日記 (5月)


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主な予定

  1. 5/8: 理研セミナー 5/9: (午前)東工大、(午後)東大佐野研セミナー。 5/10: 松下還暦パーティーでtalk(東京)
  2. 5/23: 人事会議
  3. 5/30: 基研申請〆切
  4. 6/3: 13:00- 宇宙フォーラム
  5. 6/4: de Gennes
  6. 6/10: 物性研究
  7. 6/11: 凝縮系セミナー
  8. 7/30-8/1: ソ フトマターの物理学2003−普遍性と多様性(基研)
  9. 8/2: ミニ研究会?(すくなくともセミナー一つはあり)。
  10. 8月5日(東京)
  11. 8/24-27: 語ろう「数理解析」in 北海道
  12. 9/2-5:院入試
  13. 9/17-19: 応用数理学会(京大)
  14. 9/20-23学会(岡山): 申し込み〆切6/8
  15. 9/24-26 集中講議(神戸大)
  16. 11/26-12/1:国際会議(Wales)
  17. 全然終らない本(〆切はとっくにすぎた。原稿はとっくに書いたのだが。。)

6月


5/31:

台風が来るというので自宅待機。しかしちっとも台風らしくなかった。御蔭で子守 をしないといけなかった。

図書館で本を借りて来て読む。「異形の惑星」と「メビウスの遺産」を読了。 前者は惑星科学は今動いていることがよく伝わる本である。(それに引き替え 我が業界は...),後者ではメビウスの天文学者としての業績や同時代の天文学者の 話が興味深かった。


5/30:

プリゴジンがなくなった。学部時代に彼の本を読んだことと今こういう分野で 研究していることは無関係ではないので哀悼の意を捧げたい。

シミュレーションのデータ解析はあまり進んでいない。速度分布関数はいつもの 通り中心付近でガウシアンでテールは指数分布に近い。だから何なのだという 感じ。今は数値実験データをいろいろな角度から解析をして物理を抽出するプロセス にある。応力分布は明日やってみよう。シミュレーションのコードも若干の高速化 を図って若干の改善が見られた。しかし遅い。幾つかのパラメータで計算を走らせ ている。

卒研は昨日のこともあったのであまり進まなかった。やったところはきちんとして いる。


5/29:

やはり時間刻みが結構重要だったようだ。実験とそっくりのパターンが出るように なった。動画もばっちり取れた。しかしまだundulationというよりspikeという感じが する。もう少し横幅が必要か。

粒子の軌跡とか描かせてみるとあまり動いていないことがよく分かる。速度分布 とか応力分布とかを取るのは難しくないが時間発展をどう描くかは分からない。 どうモデル化するかが腕の見せどころだが簡単ではない。 何にせよ学会ではこのネタを喋ることは出来そうである。

卒研の4年が相談に来る。卒研のゼミの準備がしんどいとのこと。 それはそうだという気がする。真面目に頑張りすぎかもしれない。総人特有のことだが もともと文系に属していて転学科してきた上に今回の改組でいきなり理学部のレベル の高い授業を受講しなくてはいけなくなったのが堪えているようだ。


5/28:

まだ境界の取扱にバグがちょっとあるようだ。ということでバグ取り作業が まだあった。時間刻み等のパラメータの設定も試行錯誤が必要。

理物での会議。しかし会議で遠くに行くと時間が無駄になる。


5/27:

安定に動くようになった。ただきれいなundulationが出ている訳ではない。 それらしいものは見えている気もするが安定ではない。またパラメータも 実験と完全に対応しているかどうかは不明。しかし3次元であると確かに 粉体層がばらばらにならず安定化するように見える。

熱力学で体積を固定した状態で異なった温度の熱浴をつけて等積変化させる のを広義の等温変化というのは昔から違和感があったが講義中に考え込んで しまった。2コマ目は割り切って話したのでいつもにもまして早く終って しまった。この格差を何とかしないといけない。

上田君が来る。その前でまた金君がぼけをかましていた。

永弘君と少し議論。発表の機会が多く、時間が取れないために あまり進んでいない。3次元のコードを渡す。


5/26:

結局現有のコンパイラーはfortran90,95baseなのでimplicit文を完全に理解して いないことが判明。前もそんなことがあったような気もするが今度は完全に implicit文は使わないことにした。だいぶ時間を無駄にしたことになる。 ということで3次元のコードがようやく ほぼうまく動くようになった。後はチェック。

金君との論文がようやく acceptされる。それをベースにした論文がとっくに出版されているから洒落に ならないが肩の荷が降りた感じである。Referee泣かせの難解な論文であることは 確かであるが重要な結果を含んでいると思う。

午前の授業2つでは特筆すべきことはなかった。


5/25:

長男が塾で妻がオーケストラの練習なので家で次男と留守番。 午前に授業準備とrefereeの一つを 済ましてやれやれ。

次男が「七歳からの...」というブルーバックスの本を持ってくるので 相手をしてやる。この本は Urabana-Champaignで私塾を開いている人が子供に数学をどう教えるかの 実践を紹介した本で 馴染みの地名と題名に惹かれて 長男がそれくらいのときに買ったが、彼は興味を示さず、そもそも題名に反して 難しいので 放っておいた。しかし次男は結構こなす。結局1章に書いてある計算を 全部やってある程度公式 を類推できるのには驚いた。

楽器の物理学を気分転換に読む。

とりあえず3次元でそれらしく動くコードができる。局所的には納得のいかない ところがあるが。 次は表示とパラメータの設定が問題になるか。


5/24:

ゴミが混ったと仮定して最初から書き直す。2次元の安定に動くコードから ちょっとずつ変形を加えていく。すると変なところで昨日の不思議な振舞が 生じることが分った。フルの3次元は余計変になったような気がする。どうも compilerがおかしな振舞いをしていると思う。引掛る筈のないところで引掛っ たりしておかしい。コンピューター依存かもしれない。

基研に研究会「確率モデルの統計力学」の計画を申請した。ASEPのような物理 的に意味のある確率モデルの数理的研究の発表と議論の場を設け ようというものである(12月中旬予定)。世話人は武末、 笹本、香取、守、服部の諸氏と僕である。こじんまりとした研究会で活発な討 論を狙っているがうまくいくか。

その研究会の準備段階で紛糾したのがSSTの取扱いである。それを含めると研究会のサイ ズが大きくなるのでとりあえず考えないで組織をすることにした。最近、進展 を聴いていないので興味はあったのだが。しかしタイミングよく、林さんが ソ フトマターの物理学の研究会に参加した後にセミナーをしてくれることに なった。他にもいろいろなゲストが訪問して来れる可能性があるので昨年と同 じようにミニ研究会に発展するかもしれない。その場合にはこちらのグループ の成果も簡 単に紹介する必要がある。

研究会の前には笹本さんを呼んでミニ講議をして頂く予定。

語ろう「数理解析」in 北海道もほぼ日程が固まった。調整が難航していたが。


5/23:

それらしく動くようにはなってきたが 不可解な動きも残っている。ということでまだバグ取りが不充分。だんだん煮 詰まってきているのだが。

卒研。境界層摩擦から流体摩擦への転移は考えてみる必要がある。そもそも境 界層摩擦では特に分子の個性が重要になる。


5/22:

バグ取り。 幾つか見つけたがまだ不充分。


5/21:

折角授業もないのにあまり集中していなかった。バグは2つほど取ったがまだ 変だ。さっさと片付けないといけないのだが。

Refereeの督促が2つ。困った。


5/20:

熱力学はCarnotの定理や熱効率の上限あたり。授業後に熱心な学生がこと細か に質問に来た。

昨日中断した永弘君との議論の続き。何を測るかということで間隙水圧や shear strainを見たらいいのではないかという話になる。

研究は進まず。

金君との論文(その2)のレポートが帰ってきたが、5分で書けるようなえら く初等的なコメントにとどまっている代物である。

応用数理学会 のオーガナイズド・セッションの案内あり。講演者は曾根さんに、 鵜飼さ んに、内山さん。下手 な発表は出来無いな。もうちょっと気合いを入れないといけない。


5/19:

電磁気学続論で誘電体とか磁性体のあたりを教えると大胆な現象論の割にうま く機能していることに感心する。力学では偏微分とか勾配とか。

午後は疲れて全然はかどらず。永弘君と議論するも彼が鍵を忘れたのでついで に夜ゼミに参加し、中途半端に終る。それでも液状化に関連して調べてみつけ た この実験は面白い。

シミュレーションは挙動が根本的におかしい。そんなにおかしい筈がないのだ が3次元だと勘が働かない。


5/18:

我が家もYahoo BBの恩恵にあずかるようになった。


5/17:

とりあえずプログラムを組んでみてコンパイルはできるところまで行く。しか し当然の如くおかしな振舞いをするので考えちがいかbugかどちらかがあると いうことになる。debug modeに入るか。

研究会の提案書の草案を書く。

Referee 1本. 後2つ。一向に減らない。


5/16:

研究会の世話人の間の意見調整に何とか成功した。後は実際に作文をして応募 するだけである。(これも面倒な作業だが)。北海道の方も日程の変更があり、 かたまりつつある。

やはり剛体粒子のMDをまともにコード化すると相当大変そうだ。しかしEuler 角のように3つの回転角を組合せる必要はないような気もする。2つでいいの かも。複数の方からアドバイスを頂く。

来週の出席できない会議の資料を送る。

久し振りの卒研。だいぶ間が開いたが堅調。van der Waalsの摩擦というのは ああいう考えかたでいいのか?その他、摩擦係数の決定法の記述にも疑問を感 じるな。後期は何をすべきか。転がり摩擦なんかいいかも。


5/15:

何かあったと思ったが、おお忘れていた。よく予定表を見ると来週の人事会議 は授業と重なって出られない。

DEMの3次元化は思ったよりややこしい。Euler角が必要になるが、そこで時間のかか る計算をしたらアウトである。どうすべきなのか。誰か知っている人は教えて 下さい。


5/14:

午前に3次元化を図るがうまくいかない。

確率論の研究会の雲行きがあやしくなってきた。これでは流れるのではないか。 それほど意見を激しく交した訳ではないのだが異った考えをもった人たちの意 見の調整は難しい。

永弘君のセミナー。学会とほぼ同じ内容。どの方向でまとめるのか苦労しそう な印象がある。彼とM1の新歓を兼ねて木屋町まで出る。

de Gennesのセミナーと僕のセミナーが重なったので困ったと思ったら、僕の セミナーの日程が変更された。ありがたい。


5/13:

朝から2つ講議をして物性研究の編集会議に出るとへろへろになってしまった。 午後は何も出来なかったぞ。

ようやく研究会の骨格について見えてきた。しかし規模/Boundaryをどうする かということで様々な意見が飛び交う。そろそろ申請書の〆切が近いのでうま く収束させないと。

鵜川さんと実験のプロジェクトを立ち上げるために購入すべき実験器具のリス トと値段を送って貰う。やはり実験はお金がないとできませんね。理論は貧乏 人の学問であると痛感した。


5/12:

朝寝を楽しみたかったが一コマ目から授業があるだけでなく長男が修学旅行へ出発 するのでいつもより早く起こされる。まあこの旅行も大変難産だった訳で結局京都 新聞の記事になっている。長男の進路に関連して こういう記事も無視できない。

授業は粛々とこなしたが何をやったかあまり記憶にない。さすがに東京ではハード スケジュールだったので疲れた。

アトム型研究員としてこれから1月の間京都に滞在する 永弘君がやってくる。 松下さんのパーティーで早川美徳さんのみならず川勝さんや本堂さんまでに おもちゃにされていた彼であるから物理のみならず日常生活でも楽しませて くれるであろう。(川勝さんには永弘日記を書けと言われたが、本人がきっと 書いてくれるであろう)。


5/11:

叔父さんの一周忌ということで イグナチオス教会で追悼ミサ。その後、ニューオータニで食事会。それで京都に帰る。


5/10:

午前は農工大に行く。議論することはあるのかと思ったが、行ってみると実験家は やはり役に立つ情報を持っている。undulationは2次元ではない。そう言えば どこかでdownloadして夏の学校でも見せたmovieは奥行き1層の実験のものだったが シミュレーションそっくりでundulationになっていない。ということで3次元の シミュレーションコードを書かないといけない。後、現象論モデルの議論等。全部 ストーリーが繋がると面白い。

午後は松下さんの還暦記念講演会/パーティー。参加者は65名余ということだが パターン形成の業界の主だった人が、東京の人だけでなく、北海道から九州まで 殆んど全員が参加していたような気がする。またどうしても参加できないので お金を振り込んでいた人も沢山いる。学会のついでという訳でもなくこの行事だけで あれだけの人を集められるというのは彼の人徳か。

講演会では佐野さんの講演の最後のスライドがちょっと議論が巻き起こした。 (佐々もコメントしていたが)分子生物学をやっている人が沢山いるからそちらを 無視してパターンで解析するというのは逃げだと思う。確かに形質と遺伝子の間の 関係ははっきりしないがそこを繋ぐのが現代的学問であると思う。西浦さんの 永仁の壷 みたいなものを一杯作ればいいというコメントは数学者としてはもっともだが、 生物を真面目にやっていると主張している人には許されない立場だろう。そもそも その手の話はStephane Leducが19世紀に行なっている。(例えば ここ参照)。何はともあれ議論を呼ぶのはいい講演である。 甲斐さんの話も面白かった。内容については佐々が紹介しているので省略。 松下さんの話も研究の履歴が窺えて味わい深かった。ASEPそっくりに流量で パワースペクトルのべき指数が変わるという実験は(専門的な意味で)刺激になった。

僕の講演に対する佐々の質問はもっともで、太田さんにも同じようなことを前に 聞かれたし、講演の後にも「何がしたいのかがもう少し見えない」とのコメントを 受けた。実際のところは全てが分かる様な魔法の鍵があればそれを見つけたいのだが、 それはできそうもなく、絨毯爆撃的に全ての階層の(重要と思われる)問題を解き、 その階層間の相互の関係を理論的に論じることがなすべきことだと思っている。

講演会では質問する人が決まっていたことに不満を持つ。一体どうなっているのか。 その一方で パーティーではいろいろな人と喋ることができ、楽しい一刻を過ごすことができた。


5/9:

朝、東工大に向かう。結構時間がかかった。笹本さんと研究会の打ち合わせの後、 簡単な議論。せっかくの機会なのに議論がごくあっさりしたものになったのは準備不足か。 しかし議論から研究会のイメージが見えてくるのが面白い。昼は尾関さんらを交えて寿司を 食べる。

東大本郷に移動。講演前に修正。しかしセミナー講演ではスライドの 順番がなぜかむちゃくちゃでした。前日より質問が少なかった気がする。 佐野研の学生はともかくわざわざ遠方から聴きに来た人はそれでいいのか。

セミナー後、早川(美)、太田、本城、佐野の諸氏の翌日の打ち合わせに同席して後、夕食を 皆で取る。あっさりと解散して佐野研でコーヒーを頂いた後に山上会館に移動。こちらは昨日より ずっと立派な宿である。部屋にLAN ケーブルがつながっているのは感激。


5/8:

すごい雨。朝, 新幹線は指定席はがらがらなのに自由席は混んでいて名古屋まで座れず。 理研に着いてからNori等外人組と昼食。それからセミナー。相変わらず英語が下手なのでうまく説明できなかったが喋っているうちに非常に当たり前のことをやっているような気になる。食いつきはまあまあかな。その後、Noriのグループで粉体をやっているCiro Cattutoの研究を詳細に紹介して貰って議論をする。Noriの研究(量子情報や渦糸系の話)も簡単に紹介して貰う。 夕食も外人組と一緒。 やたら日本の政治に詳しい人がいた。結局10時まで議論した。

仁科ロッジに宿泊。あまりmaintainanceされておらずぼろい感じを受ける。


5/7:

後藤さんのセミナー。くりこみの話は本家とか元祖とかの称号争いになりそう ではあるが、シンプレクティック性を考慮した摂動としては意味があることは 間違いない。分りやすいセミナーだった。

松下さんの還暦パーティーでの発表の準備。(内容を練ったというのではない 面の)準備に時間がかかりすぎて虚しいものがある。とりあえず東京では一杯 やることがある。消化不良を起こしそうだ。


5/6:

授業2つを行って学振の受け入れ研究者の書類を見たりしていたせいもあって 東京での発表スライド作成に手間取る。TexPointの使い勝手が悪いのか私がよ く理解していないのか。悪戦苦闘した。やはり式ベースの話には使えない? まだ晩飯を食べていないので腹減った。


5/3:

発表のパワーポイントは理研の分しかできていない。構成が難しい。

昨日のアニメの問題は解決したがまだ少し変なようだ。


5/2:

いろいろやってみたがあまり改善が見られない。Webに載せるアニメをいつもと 違う方法で作ろうとしたがうまくいかない。(いつも失敗するので方法を変えた のだが今回もうまくいかない)。

基研の研究計画募集のファイルをダウンロードする。

レフェリーのレポートを一つ送る。残り2つ。


5/1:

計算機2台を平行して回していろいろパラメーターをいじったがあんまりきれ いにいかんな。何か欠陥があるのかやっぱり楕円をいじらないと駄目なのか。

國仲、金の推薦書をWord文書に 直接書く。申請書を直接ダウンロードできるのは便利だがテキストで直接書い たこれまでより時間がかかったような気がするのは何故。二人とも通って欲し いがどうなるか。

北海道での研究会に関するメールが行き交うが日程の調整が難しい。皆さん忙しいと いうこと。


4月