京都大学基礎物理学研究所研究会
コンパクト連星合体からの重力波・電磁波放射とその周辺領域
2015年02月12日(木)-14日(土)
京都大学基礎物理学研究所 湯川記念館パナソニックホール
会議主旨
連星中性子星やブラックホール・中性子星連星の合体(コンパクト天体連星合体)はもっとも有望な重力波源であり、2016年頃からの運用開始が予定されている第2世代の重力波検出器(advanced LIGO、advanced VIRGO、KAGRA)によって、重力波が直接検出されることが期待されている。 重力波信号は極めて微弱であるため、検出の信頼度及び効率を高めるために、 重力波に付随する電磁波対応天体を同時観測することが求められている。
しかし、どのような電磁波放射が付随する可能性があり、それをどのようにして観測するのかに関する研究は未だ萌芽的であり、今後推進して行くべき重要課題である。連星合体において期待される電磁波放射現象は、超新星爆発をはじめとする高エネルギー天体現象における放射現象と類似する点も見られるため、両分野の研究者が協力して研究をすすめるべき課題も多いが、その連携はこれまでのところ十分とは言えない。
さらに、コンパクト天体連星合体は、鉄よりも重い、金やウランなどの重元素の起源としても注目を集めている。これは、従来主要サイトと考えられていた超新星爆発ではr過程が効率的に進行しないことが近年の研究によって示唆されているためである。連星合体におけるr過程元素合成の詳細を明らかにすることは、元素の起源のみならず、重力波の電磁波対応天体の観点からも重要である。
これらに鑑み、本研究会ではコンパクト天体連星合体を軸として、幅広い分野(連星合体計算、γ線バースト、超新星爆発、r過程元素合成計算、銀河の化学進化、金属欠乏星の観測、突発天体の光学/近赤外観測、X・ガンマ線観測、重力波観測)から研究者を集め、これまでの成果を紹介・整理し、数年後に迫った重力波観測と電磁波観測の共同研究体制の構築に向けた議論を行う。
そのために、下記に列挙するように各分野の最前線の研究者による招待講演を計画しており、これらの招待講演を中心として、幅広い周辺分野からの一般講演を募集する。
- 中性子星連星合体 : 関口雄一郎(基研)
- BH・中性子星連星合体: 木内建太(基研)
- γ線バースト : 井岡邦仁(KEK)
- 超新星爆発 : 前田啓一(京大)
- r過程元素合成 : 和南城伸也(理化学研究所)
- 金属欠乏星観測 : 青木和光(国立天文台)
- 銀河の化学進化 : 石丸友里(国際基督教大学)
- 重力波観測 : 安東正樹(東京大)
- 突発天体観測 : 田中雅臣(国立天文台)
- X・ガンマ線観測 : 河合誠之(東工大)
参加登録
以下の申し込みフォームを埋めて
京都大学基礎物理学研究所 関口雄一郎
sekig'*'yukawa.kyoto-u.ac.jp ('*'を@に変えてください)
宛に送信してください。
尚、発表枠・旅費補助予算には限りがありますので、
ご希望に添えない場合はご容赦ください。
締切:12月15日(月) (旅費補助あり)
1月12日(月) (旅費補助なし)
===== 申込みフォーム ===================
1. 氏名 :
2. 所属 :
3. 職/学年 :
4. メールアドレス:
5. 旅費補助 : 依頼する、依頼しない
6. 懇親会 2/13 : 参加する、参加しない
7. 講演希望 : 有、無 (口頭のみ)
8. 講演タイトル :
9. 講演内容 : (200字程度)
=======================================
サーキュラー
世話人
関口雄一郎 (京都大学)
柴田大 (京都大学)
田中貴浩 (京都大学)
中村卓史 (京都大学)
田中雅臣 (国立天文台)
井岡邦仁 (KEK)
和南城伸也 (理化学研究所)
共催
HPCI戦略プログラム:分野5「物質と宇宙の起源と構造」
基盤研究(A)「数値相対論による重力波源の研究」(代表 柴田大)
新学術領域研究「重力波天体の多様な観測による宇宙物理学の新展開」(代表 中村卓史)
計画研究A05「理論的研究」(代表 田中貴浩)
過去の研究会
問合せ先
関口雄一郎
京都大学基礎物理学研究所
メール: sekig'*'yukawa.kyoto-u.ac.jp ('*'を@に変えてください)