪大学基礎工学研究科
エフォート: 15%
研究分担者
齊藤 国靖
京都産業大学理学部
エフォート: 10%
研究分担者
髙田 智史
東京農工大学工学研究院
エフォート: 15%
ポスドク (~2023年12月)
丸岡 敬和
京都大学基礎物理学研究所
ポスドク (~2022年6月)
Amit Kumar Chatterjee
京都大学基礎物理学研究所
(2022年7月~2023年11月 京都大学基礎物理学研究所 研究員)