Mainz1(10月9日(月)、10日(火))

ここでは2006年10月9日から15日にかけて、ドイツのマインツに滞在しHYP2006に出席したときの模様を中心に、雑多なことを書きます。

10月9日(月)

マインツはドイツ中部、ライン川とマイン川の合流点に位置するローマ起源の都市で、活版印刷のグーテンベルクで有名。まずはLHにて関空からフランクフルトへ、朝10時ごろの便で。

茨木からは例によってリムジンバスで空港に向かう。eチケットで席も決まっているので急ぐ必要はないらしいのだが、習慣のせいか、やっぱり1時間半前には着いてしまう。チェックインカウンターで豊中のY.I.くんに遭遇。搭乗口までに、その他何人か関係者らしき人を見かける。ハイパー核は日本で盛んに研究されている分野なので、日本からの参加者も多い。ウイングの先端のゲートから乗り込むあたりには、なんとなく既視感がある。以前バレンシア行きやロストック行きで使ったのと同じ系統のやつかもしれない。

飛行機の席は2-4-2の左の2の通路側、前のほう。4つ前はビジネスで、カーテンの隙間からラグジュアリーな空間が垣間見られる。今回のエコノミーは座席テレビはついておらず大きなスクリーンのみだが、席が近いのでスクリーンはよく見える。

精神統一して、無事離陸をのりきる。しかし高度が10000メートルに達しても、なかなかシートベルトサインが消えず食事が出てこない。そのうちアナウンスで、このあと20分ほど揺れる恐れがあるのでサインをまだつけております、と告げられる。予告揺れ、とは新しいパターン。しかし予告されたほどには揺れず、しばらくして飲み物サービス開始。ビールを立て続けに注文してみる。

食事もすんで睡眠タイムにはいる。総計1リットル強のビールを投与するも、例によって寝付かれず。電池のもちが心配だったのでここまで温存しておいたiPod nanoを始動。スクリーンでの位置情報は映画の合間にしかやってくれないが、いつもより北よりに飛んでいるようだ。ウラル山脈も北の端っこ、ほとんど海の上あたりで通過。ルートを少々変えても、やっぱり揺れる場所は日本海とウラル山脈であることを確認。

夜食はおにぎりorサンドイッチ。もうどっちもくれなんていいません。やっぱり睡眠はできないが、去年のアメリカで揺れに対する耐性を培ったのか、安定した飛行だったのか、あまり気にすることもなく予定通り3:45ごろ無事フランクフルトに着陸。こちらの天気も良好。

ついてからY.I.君と合流し、預け入れ荷物を受け取り入国。マインツまではフランクフルトから電車で20分ほど。電車乗り場は地下、切符の買い方がわからずもぞもぞしていると駅員が助けてくれる。マインツまでは3.35ユーロです。どのホームかわからず適当に行くが、電車の行き先表示にヴィースバーデンがあることから正しいと判断。気温はそれほど低くない、というかむしろコートまで着ている自分の格好がどうにも暑い。

しばらくして来た電車に乗り込む。ここでもドアはボタン開け式。地下のホームから出発するが、すぐに地上に出てマイン川沿いの田園風景の中を進む。いい感じです。そのうちライン川も通過、思ったより太くない。あんまりない機会だと思うが、車掌による検札もくる。ちゃんと切符を買っていてよかった。と思っていると、そろそろマインツに着くはずなのに、なぜかその向こうにあるところのヴィースバーデンに到着。

どうやらS8に乗るべきところをS9に乗ったようで、マインツを経由せずヴィースバーデンに行っちゃった模様。たまたま乗り合わせて、しかも同じ間違いをしたらしい日本人の方といっしょに、反対向きの電車に乗り込みなんとかマインツに引き返す。2駅ほど乗り越したが検札それで良かったのか。というか乗り換えって教えてくれてもいいのに。空港からの道のりではのどかな風景が広がっていたが、マインツはそれなりに都会のようである。ホテルは駅前、すぐの場所でわかりやすい。スーパーからマクド、本屋まで、駅の施設も充実している。

hotel Y.I.くんと別れてホテルへ。写真はホテル玄関です。ちなみこの玄関は引き戸の自動ドア。入ってくるときはいいのだが、出て行くときは手前にドアが開くのでちょっと怖い。部屋は5階の501、とりあえず荷物を置いて休憩。値段は57ユーロで朝食込みだったが、駅前だし部屋は広くてきれいである。荷物を運んでくれたりはせず、チップなどに気を使う必要がない。日本のビジネスホテルのような感じだが、最近はヨーロッパにもこういうのがあるのだろうか。ついでに言うと禁煙ルーム。そしてエレベーターの内部ドアがない。

HPの案内だと無線でネットワークが使えるということなので、飛んでいるのを捕まえてみるが、パスワードを要求される。フロントに行くと4時間分と制限時間があるパスワードを発行してもらえる。これでネットワーク使用可。しかし4時間ごとに更新する必要がある。セキュリティーのためだそうです。メールチェックをして日本とスカイプ実験などもしてみる。

Rhein 今回は目的地が乗り継ぎもなく空港からも近いので、まだ明るいし元気もある。ここはひとつ散歩をこころみてはどうか。とりあえずちょっと歩くといけそうなライン川を目標とする。なんとなく大きな通りに出ると、遠くに噴水と教会が見える。そっちに向かって歩いて行くが、街の中心部はもう少し右手の方角っぽい。建物はあるが店が少ない、という感じ。遠くに見えていた教会にたどり着いた後、少し方向を修正して少し太い道まで出てから再度ライン川をめざす。しばらく歩くと到着。Rheingoldが沈んでるようにはあまり見えないが、川沿いは写真のように散歩やジョギングが出来るようになっており、いい感じ。

夕食をどうしようかと思ったが、いまいち空腹感がないので、駅にあったスーパーで軽いものを買って部屋に戻る。重要なポイントを言い忘れたが、部屋に冷蔵庫がない、つまりビールを保存できない。さきいか持ってきたのに。しかたなくネットにつないでみると、なんとPRLからAccept通知。一発通過でびっくり、めでたい。しかし雑誌に送ってから原稿に変更を加えたので、新しいのを送ったりしないといけない。ゆっくりしたいところだが、しばらく作業したのちシャワーを浴びて就寝。

10月10日(火)

午前のセッションは10時からなので、7時頃起床。床が揺れてなければぐっすり眠れるので、時差ぼけはあまりなし。PRLへ差し替えのお願いのメールの原稿を共同研究者の皆様に送るが、微妙に行き違えになる。こっちの朝は日本の夕方。修正した内容を再送し朝食に向かう。朝食はパン、ハム、チーズ等の他にトマトがあるのが良い。フルーツ、ヨーグルトも充実。このホテルはE.O.に教えてもらったのだが、日本人の偉い人も何人か泊まっておられる様子。

HBF フロントでネットワークのパスワードを発行してもらって差し替えメールの原稿を作成したりした後、余裕をみて9時頃出発。気持ちよく晴れて空気が澄み渡っている。写真は朝の駅の様子。駅前のターミナルから目的のバス停は見つかったがチケットの買い方がわからない。もぞもぞしていると他の日本人のグループがいらっしゃって、運転手から購入する方向で決定。1.3ユーロです。

会場は3つめのバス停、そんなに遠くないので歩いてもいけそう。バス停おりてからは、矢印に従って、というか人の流れに従って、会場に到着。階段をあがってレジストレーション。本来現地払いのレジスト代は450だが、日本からの送金が難しいという状況を考慮し400にしてもらう手はずになっている。が、なぜか370ください、と言われる。よくわからんが安くなる分には文句はないので支払う。会議カバンがBaryons04でもらったのと同じメーカーのである。

会場は大きめで前の方が低くなっている。レジストでもらった番号を使って無線ネットワーク使用可。内職もあるので後ろの方に陣取る。ヒョードーサーンと言ってくる人がいると思ったらE.O.であった。オープニングセッションは偉い人の挨拶とここの実験施設MAMIの案内。

コーヒーは紙でない普通のコップで。お菓子、紅茶も充実。水もあるがガス入り。コーヒーブレーク中に、RCNPの先輩のK夫妻に遭遇、最近マインツに来たそうです。昼ご飯はちょっと遠い学生食堂で。会議代に込みらしく、名札を持っていると会計時に係の人が代わりに払ってくれる。カフェテリア形式で、たくさんとってもいいようだ。メインと米とサラダと付け合わせとヨーグルトを取ったが、一皿の量が意外と多く、お腹いっぱいになる。

午後もセッション、実験の話が多いか。M.J.V.V.に遭遇、元気そうである。最近メールのやり取りをしたロシアのV.K.さんにもあう。確かPENTA05のJlabではじめて会って、カニをいっしょに食べた人。

夕方に終了し、バスで戻る。ホテル前でM.J.V.V.を捕まえて、夕食をスペイングループとともにすることに。予定までまだ時間があるのでM.J.V.V.と散歩。昨日歩いたようなルートを通るがライン川には行かずに中心部へ。大聖堂を確認。ちなみにM.J.V.V.によると、昔(といっても彼がポスドクだったころ)のドイツでは、労働組合の規程とかで商店は5時に閉まったらしい。が、トルコ人の店のみは開いていたとか。

8時にロビーで待ち合わせて夕食に。A.R.さんと再会。かなり久しぶりである。一行にはなんだか知らない人が多い。E.O.とどういう関係かはよくわからんが、マインツにいるスペイン人とかイタリア人らしい。ビールのみならずこの辺りはドイツワインがおいしい、という情報を入手。あと、ドイツ語は2年もすればしゃべれるようになるらしい、イタリア人なら。

街の中心部のドイツワインの店に向かうが、混んでいるので近くのイタリア料理に変更。ドイツビール一本目記念だが、ポモドーロのパスタといっしょというのもどうか。パスタは量が少なかったが昼とあわせてちょうどいいくらい。来年の予定について、状況をE.O.に報告。うまく説明できたかはあれだが、任務の半分を終える。

マインツのイタリア人がうまいこと言った、理論の結果と実験の結果の違い:「Theoretical results are something that no one believes except for the group, while experimental results are something that everyone believes except for the group.」

帰ってネットワークのパスワードを頼むと、フロントのでっかい人に顔を覚えられてきたのか、12時間有効なのをくれる。特別ゲスト用だ、と言っていた。そんなに長いのはいらないが、夜有効にしても次の日の朝も使える、という意味ではありがたい。少し作業して就寝。

Mainz2(10月11日(水)〜13日(金))へつづく

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