日記 (9月)


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主な予定

  1. 9/6-9: 物理学会
  2. 9/25-26: 院入試
  3. 9/30 混相流学会原稿〆切
  4. 10/30-11/1 複雑流体の物理(III) 数理研
  5. 12/11 : 「ながれの事典」〆切(2件)
  6. 10/31 : 粉体工学会原稿〆切
  7. 1/28-30: 理論応用力学講演会(OS9) スピーカーリスト(確定しました)。
  8. 全然終らない本1(〆切はとっくにすぎた)
  9. 全然終らない本2(〆切はとっくにすぎた)

10月


9/30:

明日の授業準備等。あまり身が入っていない。


9/28:

混相流学会の原稿を書く。分量が多すぎるが面倒なのでそのまま送る。書き直せと 言われれば没にしよう。

午前はBagnold's scalingについて考えるが前に考えたより難しい。


9/27:

とりあえず投稿した。 preprint はここから。 今回ははじめてWebから投稿してみたがメールより面倒だった。


9/26:

大学院入試の2日目で落ち着かない日。来年のM1はどういう陣容か。

ランダウ=リフシッツ理論物理学教程復刊セットの販売が決まる。東京図書は渋っていたみたいだが。尤も 持っていないのは相対論的量子力学だけだな。(学生時代は他人から借りていた)。

明日投稿ということで最終チェックをする。金君からのコメントもあり。


9/25:

バグのチェックと修正をして分散関係を計算し直す。午後は原稿を仕上げる。 多分もう大丈夫だろう、ということで大体終了。9月中に投稿できる。(長すぎ)。

大学院の入試1日目。採点業務など。卒研の4年と試験の出来はどうかと話す。 問題は明日。2次と面接で決まる。


9/24:

直した結果得られる分散関係が変だ。もう間違いはない筈だが。 4次の速度関数の固有値の計算他が含まれているから間違いやすい、としても 変だ。エネルギーと他のモードの分離の問題にかまけている暇はなくなる。 これは別の機会にじっくりと考えよう。

田口さん(京大総文) の高分子薄膜の結晶成長の話。言われてみると当り前のような気もするが meltが薄くなるにつれて結晶からDBM, DLAに変化し、成長速度もそれにつれて 変化することを示した実験は面白い。

バグのチェック。結構まだあった。物理的におかしい結果は回避できたようだ。


9/23:

他のモードとエネルギーの分離を見るために実際に幾つかの固有値を求めてみる。 当り前だが既に安定性その他のケースで計算しているものと変わらない。と、 よく見ると原稿に間違いが見つかる。また計算のしなおしだ。分離はとりあえず どうでもよくなる。


9/22:

昨日考えた方法では単純には証明できない。エネルギーより他の関数の緩和が早い ことを示せばいい。直観的には自明だが。

図の清書と原稿の手直し。


9/21:

午前は図書館に行く。後はひたすらチェック。エネルギーは流体力学モードかという 常識的なコメント(質問) が来る。

コメントを考えながら長男とサッカーの観戦(京都vs神戸)に行く。次男は熱があるので 家で観戦。Jリーグは始めてだが子供と一緒に楽しんだ。神戸はかつての有名選手を いっぱい抱えているな。

観戦しながらコメントに応えられそうな気がした。もう一つものすごく初等的なミスが 気になったが自宅でチェックしたところさすがに大丈夫だった。


9/20:

午前は原稿書き。スペルチェックも入れる。後は図の清書と見直し。コメントを 見てから投稿しよう。

全学科目のヒアリング。だいぶ変更があるので説明を ある程度する。質問はなかった。待たされる時間が長かった。

研究科会議は議題が少なくててすぐ済むと思ったのだが改組絡みで長い議論があった。

どうやら國仲君のD論は目処がついたようだ。格子モデルでPoisson比を連続的に 変えることが出来、preliminaryな結果ではPoisson比で回転の有無が決まるという 学会での結論をサポートしている。これからデータを系統的に取らないといけないが 少なくとも教科書には書いてない結果であり学位論文に相応しいものとなりそうだ。」後は時間との闘い。


9/19:

Feynman diagramの日本初出は1949年の夏だそうだ。 Dysonの論文が48年10月投稿だから輸入は早い。 朝永さんのやりかたより簡単だからその手の計算をしていた若手には容易だった ろう。朝永さんがQEDの計算をやめてアメリカに渡ったのが49年の夏。Dysonの 論文を見てQEDは終わったと思ったのだろう。

ところで理論応用力学講演会(OS9) は今のところこういうラインナップです。俺に話をさせろという 方は至急私のところに連絡して下さい。

午前に会議。来年度の学部専門科目をどうするのか。教務委員だけにややこしい。

後は原稿書き。Discussionも書いた。もう少し。

セミナーのラインナップも決まる。早川、國仲、阪上(Tsallis)、中川(蟻)、 大木谷(渦)、古沢(経路積分)、古川(ネタが多すぎて分からん)、坪田(量子渦)、 牧野(重力多体系)。こうして見ると面白そうな話が並んでいる。


9/18:

かなりバグがあったので計算結果が結構が変わった。 もう一回チェックが必要かもしれないが、とりあえず再計算は終了。原稿の方も とりあえず初稿を強引に終わらす。ちょっと他人に見てもらうか。

後期のセミナーのspeakersの人選。関西は人材難かも。とりあえず再来週に僕が喋る。 ついで國仲君。それから決まっているのは坪田さん(大阪市大)と古沢さん(東大)位。 古川にも依頼したが返事がない。


9/17:

だいぶバグを潰した。大体形になってきた。明日には再計算が終了して初稿が 上がるだろう。


9/16:

はかどらず。

ある人の質問で部屋にあるbubbly liquids等の混相系の本等を久ぶりに読み回す。 気液2相系に限らず、固気2相系(流動層)、液液の2相系とそれぞれに奥が深い。 流動層のbubblingからこの道に入ったので非常に魅力的なテーマであることは 論をまたない。しかし単相の粉体に比べて遥かに難しいのも事実である。生半可な 素人では手を出せない。また工学系の専門家が大勢いるので、それに対抗して何を どうするのかは難しい話である。理論解析の難しさは言わずもがなであろう。 (そもそも必要なのかどうかも分からない)。

しかし混相の話はいずれは取り組まなければならないテーマであると思う。 実際、雪崩にしても空気の影響でフロントが巻き上がることが本質的であるし、 地震にしても地下水の影響が大きい。粒子輸送でも空気による輸送が一般的で ある。そうした事に殆んど何も手を出せないのは忸怩たるものがある。


9/15:

海遊館に行く。USJに押されて苦しいという報道が頻繁にされていたので空いている かと思ったがものすごい混みようだった。大阪の港の方まで行くとさすがに時間が かかる。


9/14:

終日論文書き。一応最後まで打ち込んだが長くなってしまった。 バグ(らしきもの)も発見。また計算の チェックも必要だ。方法論的にはクリアだが。


9/13:

海外からの問い合わせの続き。Feynman diagramが日本でどのように使われる ようになったかって?少なくとも1950年には皆使っていた。Shelter Islandが 1947年だから早いというべきか否か。その位の常識は科学史の専門家なら持って 欲しい。父の在米中の日記にヒントがあるかもというのは的外れ。

昼のミーティングで学生を前にして「ゲノムに基づかない生物学はあまり意味がない」 という極論を演説。意味のあるなしは生物物理が全くもって期待を裏切り続けた というレベルの話。統計力学由来の人はマクロな生物学の可能性を信じているが そんなに世の中は甘くないだろう。少なくとも歴史から学べることは それで世の中は変わらないということだと思う。

古川からメール。うーん。やっぱり奴はすごい。

原稿はちょっと進む。


9/12:

原稿は進まず。物性研究の編集会議はともかく、3時からのすぐ終わると思って いた会議が長くて予定外だった。その後は原稿書きよりも御手洗さんの解析の 境界条件について考えてメールのやりとり。

昨日から今日にかけて父の昔のノート(日記)があるかどうかという問い合わせが 2件。しかも一つは外国からだった。1週間前に貰ったのだったら学会で名古屋 にいる間に整理してより満足のいく回答が出来たのだが。やはり戦後すぐの日本の物理 というのは興味の対象になるようだ。


9/11:

午前は健康診断。今年はやたら検査項目が増えて時間がかかる。疲れた。

研究会の事務連絡で振り回される。複雑流体の物理(III)で 細田さん後藤さん の話を聴けるのはタイムリーで楽しみ。細田さんには「沖積河川学」 はあまりよくないというコメントまで頂いた。

一方こっち(OS9)は苦しい。制約が 多すぎる。ここに 詳細が書いてあります。予稿は買わないと東京の人はお金はかかりません。興味がある 人は申し込んでください。基調講演は阪口秀さんに頼んで受けて貰った。

粟津君と御手洗さんの 研究会これ見るとすでに予約できない状態なのだが、研究会は本当にできるのかと思ったが、昨日予約取ったということ。 おおらかと言うべきか。

筋湯温泉にはD1のとき関本、川勝、小川、中島、古賀、中原、末松のメンバー で行った。(こうやってみると修士で就職した中島君以外は皆大学に職を取って いるな)。九重登山のベースにしたのだが、僕と関本さんが登山道を外れて一番 勾配のきつい斜面を這い登ったら登山道を登って来た末松君が一足先に頂上につき 「急がば回れ」と一言残したのが印象に残っている。懐かしい。


9/10:

学会後であまり仕事していないな。論文を書かないと。川のこともちょっと 考える。

メール等を送る。複雑流体の物理(III)での講演の依頼を2件。川関係 に京大の知合いがいたのでこれをいい機会に話を聴こう。DEM projectも 徐々に動き出したようだ。


9/9:

気になったので 「沖積河川学」という本を買って、在来線で京都へ帰る途中 読む。 地図を見れば蛇行するのは中、下流に多い。 「沖積河川学」ではむしろ川幅Bと年平均最大流量Q、傾斜Iに対して B/(Q I)=一定という関係を出し、それから川幅と水深Hの比B/Hで蛇行度の関数 として表示すると蛇行度はB/Hに対して単調減少ということに なっている。どう考えるべきか。


9/8:

3日目。あまり聴く話がない。川崎さんの講演は退官前後の分の方が良かったように 思う。2次元は結局は発散があるだろうという話は川崎さん自身もよく承知している のに(7/15参照)、佐々の質問に対する返答はちょっときれいにまとめようとしすぎ と思う。まあよく分からん話で尚且、川崎さんに言わせれば物理としては重要ではない 問題なんだろうが。

その後、金君と佐々とで議論。大体は僕が金君に言っていることと同様のコメントが 来たが僕よりは諭すように喋ってくれるので金君も納得しやすいだろう。熱浴は べったりつけるとまずい。待ち合わせをしていたのでDmitrievの話(負のポアソン比 とMicropolar弾性体)が聴けなかった。

親と青本一家と 櫃まぶしを食べにいく。


9/7:

午前はポスターセッション。御手洗さんの発表がきれいにまとまったようで一安心。 学位論文としては申し分ない。こうしたきれいな成果を世に出すことで(何も成果 がないと言われた)粉体にも物理として意味のある内容があることを世に知らし得る。 古川はやる気がなさそうだった。他にもいろいろ面白いポスターがあり質は高かった ように思う。

午前の前半は香取さんや笹本さんの確率過程のセッション。香取さんのvicious walk の話は10分で内容を把握するには難しすぎるようだった。Random matrix等の成果を 応用しているだけに数学的にも繁雑。その一方で笹本さんの講演は分かりやすかった。 まあ物性研究に投稿する原稿の初稿を見ながら聴いていたので差し引いて考えるべき だが。あの原稿は4年の卒研のネタになるかもしれない。

SSTセッションで林さんの発表がまともで堂々としていたのに驚く。うまく壁の影響 を取り除く状況を作ることに成功したようだ。もっとも外場が弱くなれば、昨日の 村上君の話と同様に壁のモデル化によって決まる(決してバルクの理論的枠組から 決まらない)ので本当に意味のある状況でSSTが生き残れるかどうかは微妙だろう。

実家から通っていたので早く帰ったがSchroedinger音頭を見過ごしたようだ。


9/6:

学会初日。すごい雨。川のモデルは進展は殆んどない。しかしどうも傾斜が小さいと 蛇行度が低いというのに納得がいかない。午後の粉体セッション。10分では大信田 君の進展が分からない。というより何故論文になっていないのだ?國仲君の話はやはり ポアソン比を決めないと駄目という印象。僕の方法論を理解させるのには時間が必要。 古典的な摂動論とどう整合させて考えるかは今後の課題。村上君のシミュレーションを 見るとやはり境界条件を与えると全て決まってしまうという印象が強い。金君とやる 研究に意味がでてくる訳だ。

飲み会を先導する羽目。金山は20年位前の怪しい雰囲気が一掃されたようだ。それでも 中華料理屋の2階が大勢を一挙に収容できよかった。


9/5:

午前に昨日の計算の中の簡単なミスを直す。結果は昨日の方がもっともらしい 気もするがまあいいか。午後にトラペを作る。時間が余ったので5月の研究会 で要請された 解説 を書く。いちいちこんなの書いていたら大変だが実際には 夏の学校のテキストに後半をつけ加えただけ。それでも2時間半もかかった。


9/4:

来年度の開講調査表他を提出。

計算をしなおしたがモーメントは前と同じ結果。粘性率、熱伝導率、拡散伝導係数、散逸の高次補正、 分散関係を陽に計算し、ほぼ準備は済んだ。明日トラペ用の図を作る。はねかえり係数の限界の値は 散逸の高次補正で最も大きな値を取る。

物性研究誌として笹本さんの講義ノートを入手できそうである。


9/3

とりあえずノートは完了かな。80ページ程になった。しかしまだチェックを いれる必要がある。モーメントの計算が少し気になる。散逸率の高次補正は 計算間違いがあるかもしれない。


9/2:

午前にreferee's reportを送って、学生の発表の練習を見た他は 教務の事務仕事で終始。特に昼過ぎからの会議は自ら招集をかける羽目に なった。改組に伴い今後どうするかという議論が白熱した。


9/1:

週末は学校に行かずにMaxwell modelの計算のまとめをしていた。東京出張中に 初期の計算はモデルの変更を反映していないということに気がついたので全面的に 計算をやり直した。モデルの変更によって結果が変わるところはノートを新たに 書き直す。全体の8割が済んだが60ページ余りに250程の式の数になった。これで M1もチェックできるだろう。

結局学期中に国際会議に出るのは無謀ということでDresdenは行かないことにした。


8月