2003年夏の学校素粒子論パート準備校:京都大学
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超弦理論は、重力を含む無矛盾な統一理論の最有力候補である。また、 『弦の場の理論』は Yang-Mills理論やEinstein理論と同様に弦理論をゲージ 理論として表現する定式化であって、最近、タキオン凝縮等の弦理論の非摂動 論的性質の解析に活躍している。 この講義では、弦理論のBRST第一量子化等の基礎を解説した後、弦の場の理論 (第二量子化)の構成を述べ、更にそれを用いた弦理論の解析に関する最近の話 題に触れる。
クォークの閉じ込め, カイラル対称性の自発的破れ, 有限温度相転移 などゲージ場の量子論の非摂動的な性質を解析する場合, 対称性を 厳密に保つ構成的な定式化が有効である。この講義では, ゲージ対称性 とカイラル対称性を厳密に保つ格子ゲージ理論の定式化とその応用につ いて概説する(予定です)。
講義内容予定:
- 1. クォークの閉じ込めとWilsonの格子ゲージ理論
- 2. 格子理論と連続極限, 繰り込み群
- 3. 格子ゲージ理論におけるカイラル対称性
- 3-1 Ginsparg-Wilson関係式
- 3-2 ゲージ共変な格子Dirac operatorの構成
- 3-3 カイラルアノマリー, 指数定理, 格子ゲージ場のトポロジー
- A1. 格子上のWeylフェルミオンとゲージアノマリー相殺
- A2. 数値シミュレーション:
- a) SU(2) Yang-Mills 理論における string tension
- b) QCDにおける, Pion 崩壊定数(Quench 近似)
- A3. Open problems
ニュートリノ振動実験は、 ニュートリノが微少質量を持ち、レプトン系のフレーバー 混合の構造がクォーク系のそれとは大きく異なることを明 らかにした。このことは、素粒子の標準模型を超える理論 への探求の最も有力な手がかりの一つである。そこで、ま ず、ニュートリノについて、現在の実験の現状を紹介し、 「何故、質量が他のクォーク・レプトンと比べて非常に小 さいのか?」を理論的見地から解説する。ニュートリノ質 量の小ささを説明する新しい試みとして近年提唱された余 次元理論を解説する。そして、さらに、「レプトン系の フレーバー混合がクォーク系のそれとは大きく異なるのは 何故か?」という問いに対する、余次元理論、超対称性理 論、大統一理論を用いた解答の試みを紹介する。
研究会A (8月20日(金)午前) |
タキオン・モードをもつ不安定D-brane(例えば bosonic string理論)では、 タキオン場の凝縮によりD-braneが消滅した状態がより安定な状態として 実現することが、ここ数年の弦の場の理論を用いた解析により明らかになりま した。更に最近は、不安定D-braneの時間に依存した崩壊過程の物理が多方面 から議論されています。本講演では、このD-braneの崩壊過程(タキオンの転が り)の弦の場の理論による解析についてお話する予定です。参考文献
- 「TIME DEPENDENT SOLUTION IN CUBIC STRING FIELD THEORY」
- Masako Fujita, Hiroyuki Hata (Kyoto U.)
- JHEP 0305:043,2003 (ArXiv: hep-th/0304163)
このトークではソリトンの易しく楽しいお話をしたい。 前半で簡単なレヴューを行い、後半で私達の研究について紹介をする。 (参考URL:[ http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~hamanaka/])参考文献
- 「ADHM/Nahm構成法とその双対性」
- 浜中 真志
- 素粒子論研究 106-1 (2002-10) 1-60
- 「Noncommutative solitons and D-branes」
- M. Hamanaka
- (arXiv: hep-th/0303256)
- 「Towards noncommutative integrable systems」
- M. Hamanaka and K. Toda
- (arXiv: hep-th/0211148)
- 「Noncommutative Burgers equation」
- M. Hamanaka and K. Toda
- (arXiv: hep-th/0301213)
近年、Witten型の弦の場の理論を用いて非摂動的真空が議論される ようになった。その計算法として振動子を用いる方法と、CFTを 用いる方法が主に使われてきたが、I.Barsによりモーヤル積を用いて 記述する方法が提案された。モーヤル積は非可換空間上の場の理論に おいてよくみられるようになったもので、これは、その自然な拡張と みることもできる。ここではモーヤル積による弦の場の理論の定式化 (MSFT)を紹介する。 (これはI.Bars氏、松尾(泰)氏との共同研究です。)参考文献
- 「STRING AMPLITUDES FROM MOYAL STRING FIELD THEORY」
- I. Bars (Southern California U.), I. Kishimoto, Y. Matsuo (Tokyo U.)
- Phys.Rev.D67:066002,2003 (arXiv: hep-th/0211131)
- 「ANALYTIC STUDY OF NONPERTURBATIVE SOLUTIONS IN OPEN STRING FIELD THEORY」
- I. Bars (Southern California U.), I. Kishimoto, Y. Matsuo (Tokyo U.)
- (arXiv: hep-th/0302151)
- 「FERMIONIC GHOSTS IN MOYAL STRING FIELD THEORY」
- I. Bars (Southern California U.), I. Kishimoto, Y. Matsuo (Tokyo U.)
- (arXiv: hep-th/0304005)
本講演ではC/Z_{2n+1}\times R^{7,1} orbifold の twisted sector に現れるclosed string tachyon凝縮について考える。まず、この orbifold上のsuperstringの分配関数に現れるtachyon由来の IR発散を適切に処理することにより、orbifold上のfixed planeの 崩壊確率を求めることが出来ることを示す。 さらに、fixed planeの崩壊確率はtachyonが凝縮するにつれて 単調減少し、最終的に時空が平坦になると崩壊確率もゼロとなる ことを示す。 さらにfixed planeに局在したエネルギー密度とtachyon potentialの 関係についても議論したい。参考文献
- 「Decay Rates of Fixed Planes and Closed-string Tachyons on Unstable Orbifolds」
- Shin Nakamura
- (arXiv: hep-th/0305054)
5次元のSUGRAは 超対称化されたブレーンワールドシナリオの研究を追究する上 で、不可欠な理論となっている。 5次元のSUGRAといってもどのような物質場と相 互作用するかで様々なタイプのSUGRAがあるが、超共形対称性といった一見余分な 対称性を持った理論を用いれば、ゲージ固定を通じてこれらのSUGRAを統一的に見 通しよく扱えるのである。今回はこの理論についての紹介をする。
研究会B (8月22日(火)午前) |
Ginsparg-Wilson 関係式にもとづく格子カイラル対称性によれば, Weyl fermionを導入することが可能になる. 矛盾のないカイラル ゲージ理論を格子上で構成するためには, まづ, ゲージアノマリ ーの相殺を厳密に示すことが必要になる. ここでは, $SU(2)_L \times U(1)$ Electroweak Gauge Theory におけるゲージ アノマリーの厳密な相殺を議論する. さらに, Path Integral measure を構成する際の課題を議論する.
余次元理論におけるゲージ場の余次元成分は、余次元方向をコンパ クト化した4次元の有効理論では、スカラー場とみなせる。このスカ ラー場をヒッグス場とみなせないだろうか?(ヒッグス場とゲージ 場は元々同じ起源であるなんて面白いではないか!)もしも「みなす」 ことが可能であれば、余次元ゲージ理論の要請(ゲージ場の質量は ゼロ)から、ヒッグス質量の量子補正に発散が無く「軽い」ことが自然に 説明できるし、(ヒグシーノは元々ゲージーノだから)μ項とgaugino massの起源も同じになる。この試みを5次元 E_6, E_7 SUSY GUTで行った ので紹介する。
R対称性は超対称理論において重要な役割を 果たします。たとえば、宇宙項を小さくしたり、 超対称性の破れと関連づけてTeVスケールのμ項を生成したり、 Rパリティで次元4のバリオン・レプトン数を破る相互作用を禁止します。 このトークでは、GUTにおいて上の性質に加えて 次元5のバリオン・レプトン数を破る相互作用を十分抑制する アノマリーフリーな離散Rゲージ対称性があることを示し、 その物理的意味を考察します。参考文献
- 「NONANOMALOUS DISCRETE R SYMMETRY AND LIGHT GRAVITINO」
- Koichi Hamaguchi, Nobuhito Maru
- Phys.Rev.D67:115003,2003, (arXiv: hep-ph/0302163)
- 「NONANOMALOUS R SYMMETRY IN SUPERSYMMETRIC UNIFIED THEORIES OF QUARKS AND LEPTONS」
- Kiichi Kurosawa, Nobuhito Maru, T. Yanagida
- Phys.Lett.B512:203-210,2001, (arXiv: hep-ph/0105136)
ニュートリノ振動の現状についてのトーク。 これまで行われてきた実験の結果から分かったこと[1,2]や、 これから行われる実験で分かること[3]についてのレビュー が主。 時間があれば、次世代の精密実験に際しての提案として lepton flavorを破る相互作用がニュートリノ振動に及ぼ す効果についても言及します。[4,5]参考文献
- [1]「Neutrino Properties befor and after KamLAND」
- S. Pakvasa and J.W.F.Valle
- (arXiv: hep-ph/0301061)
- [2]「Neutrino masses and mixing: evidence and implications」
- M.C. Gonzalez-Garcia and Y. Nir
- Rev.Mod.Phys.75:345,2003 (arXiv: hep-ph/0202058)
- [3] nuFact '03のtransparency
- [4]「Oscillation enhanced search for new interactions with neutrinos」
- T. Ota, J. Sato, and N. Yamashita
- Phys.Rev.D65:093015,2002 (arXiv: hep-ph/0112329)
- [5]「Can ICARUS and OPERA \nu_{\tau} appearance experiments detect new flavor physics ?」
- T. Ota and J. Sato
- Phys.Lett.B545:367-372,2002 (arXiv: hep-ph/0202145)
ポスターセッション (8月22日(日)夕方) |
行列模型において、曲がった時空をどのように明白な形で記述す るかは、行列模型と重力との関係を明らかにする上で重要な課題である。これ まで行列模型がfuzzy sphereなど曲がった空間の多様体を古典解に持つことは 指摘されてきたが、その量子論的な安定性はまだ明らかにされていない。本研 究では、fuzzy sphere解の安定性を、行列模型のMonte-Carlo simulationによっ て調べることにする。参考文献
- 「Noncommutative Gauge Theory on Fuzzy Sphere from Matrix Model」
- S.Iso, Y.Kimura, K.Tanaka, K. Wakatsuki
- Nucl.Phys. B604 (2001) 121-147 (arXiv: hep-th/0101102)
- 「Dynamical Aspects of Large N Reduced Models」
- Tomohiro Hotta, Jun Nishimura, Asato Tsuchiya
- Nucl.Phys. B545 (1999) 543-575 (arXiv: hep-th/9811220)
4次元 N=1 Super Yang-Mills に adjoint matterや fundamental matter, bi-fundamental matterが結合した理論のF-termの低エネルギーでの 振る舞いを調べると、あるMatrix理論と等価であることが知られている。 (Dijkgraaf-Vafa theory)
このreductionのメカニズムが昔から知られている large-N reduction で あったことを説明します。参考文献
- 「Dijkgraaf-Vafa theory as large-N reduction」
- Hikaru Kawai, Tsunehide Kuroki, Takeshi Morita
- (arXiv: hep-th/0303210)
- 「in preparation」
- (arXiv: hep-th/0307xxxx or 0308xxxx)
3次元非線形シグマ模型の繰りこみ群方程式を使い、いくつかの模型の 繰りこみ群の流れを調べたり、SU(N)対称性を持った共形場の理論の 構成したりしました。 3次元では摂動論的に繰りこみ不可能であり、 非摂動論的な解析が必要です。 今までいくつかの模型に対し、 Large-N展開などで調べられてきましたが、この論文では3次元の シグマ模型の繰りこみ可能性に対し、新しいアプローチをしている ことになります。参考文献
- 「Three Dimensional Nonlinear Sigma Models in the Wilsonian Renormalization Method」
- K. Higashijima, E. Itou
- (arXiv: hep-th/0304194)
点状相互作用のある1次元量子力学系は、非常に単純な系にもかかわらず、 数々の物理的に重要な概念が現れることが知られている。今回の講演では、 円周 S^1上に点状相互作用がある理論で重要な意味を持つことになる様々な 不連続変換を導入し、それらが満たす代数を明らかにする。そして、 それらの不連続変換を用いて構築した超対称性量子力学のモデルを紹介する。 なお、本研究は坂本眞人氏(神戸大理)と竹永 和典氏(阪大理)との 共同研究に基づくものである。参考文献
- 「Supersymmetry in quantum mechanics with point interactions」
- T. Nagasawa, M. Sakamoto, K. Takenaga,
- Phys.Lett.B562(2003)358-364. (arXiv: hep-th/0212192)
素粒子の分野では粒子間の相互作用を考えることが重要である。 超弦理論ではこの相互作用を“弦の相関関数”というものを用いて 記述する。この弦の相関関数がソリトン方程式の解となっているこ とは興味深い結果である。 ソリトン方程式は“完全可積分系”という、物理的にも数学的に も非常によく研究された分野に属するので、両者の対応が完全につ けば、超弦理論を完全可積分系の立場から考えることが可能になる。 超弦理論では“開いた弦”(Open String) と“閉じた弦”(Closed String) の2種類の弦が登場するので、その2通りの場合について 対応関係を説明する。参考文献
- 「STRING THEORIES AND HIROTA'S BILINEAR DIFFERENCE EQUATION」
- Satoru Saito
- Phys. Rev. Lett. 59 (1987) 1798
- 「Exact Solution of a Boundary Conformal Field Theory」
- Curtis G. Callan, Igor R. Klebanov, Andreas W. W. Ludwig, Juan M. Maldacena
- Nucl.Phys. B422 (1994) 417-448 (arXiv: hep-th/9402113)
- 「Soliton equations solved by the boundary CFT」
- Satoru Saito, Ryuichi Sato
- (arXiv: hep-th/0307159)
U(N) reduced modelは U(N) lattice gauge theory の zero-volume limit で 定義される。reduced modelのゲージ場にある制限(U(1) embedding)を与えると U(1) lattice gauge theoryと等価に扱うことができる。この時 reduced model (matrix)でも chiral anomaly が存在することを紹介します。参考文献
- 「Chiral anomalies in the reduced model」
- Y.Kikukawa, H.Suzuki
- J.High Energy Phys.09(2002)032 (arXiv: hep-lat/0207009)
- 「Axial anomaly in the reduced model:Higher representations」
- T.Inagaki, Y.Kikukawa, H.Suzuki
- J.High Energy Phys.05(2003)042 (arXiv: hep-lat/0305011)
SUSY breakingのメカニズムの一つであるAnomaly Mediationには、 slepton massの二乗が負になる問題が知られている。 以前より知られているのとは別の計算方法を用いることによって、 このtachyonic slepton mass problemが解決できる可能性があることを 議論する。参考文献
- 「New Derivation of Anomaly-Mediated Gaugino Mass in the Higher Derivative Regularization Method」
- Koske Nishihara, Takahiro Kubota
- (arXiv: hep-ph/0304283)
格子を用いる動機を解説した後、前半は格子空間での単体と連続な空間での微分 形式との対応をレビューする。 格子上では微分は差分に置き換えられるが、単 純な置き換えではライプニッツ則を満たさない。関数と微分形式の間に非可換性 を導入すればこれを回避でき、格子上であってもライプニッツ則を満たす微分を 定義できるようになる。後半はそのような非可換微分形式を用いて、格子上で フェルミオンを記述する話を紹介する。参考文献
- 「Dirac-Kaehler Fermion from Clifford Product with Noncommutative Differential Form on a Lattice」
- Issaku Kanamori, Noboru Kawamoto
- (arXiv: hep-th/0305094)
B中間子の崩壊を用いた標準模型の検証が、 現在KEKやSLACのBファクトリーで行われている。 そのさまざまなB中間子の崩壊の中で、 B -> K^* \gamma は、標準模型を超えた 新しい物理の効果が検出できるのではと期待されている 崩壊過程である。そのためにはまず、この崩壊過程を 標準模型において厳密に解析する必要があり、 ここではpQCDを用いてその解析を行い、 実験と比較することによって 標準模型の検証を行う。
時空の超対称性とローレンツ対称性は, 超弦理論の持つべき 極めて重要な対称性であるが, これらが明白に見える形での 超弦理論の量子化法は, 未だ得られていない. 本講演では, まず, 超弦理論を『共変的に』定式化することの意味および意義を 短かくまとめ, さらに, 近年 Berkovitsにより提唱され, 共変的定式化に向けた有力な道筋を与えていると考えられている, 超弦理論のピュア・スピノル形式について, 関連研究を交えつつ, 簡単に紹介する.参考文献
- 「Super-Poincare Covariant Quantization of the Superstring」
- N. Berkovits
- JHEP 0004 (2000) 018 (arXiv: hep-th/0001035)
- 「Cohomology in the Pure Spinor Formalism for the Superstring」
- N. Berkovits
- JHEP 0009 (2000) 046 (arXiv: hep-th/0006003)
- 「A new First Class Algebra, Homological Perturbation and Extension of Pure Spinor Formalism for Superstring」
- Y. Aisaka, Y. Kazama
- JHEP 0302 (2003) 017 (arXiv: hep-th/0212316)
- 「Operator Mapping between RNS and Extended Pure Spinor Formalisms for Superstring」
- Y. Aisaka, Y. Kazama
- (arXiv: hep-th/0305221)
ゼロ温度ゼロ密度のQCDは、Vafa-Wittenの定理によりパリティが自発的に 破れることが禁止されている。有限密度QCDもこの定理の適用を受ける筈 だが、ある特別な状況の下でそれを回避することが可能かもしれないこと がわかっている。そこで、非摂動くりこみ群によって有限密度QCDのダイナ ミクスを調べ、フェルミ面付近でのパリティの破れを見るためにはどう すればよいかを議論する。
近年の観測・実験により、標準理論では質量が0とされている ニュートリノにも質量があることがわかってきた。 ここでは、その結果起きる現象であるニュートリノ振動と、 その物質中の効果であるMSW効果の量子力学的な取り扱いについて、 太陽ニュートリノを例にとって説明する。 その上で、場の量子論的な計算など、 もっと厳密な取り扱いは必要ないのか、現状を簡単に紹介する。参考文献
- 「NEUTRINO OSCILLATIONS IN INTERMEDIATE STATES. I: PLANE WAVES.」
- T.Yabuki and K.Ishikawa
- Prog.Theor.Phys.108:347-362,2002
- 「QUANTUM FIELD THEORY OF FERMION MIXING」
- M.Blasone and G.Vitiello
- Annals Phys. 244 (1995) 283-31 (arXiv: hep-ph/9501263)
- 「Oscillations of neutrinos and mesons in quantum field theory」
- Mikael Beuthe
- Phys.Rept. 375 (2003) 105-218 (arXiv: hep-ph/0109119)
超対称標準理論には、フェルミオンの質量・混合角以外にも、 その超対称粒子(スフェルミオン)の質量・混合角といった 世代構造を持つパラメータが導入される。 一般にはこの新たな混合角の存在により、 実験と矛盾する程大きくフレーバーを変える反応が予言される。 この問題に対する解決策の一つは、 スフェルミオンとフェルミオンの混合角を揃えることである。 本発表の目的は、この着想を自然に実現する新しい機構を提唱することと、 この種類の機構と他の典型的な超対称模型の予言の違いを提示することである。参考文献
- 「Democratic (s)fermions and lepton flavor violation」
- K. Hamaguchi, M. Kakizaki and M. Yamaguchi
- (arXiv: hep-ph/0212172)
- 「(S)fermion Masses and Lepton Flavor Violation」
- Talk presented by M. Yamaguchi at NOON2003
- http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/noon2003/transparencies/14/Yamaguchi.pdf)