日記 (9月)


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主な予定

  1. 9/1: 光藤中間報告
  2. 9/2-5:院入試
  3. 9/9: 物性研究、鵜川
  4. 9/10: 同志社計算粉体力学グループ会
  5. 9/11: 会議(16:00 S5-439)
  6. 9/12: 公聴会(13:30)
  7. 9/17-19: 応用数理学会(京大): 発表17日
  8. 9/20-23学会(岡山):
  9. 9/24-26 集中講議(神戸大)
  10. 11/10-11: Franco Nori
  11. 11/30 : Phase Transition 〆切
  12. 12/15-17: 確率モデルの統計力学(基研)
  13. 全然終らない本(〆切はとっくにすぎた。原稿はとっくに書いたのだが。。)

10月


9/30:

ついに1月RENAアンテナに捕捉されず。だいぶアクセスが減っただろう。

午前に事務仕事が一段落するとちょっと休みみたいになった。弾性波の放射の 問題を考えたがこの問題は一朝一夕では解決しない。硬い部分と脆い部分の共存を うまく特徴づける必要がある。あるいは学会レベルで満足するか。


9/29:

事務仕事に時間を取られる。特にXu氏の履歴書や証明書の作成に時間がかかる上に いろいろ連絡もある。 F. Noriが11月に来ることに関してスケジュールが2転3転し、 電話が2回かかってくる。Fluctuation-Dissipation theoremに関する議論ができる と面白い。

グループミーティングを2月ぶりに行なう。事務連絡事項も多い。学会の報告と 河原田君の中間報告。

レフェリーのレポートを送る。


9/28:

子供の楽園に行く。

レフェリーのレポート(草稿)を2つ書く。


9/27:

学長選挙で2回も北部に行く羽目になった。新しい総長は尾池さん。多分理学部 出身の総長は初めてではないか。

何をしたという訳でもない。部屋の改造に少し着手した。

とりあえず国内ビジターの宣伝をしておこう。


9/26:

ようやくいい天気になった。集中講義3日目。 午前中に遅い流れと静力学の問題を紹介する。受講者数も最初と変わらず それなりにこなせたのではないかと思うがどうなんだろうか? 結局交通流や揺らぎの話,ASEP等 は紹介せず。授業終了後、昔の下宿のそばにあるうどん屋「扇矢」で昼食。

疲れた。


9/25:

すごい豪雨の中神戸へ。午前ははねかえり係数の話、午後の前半でビデオを鑑賞、後半は気体論に 関連した話題を紹介した。どうも気体論はピンとこないようだった。粉体ガスも実験が必要かと 感じた次第。

5時まで講義をした後、西野さんと学生さん3人と一緒に芦屋のフランス料理店に行く。さすが 神戸大の教官は優雅である。学生さんたちも屈託がない。


9/24:

神戸に行く。2時間程度の道のり。受講者が少ないのでちょっと気がそがれた。 ビデオを見せる つもりが見せられないので予定よりも早く進む。非弾性衝突の中程まで。講義途中の質問が今一歩 少ないが、まとめて聞くとちょっとづつ出る。もう少し間が必要。午後ずっと立って講義すると 疲れた。

西野さんは相変わらず。奥様は腰痛のようである。豪雨。

晩は高校時代の友人と梅田で会う。彼の結婚式でスピーチもしたし、私の式でも して貰った仲だが実に久しぶり である。容貌はすっかり中堅サラリーマンになっていた。 もっとも彼は原子核工学出身で物理の分かるエンジニアなので話は専ら 役に立つ物理について議論し、あれこれアイデアを出していた。ちょっと 目線が違って面白い。


9/23

粟津:箱の中の非弾性球系の偏析と逆偏析。熱浴と質量の異なる2粒子系。 反発係数小で重い粒子が熱浴側に寄る。質量比が大きいときは平均場中を動くので 温度勾配系のように振る舞う。質量比が1に近いときは熱浴への接近度数で決まる。 2体相関で決まるのであればEnskogでいける領域を論じたことに相当する。 鵜川:弾性波速度が容器に押し上げ られているとき0.8m/s, 落ちているとき2.2m/sという具合にきれいに見えた。 田口:Einstein relationから有効温度を定義する。力を加えたときの平均流 からmobilityを計算。まんなかでは等温系と見倣せることを示した。 segregationでも温度は一定。粉体温度とは関係ない。 杉村:クント管中の粉体の縞模様。音波によって縞状の定在波が出現。 縞の間隔は音圧の単調増加関数となる。 勝木:砂丘群のダイナミックス。 Open Boundaryでの砂丘の合体、分裂が観測できるようになった。 CML modelに安息角を導入して水中の実験の様子を再現した。 共通重心付近で衝突すると合体し、重心がずれているとshearがかかって分裂する。 西森:砂丘群の相互依存ダイナミックス。サイズ分布が一様化する。 横わり箸モデル。区分平坦(cross section)な流入量を考えると安定化する。 metastableだがサイズが大きくなるにつれてmetastable basinが大きくなる。

鈍行で3時間かけて京都に戻る。車中で途中講義ノートの手直し。


9/22: 大槻:降伏応力を仮定したモデル。 1回ゆするとせん断応力分布が微分不連続。外力が強いときcrack がたてが横に割れることもある。外力によってずれる。底がずれるのがポイント。 しかし底よりも表面の方が大事だと思う。豆腐だって表面からゲル化する。 稲垣:Dependency of material property on fluctuation of the fields.  重力なしのDEMの圧力一定で 1軸圧縮を行なうとPoisson比とYoung率にゆらぎがlinearになる。意味があるか どうかは現時点では不明。 笠原、中西:硬い円盤堆積における最小釣り合い構造。 最小釣り合い条件を課すと過不足なく粒子間力を 決定することが可能になる。それによると 摩擦がない場合は合力がゼロ(配位数Z=2d)で 摩擦がある場合は粒子間力は任意の向きでZ=d+1となる。但しdは次元. 摩擦係数を無限大としてDEMでシミュレーションを行なうとZ(k)-Z(無限大)がkの逆べきで減衰し、剛体極限で最小釣り合いに近づく。ちょっと面白いが今後どう発展するか。 伊藤伸泰:パソコントラブルの中シミュレーションのアジテーションを行なっていた。 まあ彼の日頃の主張であるし、反論する人と反論もお約束なのだが、こういった アジテーションをする必要はないだろう。こういう話は中身がなくても受けるので それが快感になってしまうとまともな発表ができなくなる。シミュレーションに 関しては中途半端な例までも成功例として紹介するのは感心しない。大体データ 解析は何も出来ていないではないか。ともかく内容よりアジテーションをしたがる のはSST同様どうしちゃったの、という気もする。そんなに受けが気になる歳か。 小串、湯川、伊藤: LJ粒子の熱伝導のシミュレーション。Burnett効果はなかなかみえないというのは 面白い。そもそもSSTなんて無理ということか。

夕食は佐野理さん、小野さん、礒部さん、稲垣さん、鵜川さんらと取る。鵜川さんは先に帰る。 稲垣さんが元気全開。


9/21:

英語セッション。 林:英語がうまい。前日と似た発表だったがdriven lattice modelを粗視化するとdetailed balance が回復するという話。 國仲:発表がうまくできて良かった。反応もまずまず。

spin glassのシンポジウムは部屋が狭い。田中さんの話も分かったような分からなかったような。

夕食は出口さん、守さんととる。高かった。若くして教授になっても弱小私大に就職してもどちらも大変 ということのようだ。


9/20:

新幹線はすいていた。

午前の第2セッションから参加。このセッションでは議論が沸騰して45分も延長があった。 山崎:剛体球のような中途半端なモデルで燃焼を議論していいのかという疑問が残る。 片野、佐野:(生体)高分子の伸張実験。 stick-slipがおきるのは糸巻きがほどけるからか。 伏木: 事前では一番気にしていた発表だが粒子数とか密度とか全く希薄極限でBoltzmann方程式 の正当性を議論するのには不十分。方法論的限界を感じた。 一方でAlderのきれいな数値実験は 印象的。 林: 周期ポテンシャルに長波undulationをかけて長波スケールでみるとFokker-Planckが出るというもっともな話。その長波方程式での「温度」がdiffusion constant/mobilityと 一致する。質問の受け答えといい貫禄があった。一般性がある結果かどうかは不明。 中村:破壊の不可逆性。 コロイドMDでナイフで仕事をしたときに刃物の幅によって相互作用を切断 したために切れた状態になるという話。発想は面白いがまだまだだろう。 (あとで議論した)。

内山、笹本: ASEPでα、βだけでなくてγ、δまでいれた大変な計算を厳密に行った話。差の αーγなどだけに依存しない結果が出るのが予想外。質的に新しいかどうかは分からない。 日永田、笹本:siteによらない行列積型のベクトルを数式処理によって構成して いく研究。サイズ は小さいのでかなり大変。あたりまえだが解ける場合は小さい場合も積表現でかける。 西成: 周期trailの中での蟻集団の歩行がフェロモン蒸発の前に蟻が追いつく効果によって foundamental diagramが非対称になるという話。ASEPに自由度を導入した系になっている。面白い。 太田正之輔:ある意味で一番驚いた発表。DLAの先端成長確率や枝数が放出壁と 吸収壁のあるLaplace 問題に帰着。そこでのwalker分布が先端成長確率に一致するだけでなく、 シンプルな関数で表現できる。

夕食は笹本さん、西成さん、湯川さん、日永田さん等とちゃんこ。 待たされたが安かった。味もまずまず。


9/19:

午前に学会の準備を一応終了。午後からは集中講義の準備。全然終らない。岡山でも 継続して準備することになる。しかしよく準備された講義とは言いがたいな。


9/18:

学生全部に聞いてもパラドックスということになってしまった。摩擦が入った 問題は難しい。4年の卒研のネタにするか。学会用には簡潔なモデルでお茶を濁す。

学会のスライドを作り始める。一つ分は終了。

國仲君の英語発表の練習会。


9/17:

応用数理学会は時間がないので当該セッションだけ参加。一人の持ち時間が少なく 数学的な鵜飼さん、内山さんの発表には無理があった。定理の証明の概略を説明 しようにも時間が足りない。statementだけを簡潔にまとめればよいのだがそういう 発表にはなっていなかった。一方、曾根さんの発表は物理屋向けに分かりやすく まとまっていた。境界層の影響がKnudsen数, Reynolds数等によって変化し、 最も興味深い領域ではBurnett項の一部が流体方程式に現われ、無限小の(対流)流速 と有限の熱流が共存することを示していた。僕の発表に対しても曾根さんの厳しい コメントが飛んで来ていた。

セッション終了後にカンフォーラで講演者+青木研の人+αで談笑。曾根さんが前に 座った関係もあって彼と話が進んだ。最近の学生のレベル低下や文科省の劣悪な改革、 流体と統計の話等が話題であった。

どうも粒子描像に基づく計算は破綻している。


9/16:

結局接触面でのずりのバランスが成立する必然はないということだろう。まだ 計算が終らない。

午後、宮崎さんのセミナーに参加。もうちょっとテクニカルな話を期待していたが 結果だけだと山本さんに教えて貰った通りだな。まあでも面白い話だと思う。

その後、来年度の授業を決める会議。その後に「衛生管理者」を決める会議。 幸い逃れることができたが、理学部の教官が講習と国家試験を受けて管理者に ならないといけないというのはおかしい。法人化で無駄がどんどん増えるようだ。

光藤君の発表練習につきあう。まだ計算をしている段階なので何とも言えない。 もう少しで何か出そうな気はする。


9/15:

運動不足の子供と一緒にサイクリング。

粒子描像に立つとずりのバランスが変。

集中講義の準備と17日の発表の用意をする。


9/14:

粒子的な描像に基づきMindline力を考慮するとうまくいきそうな気がして計算する がおかしい。


9/13:

ムカデに夜中噛まれる。そのせいで寝不足。在宅であれこれ考えるが成果はない。

暇を見つけて「教養主義の没落」「ゴート族」「20世紀数学思想の歴史」を読む。


9/12:

結局のところ接地している粒子が粉体層を支えているので横壁への圧縮力を直接 考えるべきではないということなんだと思う。

千葉さんのD論審査。Te,Seあるいはその合金の金属・半導体転移に伴う構造変化 を中性子散乱の実験によって調べる。(日本ではできない実験を)イギリスでやってきた だけに金属状態でのボンドの組みかえの影響、分子ボンドの伸び等の原子の動きが 構造関数に反映することを示したのは興味深い。解析は甘いところもないではない が、堂々とした発表で学振を貰っているだけのことはある。(こちらも畑違いで鋭い 突っ込みはできなかった)。

院試の発表はされているようである。新戦力は千葉大に飛び入学した学生と理物の 4年の2人。


9/11:

あやしいところを考える。弾性体として閉じて考えると支持力はゼロとなる。 そうするとやはり自重がポイントになりそう。単純に考えると自重による圧縮力だと ピークの高さとの差で決まるのだがそれは波長とは関係ない。自重がそのまま かかる鉛直方向の力(壁での摩擦力)は波長に比例する。

理学部での会議。行くだけで大変。


9/10:

午前の議論。昨日はヤング率の推算に全てのデータを使っていなかったので まんべんなく使う。データのばらつきが大きいがどうやら3乗でよさそう。 そうすると前のアイデアが生きて来る。

午後は同志社の研究会に参加。和田さんのDEMを使ったクレーター形成の シミュレーションの話は面白かった。粒子は流線に沿って動くのか。 鵜川さんの発表は淡々と進んだが最後になんで弾性体で近似できるかで議論 が白熱。後藤さんの話は去年よりだいぶ進んでいた。


9/9:

物性研究編集会議。

鵜川さんが来る。早速アイデアを検証してみる。実験でみる限り微小振動はそれほど 重要ではなく、ヤング率の波長依存性もそのアイデアと合わない。逆に実験データ から逆算してみる。


9/8:

関数の部分だけみると高モードの振幅がやたら大きいことに気がつく。実験では 振幅がモードに依らないことを考慮して不定振幅の部分をいじることでもっとも らしい結果が出た。そろそろ結果をまとめないといけないのだが明日からの議論 次第かな。

エリート主義も極めり。呆れた。

境界に依存しない非平衡の理論を作って何が楽しいのか分からない。

理学部のCOE研究員としてAiguo Xu氏が採用された。8月29日にメールが来てから 応募にこぎつけすぐ決まったので驚く。氏と研究室の双方にとって稔りが多い結果 をもたらすことを期待する。


9/7:

そのまま計算すると妙に粉体層の伸びが大きい。

久しぶりに図書館に行って5冊程借りて来た。2冊はすぐ読了。


9/6:

ノートを書く。時間がないのにちっとも集中していないな。


9/5:

面接。人環と異なり丸一日かけて行なう。まあ学生も個性的なのが多い。


9/4:

午前にエネルギー流入と散逸のバランスをうまく式に取り込む。

午後は院試の大事な会議。人環に比べると志願者数が多彩で、処理の仕方も だいぶ様子が異なる。明日は一日中面接になり、 人環のときみたいに志願者のときだけちょっと顔を出すというのとは訳が違う。

Kuninaka and Hayakawaの初稿が来る。


9/3:

用事は午前で終る。

昨日のアイデアを検討。第0次案はちょっと駄目なのでだいぶ修正を加える。 少しはまともになった気がするが判定基準がよく分からない。


9/2:

午後は北部でトラップされる。今日で終らなかった。

一応昨日のアイデアから弾性率を出すことはできた。しかしスケーリングは 違いそう。ちゃんとチェックしないと。

Puriから連絡あり。原稿。

COEのPDFへの応募が多いのに驚いた。殆んどが素粒子・核・宇物系。


9/1:

COE研究員への応募完了。間に合うとは思わなかった。採用されれば11月に 来日予定とのこと。経験豊かで優秀な方だけに楽しみではある。勿論、他人を 受け入れるとそれだけ面倒も増える面もある。

忍球玉バサミを考えると斥力系でも弾性は出て来るだろう。勿論重力のせいで 維持はできない。


8月