要旨

高エネルギーニュートリノの起源はその発見以来謎となっており、近年研究が急速に進んでいる。特に近年のマルチメッセンジャー天文学や大規模サーベイの発展により時間領域の情報を用いた突発天体からの高エネルギー放射の探索が活発になっており、候補天体が見つかっているもののその多くは証拠が十分ではなく議論の対象となっている。ガンマ線バーストや潮汐現象、活動銀河のフレア、高速電波バーストなどこれらの天体で起きている高エネルギー物理現象には謎が多いが、重力波の電磁波対応天体の観点からも注目が集まっており、理論的な理解を深めることが急務となっている。京都にいる研究者を中心に本テーマに関係する研究者を集めたミニ研究会を企画し、最新の発展と現在における課題と将来に向けた展望を議論する。

プログラム

8/3

  • 9:00 - 9:45       久徳浩太郎 「重力波と電磁波対応天体 in LIGO-Virgo O3」
  • 9:45 - 10:30     川中宣太 「Can the NDAF instability be the origin of the variability of GRBs?」
  • 10:30 - 10:50   高橋和也 「GRB 170817A のジェット構造の多様性」
  • 10:50 - 13:00   ランチ
  • 13:00 - 13:45   藤井俊博 「多波長・多粒子観測に繋がる極高エネルギー宇宙線」
  • 13:45 - 14:05   西脇公祐 「Coma clusterの電波ハローとニュートリノ放射のモデリング」
  • 14:05 - 14:50   吉田滋&石原安野 「高エネルギーニュートリノ」
  • 14:50 - 15:20   coffee break
  • 15:20 -   discussion

8/4

  • 9:40 - 10:00   Chengchao Yuan 「High-energy neutrino emission subsequent to gravitational wave radiation from supermassive black hole mergers」
  • 10:00 - 10:45   木村成生 「High-energy emissions from accretion flows」
  • 10:45 - 11:30   水本岬希 「X線でブラックホールのスピンは計測できるのか」
  • 11:30 - 11:50   Hamid Hamidani 「Jet Propagation in Expanding Medium for Gamma-Ray Bursts」
  • 11:50 - 14:00   ランチ
  • 14:00 - 14:45   浅野勝晃 「ガンマ線バースト残光から探る相対論的衝撃波での粒子加速」
  • 14:45 - 15:30   樫山和己 「Recent progresses in FRB research」
  • 15:30 - 15:50   石崎渉 「R-process Halting of Fallback in Neutron Star Mergers and Gamma-Ray Bursts」
  • 15:50 - 16:20   coffee break
  • 16:20 -   discussion
 

世話人

  • 村瀬 孔大 (The Pennsylvania State University)
  • 井岡 邦仁 (京都大学基礎物理学研究所)