氏名/ 所属 / 役職 | 研究概要 |
---|---|
浅井 歩 / Ayumi Asai 京都大学大学院理学研究科附属天文台 花山天文台 准教授 |
太陽物理学、宇宙天気研究 |
青木 愼也 / Sinya Aoki 京都大学基礎物理学研究所 所長/教授 |
[素粒子] 格子上の場の理論、格子QCD、QCDによるハドロン間相互作用 |
カール ブラッドリー ベッカー / Carl Bradley Becker 京都大学 政策のための科学ユニット 特任教授(研修員) |
こころの未来研究センターでは、医療従事者の燃え尽き予防や、医療費配分の優先順位の根拠について研究している。具体的には、アントノフスキーの首尾一貫性感覚(Sense of Coherence)という心理尺度で、問題が表面化する以前に防止可能と思われるので、介護者や看護師、教師などのSOCを測り、高めようと努めている。 |
デビッド ジュローム ダルスキー / David – Jerome Dalsky 京都大学国際高等教育院 准教授 |
(in English) Current socio-cultural psychology research projects: 1) creation of materials for a website featuring Japanese indigenous psychological concepts, 2) cross-cultural studies of values and acceptance, and 3) mutual self-enhancement and support. In language education, cross-cultural classroom research involves Online Intercultural Exchanges with university students in Japan, China, Germany, and Indonesia. |
藤井 紀子 / Noriko Fujii 京都大学複合原子力科学研究所 名誉教授 |
アミノ酸には左手構造のL-体(L-アミノ酸)と右手構造のD-体(D-アミノ酸)があり、生命発生以前の原始地球上では両者が存在したが、その後の化学進化の過程で、D-アミノ酸は排除され、L-アミノ酸だけから成るタンパク質が生じ、生命が誕生したと考えられている。従って、生物の体内で合成されるタンパク質はL-アミノ酸片手構造である。しかし、我々はこの常識を覆し、加齢性白内障患者の水晶体タンパク質中でD-アミノ酸が著しく増加していることを見出した。進化の過程で獲得したL-アミノ酸片手構造が一個体の老化の過程で失われているという事実はL-アミノ酸片手構造を大前提としている生命科学研究にパラダイムシフトをもたらしている。このような背景のもとに下記の研究を進めている。 1. タンパク質中のD-アミノ酸の増加とタンパク質の構造変化、異常凝集化、機能変化、病態 発症との関連 2. タンパク質中のD-アミノ酸生成、促進、修復機構 3. タンパク質中のD-アミノ酸の微量迅速定量分析法の開発 |
磯 祐介 / Yuusuke Iso 京都大学大学院情報学研究科 教授 |
逆問題解析、数値解析、偏微分方程式 |
磯部 洋明 / Hiroaki Isobe 京都大学大学院総合生存学館(思修館) 准教授 |
太陽物理学、宇宙プラズマ物理学、宇宙総合学 宇宙物理学、特に太陽物理学と関係する宇宙プラズマの物理過程の研究をしている。 2008年に京大の宇宙総合学研究ユニットに着任してからは、宇宙に関する新しい学際的な研究を開拓するというミッションを受け、特に人文社会学系を中心に様々な分野の研究者と協同して宇宙人類学や宇宙倫理学などの研究に関わっている。 |
鎌田 東二 / Toji Kamata 上智大学グリーフケア研究所 特任教授 |
これまで、言霊思想、聖地論、神仏習合思想、翁童論(子どもと老人の問題)、霊性思想、『古事記』や神話について研究してきた。人は世界をどのように認識しているのか、その認識過程で宗教体験(神秘体験・霊的体験)のような「超越」が起こる時、世界はどのように崩れたり、変化したり、再編集されたりするのか。言葉や場所や生命が生み出す超越性の仕組みやこころのさいはてを探るところから人間の可能性と不可能性をみきわめてみたい。 |
溝端 佐登史 / Satoshi Mizobata 京都大学経済研究所 所長/教授 |
経済システム理論およびソ連における企業・産業システムに関する実証研究でスタートし、現在、経済システム、経済制度の研究を、日本およびソ連・ロシア、ヨーロッパ(東欧)、アジアの新興市場・市場経済移行諸国を対象として、実証研究を続けている。市場経済への経済システム転換において、市場経済移行政策、経済制度形成、企業構造とコーポレート・ガバナンス、経済主体の市場経済への適合行動に関する実証研究に焦点をあてている。 |
河合 俊雄 / Toshio Kawai 京都大学こころの未来研究センター 教授 |
心理療法の実践を通して、そこで出会う様々なこころの問題を研究することに加え、心理療法の歴史的・文化的な背景を検討し、そこに垣間見える現代のこころのあり方を捉えることを課題としている。フロイトによる精神分析では神経症を主な対象としてそれと密接に関係する自意識を前提としていたが、現代の意識はそれとは異なる特徴をもつように変化しているという仮説のもとで、解離症状や発達障害、さらに身体疾患における心理療法に着目して研究している。またこれまで心理療法におけるイメージのはたらきに注目してきたが、最近は心理療法における弁証法的な動きに興味を持っている。方法論的には、心理療法を中心に、調査研究や文献研究も用いつつ、物語論的でない事例研究のあり方を模索している。 |
久代 恵介 / Keisuke Kushiro 京都大学大学院人間・環境学研究科 教授 |
運動パフォーマンスを向上させる方法について研究している。私たちは環境や状況に応じて適切な運動をおこない目的を達成させているが日常やスポーツ場面において、どうやってそれを実現しているのか、さらに、どうやって向上させるかについて、行動制御学、スポーツ心理学、運動科学といった諸学問の手法を用いて調べている。 |
宮沢 孝幸 / Takayuki Miyazawa 京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 准教授 |
ほ乳類のゲノムの中にはレトロウイルス由来の配列(内在性レトロウイルス:ERV)が約10%存在する。多くのERVは蛋白質をコードする領域に塩基置換や塩基の挿入や欠失があるため、機能がないジャンクDNAの一部であると考えられてきた。しかし、これまでの研究でERVは宿主にとってマイナスに働くことがある一方で、動物、特に、ほ乳類の進化にERVやレトロトランスポゾンが深く関与していることが分かってきた。ERVと動物由来のレトロウイルスの研究をメインに行っている。 |
村瀬 雅俊 / Masatoshi Murase 京都大学基礎物理学研究所 准教授 |
生命とは何か?この古くて新しい問題はシュレーディンガーの名著『生命とは何か』(1944)の出版以来、多くの物理学者の関心を惹いてきた。しかし、未解決のまま残されている問題である。従来までの要素還元論では、物質と生命の違いを捉えることはできない。そこで、要素過程にも着目することによって、生命と非生命の違い、あるいは病的状態と正常状態の違いなどを解明する取り組みを行っている。 |
中野 伸一 / Shin-ichi Nakano 京都大学生態学研究センター センター長/教授 |
水域生態系中の微生物学的諸プロセスに注目し、微生物ループの構造と機能(物質循環)の解明を行っている。研究対象水域は、湖沼、沿岸海洋、河川。湖沼、沿岸海洋では、プランクトンの食物網に着目し、植物プランクトンの生態と細菌・超微細藻類と原生生物の食物網の研究を主に行っている。河川では、主に付着微生物を対象とした微生物食物網の研究を行っている。 |
西平 直 / Tadashi Nishihira 京都大学大学院教育学研究科 教授 |
専門は、教育人間学、死生学、比較思想、哲学。哲学にも心理学にも教育学にも飽き足らず、キリスト教や仏教思想に惹かれ、神秘思想からも多くを学びつつ、「人間形成における宗教性・超越性の問題」に焦点を絞り思想研究を継続している。 |
西村 和雄 / Kazuo Nishimura 京都大学経済研究所 教授 |
非線形経済動学、教育経済学、神経経済学 |
大串 隆之 / Takayuki Ohgushi 京都大学生態学研究センター 名誉教授 |
1.生物多様性と生態系ネットワーク 2.動物と植物の生物間相互作用 3.植食性昆虫の個体群生態学 |
大野 照文 / Terufumi Ohno 三重県総合博物館 館長 |
化石無脊椎動物の殻形態と機能の関係の研究(機能・形態学)、現生生物の実験結果に基づく古生物の生態復元(考現古生物学)についての研究。エディアカラ化石生物群を対象とした多細胞動物の起源についての研究。観察、推理、話し合い、確かめに基づく、科学的探求への動機付けのできる学習教材の開発。 |
岡田 暁生 / Akeo Okada 京都大学人文科学研究所 教授 |
19世紀から20世紀前半に至る西洋音楽史は、芸術音楽と娯楽音楽の分裂のプロセスであった。ベートーヴェンからシェーンベルクに至るドイツ絶対音楽は自律美学に基づく高度の音の抽象化を目指し、他方ヴィルトゥオーソ音楽やオペラは革命後の近代市民社会にブランド化された上流娯楽を提供した。この分裂の様相の分析を通してヨーロッパ近代精神に迫りたい。 |
岡本 久 / Hisashi Okamoto 学習院大学理学部数学科 教授 |
流体力学に現れる非線型現象の解明のため、アルゴリズムの解析、実際の計算、及びその理論的解釈を総合的に行なっている。最近は精度保証計算にも興味がある。 |
大浦 拓哉 / Takuya Ooura 京都大学数理解析研究所 助教 |
数値解析の分野での基礎的な数値計算法の開発およびその解析を中心に行っている。これまでの主な研究内容は、フーリエ型積分変換の高速高精度計算の研究である。 |
佐々木 節 / Misao Sasaki 東京大学国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構 特定教授/副機構長 |
一般相対論・宇宙論を中心とした理論物理学の研究を行っており、宇宙の起源と進化を理解することを目標に研究を進めている。 |
柴田 一成 / Kazunari Shibata 京都大学大学院理学研究科附属天文台 花山天文台 天文台長/教授 |
宇宙における激しい活動現象、とくに電磁流体的な爆発・ジェット・活動現象を研究している。研究手法としては、理論、とくにコンピュータ・シミュレーションを主としているが、観測データの解析(「ひので」衛星や飛騨天文台で得られた太陽フレアなどの観測データの解析など)も積極的に進めている。近年は、太陽活動の地球への影響の予報、すなわち、宇宙天気予報や、さらに太陽フレアの生命への影響など、宇宙生物学、宇宙生存学という分野にまで研究が広がりつつある。 |
高林 純示 / Junji Takabayashi 京都大学生態学研究センター 教授 |
植物由来の揮発性成分が媒介する昆虫−植物間相互作用ならびに植物間コミュニケーションに関して化学生態学的手法を用いて研究している。 |
髙田 匠 / Takumi Takada 京都大学複合原子力科学研究所 特定准教授 |
蛋白質内での結合型D-アミノ酸についての研究、加齢に伴う蛋白質翻訳後修飾の研究、蛋白質凝集病発症機構の研究。 |
富田 直秀 / Naohide Tomita 京都大学工学研究科 教授 |
医療工学 |
内田 由紀子 / Yukiko Uchida 京都大学こころの未来研究センター 准教授 |
私たちの周りにある価値観や思考様式などの「文化」とこころの関係に関心がある。幸福感・他者理解・対人関係についての文化心理学研究を進めてきた。こころの未来研究センターでは、精神健康を支える人間関係はどのようなものか、その文化的・社会的基盤について研究していきたいと考えている。 |
上原 麻有子 / Mayuko Uehara 京都大学文学研究科 教授 |
近代日本哲学、翻訳学、女性哲学、身体論‐特に顔の表情論 |
山田 道夫 / Michio Yamada 京都大学数理解析研究所 所長/教授 |
2次元および3次元の Navier-Stokes 方程式に従う流体の運動を研究している。 対象となる流体運動は、流体乱流、回転乱流、微小生物に関わる遅い流れなどである。乱流については流れの統計的特徴と相空間におけるカオス軌道の性質の関係、回転系の流れでは天体や地球惑星系における大規模流体運動と関連する波動と流れの相互作用、遅い流れでは微小生物の運動機構などについて興味を持ち、それぞれ理論的および数値解析的な研究を行うと共に、これらの研究に現れるデータ解析に必要な応用数学的手法の研究も行っている。 |
山口 栄一 / Eiichi Yamaguchi 京都大学大学院総合生存学館(思修館) 教授 |
21世紀に入って、日本のサイエンス型産業の凋落が加速している。なぜこのような凋落が起きたのか。バイオ産業について、その凋落がじつは日本のイノベーション政策、とりわけSBIR(Small Business Innovation Research)政策の失敗によるものであることを証明してきた。そこで、新しいイノベーションモデルを研究し、日本のイノベーション政策を改革するビジョンをデザインしながら、その中核をになうべき「イノベーション・ソムリエ」、すなわちサイエンスとイノベーションをつなぐ目利きを育成する大学院教育体系を研究している。 |
山内 淳 / Atsushi Yamauchi 京都大学 生態学研究センター 副センター長/教授 |
個体群動態、進化動態 |
吉村 一良 / Kazuyoshi Yoshimura 京都大学大学院理学研究科 教授 |
ここ数十年の間に多くの科学技術はわれわれの予想を遥かに超えて進歩している。それを支えているのは新規な物質(Material)の開発であり物質化学(Material Chemistry)の研究無くして現代のような科学技術の発展はありえない。金属元素を含む無機化合物を対象とし、化学的な見地から、高温超伝導など新たな量子現象を示す新物質を探索し開発することを目標にして研究を行っている。特に21世紀の材料を担うと期待される強い電子相関をもった系を中心に研究を行っている。 |
渡辺 優 / Yu Watanabe 京都大学 基礎物理学研究所 助教 |
量子情報理論、量子統計物理学 |