日記 (12月)


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主な予定

  1. 1/28-30: 理論応用力学講演会(OS9) セッションプログラム(1/30(木))。
  2. 岩波(〆切はとっくにすぎたが年内に初稿。年明けに完成。)
  3. 全然終らない本2(〆切はとっくにすぎた)

1月


12/31:

家でBouchaud等の論文で導出できていない式の導出に取り組む。かなり見通しが よくなったし、うまくいきそうに思えたが駄目だった。BGMには中島みゆきをかけ ていた。

夕方からは第9を聴く。

紅白で中島みゆきのあたりを視る。彼女の歌は普段聴きなれているし、コンサートに 行ったこともあるし映像でも数年前にNHKのBSで夜会の特集を視たりしたのであるが、 他の歌手との比較が出来る場では、彼女の凄さが際立った様に思う。

中島みゆきについて今更語ることもないかもしれないが、やはりデビュー以来27年以上 をトップランナーで走り続けていることは驚嘆すべきことである、と思う。デビュー の際に既に500曲以上のストックがあったということだが勿論その食い潰しだけで 4半世紀を乗り越えられるものではない。云う迄もないが作品の質としては初期の ものがよい。単一の作品としては 「時代」は越えられないと思う。また「わかれうた」に代表される、 悲恋を切々と歌ういわゆる「みゆき節」が色濃くでるのも 初期の作品であろう。「ホームにて」の詩の美しさも初期の瑞々しい感性の なせる業であろう。 しかし同時に初期のものだけでは 彼女の作品が薄っぺらに見えたかもしれない。むしろ変容が彼女の作品群を豊かに しているように思われる。

中島みゆきを聴き込めば「生きていてもいいですか」の暗さと、それに続く「臨月」 での変化、そして「寒水魚」の完成度の高さに耳を奪われるであろう。「寒水魚」 はアルバムとして「私の声が聞こえますか」よりいい。作品としても「歌姫」に 運命を受諾した彼女の決意のようなものが窺える点が素晴らしい。他の作品もなべて 質が高い。無論、「生きていてもいいですか」の暗さには理由がある。その 発売時期のコンサートツアーの中止騒動も覚えている人は覚えている。ラジオを 聴き込んでいた人にはそれまで頻繁にゲストに来ていた、 ある人がその時期からゲストに来なくなったことにも気がつくかもしれない。 また「生きていてもいいですか」の中で妙に軽い曲である「キツネ狩りの歌」 にも意味がある筈である。これらを合理的に繋ぐことは容易であるが詮索をこれ以上 しても意味がない。ともかく「生きていてもいいですか」の中の 「船を出すのは9月」、「エレーン」といった作品群は彼女自身 から発せられた悲痛な叫び声を思わせる。その救いのない暗さを救ったのが 「ひとり上手」であり、アルバム「臨月」である。臨月の中ではちょうど第9で 歓喜の唄と悲痛な前半のテーマのせめぎあいよろしくまだみゆき調の暗さは健在 であるが、「寒水魚」に至ってその悲痛な運命を受諾し、作品に昇華した様に 思える。「生きていてもいいですか」が最も主観的なアルバムとすれば、「寒水魚」 は自分自身と距離を置き、客観化することが出来た稀有のアルバムである。 ここに中島みゆきが長寿歌手になった原点があると思う。

無論、安定して創作が出来るということは緩やかに質の低下に繋がったことは 想像に難くない。実際、私も90年代に入って彼女の歌を聴くことは稀になったし、 アルバムを買うこともなくなった。しかし総体として作品に幅を持たせて、 彼女が大歌手となり得たのはあの危機を乗り越えたからこそだと思う。

追記(1/8). エレーン等の裏事情に関しては このページが参考になる。この事情については知らなかったので、既に 書いたことはそれとは別の話である。


12/30:

原稿の図をいじる。どうもps fileにするとおかしなファイルになる。図が悪さを しているのは間違いはない。プリントアウトは出来るのだが、どうなっているのか 不明。


12/29:

岩波に送った原稿をいろいろ手直し。それでいろいろメールを送ったりした。 先方は最終的に原稿をダウンロードできたようだ。


12/28:

やっぱり一杯タイポと計算間違いがあるので直せるところを直す。Appendixもだいぶ すっきりした。それを岩波に送り直す。 今日が最終出勤日と言っていたがちゃんとファイルをダウンロード できたのだろうか?

夕方からは粉体工学会誌の手直し。内容ではなくてformatの修正ばかり。スタイル ファイルをいじったりするがどうにもうまくいかない。スタイルファイルを配付 しないくせにやたら細かく書式を指定するのはやめて欲しい。金君にも手伝って 貰って何とかなった。


12/27:

原稿の日本語を読み直して手を加える。内容をいじったら年内に渡せないので 字句の訂正だけの作業に終始。とりあえず初稿を渡す。

卒研ゼミ。currentの計算までは全て終了。ここからは勉強をやめて研究に変更 するのだがうまくいくだろうか。


12/26:

朝に図の整理をして岩波側がダウンロードできるようにする。

午前に補講。やっぱり連絡が出来ていないので受講者は少ない。しかし今日来たのは 熱心な学生 なのでその分やりやすかった。

午後は大掃除。例年そのためにファイルとか本の整理をして準備をするのだが今年は 時間が取れなかったので今日中に終わらないと思ったが何とかなった。6時間位かかって 疲れました。


12/25:

Appendixを書く。主軸変換をするところが分かりにくい。図も3つ描く。

本文を読むと文章になっていない事に気がつく。特に1章はひどい。手直しが必要。

セミナーの連荘。聞くだけで疲れる。


12/24:

午前中教務仕事。事務官が仕事を増やすのはたまらんな。

とりあえず初稿ができたことにする。


12/23:

うーむ進展がない。詰まると仕方が無い。家にいた方が良かったかもしれない。


12/22:

駅伝を見た後原稿の打ち込み。


12/21:

子守もあって在宅。本に紹介する関係でBouchaud等の論文の式を全部チェックする。 一箇所分からん。

Hongの追悼会議の案内が来る。勝手に日程を決めないでほしい。 行けないではないか。


12/20:

メールは夕方に復旧したようだ。

電磁気は火曜との整合性から補講をする羽目になった。オームの法則位やっておかな いとまずいかも。しかし日が取れないので冬休みに。連絡ができないから学生が参加 出来ない可能性があって何のための補講か分からない。(補講は初めて)。

文系は駆け足だった。やっぱり宇宙論は捨ててコンパクト星をじっくりやった方が よかったかな。

卒研。ちびちびと進む。面倒な計算ばかりで大変である。

会議中に金君の論文の草稿を読む。これならば年内投稿が可能だろう。

岩波から電話。図のトレースをするとのこと。書きかけの原稿をとりあえず見せる。


12/19:

原稿を書いていたら物性研究の編集会議を忘れそうになった。本堂君に原稿を 頼んだが物理学会誌に先を越された。ちょっと迷ったのが命とりだった。細田さんに も頼んだが結果はどうなるか。

関本さんの提案で僕が「数学者のための分子生物学入門」という勉強会に参加 申込をする羽目になった。勿論原稿獲得が目的だが何も知らんからいいかも しれない。

昨日からメールの送信も受信もできない状態である。KUINSめ予告なしに 勝手にフィルターを かけるな。

やはり議論に不備があるという指摘。何とかせねば。


12/18:

静力学をどう書くかしばし逡巡。ままよと書き始める。無理はしないのでここで中断。 内容はともかく絵でインパクトのあるものになるかな(ちょっと情けない)。それでも 類書がないという意味で自己満足度数が上がって来たので一挙に書き上げることは可能 になるだろう。

セミナー。M2の修論前の発表だが結果がなく苦しい。題材的には面白いし、アニメも 楽しい。しかし本人が何に焦点を当ててどう解析したいのかが見えて来ない。単に 際本さんの実験を再現しようとすると渦糸の数が3-4桁足りないようだ。牧野さんの 講義を聴いて数値計算のアルゴリズムを改善すれば多少ましになっただろう。


12/17:

岩波の本の原稿書き。図を幾つか書いて、学生に書いてもらったりスキャンして もらった図を貼って、昨日の考えを文章にして更に先週考えていたBagnoldの話を 書き一応体裁が整ってきた。やっぱりforce chainsがメインにならざるを得ないか。

昨日の考えを金君に話してみて様子を見る。彼はだませる程度の議論のようだ。


12/16:

定期検診の心電図で心期外収縮と出たので病院でもうちょっと精密検査。かなり きれいな不整脈だ。無理は出来んな。折しも高校時代の友人が肝臓をやられて重篤 との報が入る。

昨日から今日にかけて粉体層の摩擦について考える。斜面上で粉体層をどれだけ高く 積めるかという問題に関してきれいな実験がある。病院で論文を熟読。多分これで いいだろう。


12/14:

昨日うまくいきそうだと思ったので卒研のネタをあれこれ考えるが頭は働かず。 自由度が増えるとややこしい。これならばおとなしく原稿を書いていた方がよかった かもしれない。


12/13:

授業。電磁気は今一つ乗らなかった。文系物理は巨星への進化。これはうまく説明 できたかも。話が宇宙になってから人が増えたような気がする。

午後は牧野さんの話。計算機アーキテクチャーを考えたプログラムや設計等絶対に 真似の出来ない話だった。やはり世界のトップ(を競っている) というのは半端ではない。

授業後4年と卒論の打ち合せ。僕の持っているイメージと彼の持っているイメージが 一致したのでうまくいく気がする。


12/12:

朝にrefereeを一つ仕上げる。会議と講義が重なる。明日は授業をせねばならんが。

集中講義におつきあい。シミュレーションのアルゴリズムの詳細まで踏む込むので 勉強になる。セミナーはニュートン重力多体系では表現できないブラックホールの 存在か否かをシミュレーションから議論しようとするのが観測から見えないB.H.の 存在を議論するのと対応して面白い。確かに中質量ブラックホールというのは今まで なかった。


12/11:

朝は阪口さんとDEM projectの打ち合せ。混相系を前面にだすことになりそうだ。

午後から牧野さんの講義。重力多体系のまとまった話を聞くのは初めて であるだけでなく阪上さんも出て議論があったので このあたりの議論 のバックグラウンドとその続きが 聞けて面白かった。


12/10:

電磁気。予定を見たら金曜がセンター試験でまた潰れそうなので火曜の方が2回分 位多くなりそう。学生の熱心さは圧倒的に金曜なのだが。レポート問題の3回目を 作る。

阪口さんのセミナー。形状効果とか大規模シミュレーションの現状とかを聴きたかった のだが1次元的な粒子のエネルギー輸送の問題ではもったいない。そもそも理論で 解ける話を実験やシミュレーションをしても詰まらないだろう。理論家にだまされた のかな。


12/9:

御手洗さんのコメントで考え込む。Bagnold's scalingは確証されたと思ったのだが ちょっと混乱させる数値実験の結果だ。もう少し考えてクリアにしないといけない。 数値実験の結果は矛盾しているような気がするのだが。

悩んでもきりがないので原稿の方は打ちきり。「ながれの事典」の 粉体流 極性流体の原稿を置く(Word files)。

その後、1時間かけずに数理研講究録を2つ完成?させる。


12/8:

図書館にいって本を借りた後、そば屋で昼食。それからレンブラント展を見る。 むしろ常設展の方がいいか。

Bagnold's scalingはmean free pathの取り方が悪かったようだ。そこを訂正すると 実験と傾向が一致した。


12/7:

結局「ながれの事典」の原稿に取り掛かる。Wordを指定しているので使い方が分から ず無駄に時間を費した。式がなくなってよかったかも。しかし2項目書かないといけ ないのに1項目分しか終わらなかった。火曜の昼までに数理研講究録(2つ)も含めて12月中旬〆切の原稿を仕上げないといけない。岩波はまたもや後回し。


12/6:

金曜の電磁気の進度が遅く、文系物理の進度が早い。もう星の話になってしまった。 核融合で輝いているということも知らないとは驚き。 授業ではM1とかM13, M31とか見せたが今度は M78でも 見せようか。

午後は4年の卒研。頑張って前、理解が行き届かなかった点は殆んどクリアになった。 面倒な計算が続くのだが4年は頑張っている。当初の目論見通り卒論で新しいことが 出来るか?


12/5:

Bagnoldの式は導出したが粒径依存性など新しい結果も出てしまった。怪しい。 摩擦係数は仕切り直し。

岩波から督促の電話がかかる。岩波は何とかするとしても丸善は手が回らないか。 適当に書いていいのであればすぐ済むが。


12/4:

人の流れは非定常的だし、境界条件の影響がもろに効く。もし境界条件の影響がなく 整然と定常的に流れている流れであれば歩行方向の密度揺らぎ程度しか見えないような 気もする. いずれにしてもSST向きではないと思います.

田中良巳さんのセミナー。大変形衝突の実験はそそるものがあるが解析しているのは 衝突時間だけなのでもったいない。しかしHertzから大変形理論に繋がりそうなのは 面白い。

原稿。あれこれ考えても仕方がないのでともかく書きながら考えることにする。 Bagnoldは大体いいかな。


12/3:

Bagnold's scalingも考えるとよく分からない。やっぱり分からんものは分からんな。 logicより結果を表現した経験式だから。


12/2:

傾斜角度と静止粉体層の厚みの間の関係について考える。Silbert et al.の関係式は よくわかるがPouliquenの式はよく分からない。その差は何だろう。

とりあえず1ー3章の大筋は固まる。


12/1

市民オーケストラーと少林サッカー。


10月